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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【入学試験編】
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コード16「格闘と魔力」

第16話

前回、落下の魔人との闘いが始まったところから

「ははっ!ドンドン行くぜ!避けてみろよ!」

落下の魔人がケーシィの足元にどんどんと落とし穴を生成していく。

その穴は底が見えない。落ちたら一貫の終わりだろう。


「あっぶ!危ないですわね!ライジェル流格闘魔術<スペル・魔力速脚(マギムーヴ)>!ですわ!」

ケーシィの脚が魔力に輝き、穴が生成される兆候が分かれば、一気に抜け出す

移動系もしくは、強化系の魔術だった。


ケーシィと落下の魔人フォールンの戦いが激化していく。


「はぁぁぁ!ライジェル流格闘魔術<スペル・鈍脚(レッグス・ハンマー)>!ですわ~!」

魔力を込めた(かかと)落としであった。地面が大きく割れる。

フォールンが後ろに飛び、逃げようとする。

だが、ケーシィは追撃をする。


「ライジェル流格闘魔術<スペル・両掌魔底(ツイン・パアム)>!!!…です…わ!」

魔力を両手に集めた両手の掌底がフォールンの腹部にモロに入った。

だが、ケーシィは手首を痛めてしまった。


「この技は…手を痛めるので、あんまり連発できないですが…そんなこと言ってる場合ではありませんものね!」


フォールンはよろめき、腹部が青くあざのようになっていたが、

魔人の魔力が集まると、そのあざは回復していた。


「そんな…!わたくしの渾身の技が…!」

ケーシィは焦っている様子であった。


「へへっ、危ねぇ危ねぇ~。俺が魔人になっていなければ、これで終わってたかもなぁ!」


どういうことなのだろう。つまりは元々魔人じゃなかったってこと?

魔人について、今度マナに聞いてみよう。

ケーシィと魔人、2人の攻防が激化していく。


「だが、そろそろ…うぜぇな。格闘使い!てめぇを先に落とす!」

フォールンに魔力が集まる。


「追落下魔術<スペル・直行穴(ダイレクター)>!」

ケーシィの足元に穴が生成されていく。


「またそれですの?そんなものに引っかからな…」

だが、その穴が何と追尾してきた。ケーシィは地面に着地できず、

そのまま穴に落下していく。だが、声が途中で途切れた。

ケーシィはどこかに転移させられてしまった。


「ねぇ、落下の魔人さん、もしかして貴方の魔術って、転移系なんでしょう?落下先の魔術陣は、地面もしくは、壁、天井にしか作れないのでしょう。私、見てたよ。」


恐らくは、ケーシィさんは迷宮のどこかに落下させられたのだろう。

待っててね。私が、この魔人を倒したら、すぐ探しに行くから!


フォールンは見透かされた事に驚いてはいたが、

「ほぅ?よく気が付いたな。でもそんなことはもう関係ねぇ!てめぇも落としてやるよ!落ちろ!」


落とし穴がどんどんと生成され、カナリーも逃げる。


(ふふ…私も試したいことがあったんだ。行くよ!)


「さっきの奴は適当なとこに落としてきたが、てめぇは俺の魔術を見破った。生かしておけねぇ!俺の新技の一部でぶっ殺してやるよ!」


「永落下魔術<スペル・無限落下(ループ・フォール)>!ひゃははは!てめぇはもう終わりだ!天井と地面をつないだ!てめぇは無限落下の刑だぁ!」


足元に魔術陣が生成されるより前にカナリーに魔力が集まる。


「行くよ!ふん!!」

カナリーの魔力が大噴射される。足元の魔術陣が破壊された。

フォールンは何が起こったのか分からない様子だった。


「は?俺の魔術が!?てめぇ!何の魔術を使ったんだよ!しかも無詠唱だったじゃねぇか!」

何か勘違いされてるけど、カナリーは得意げそうに説明した。


「私は、”魔力を全開放”したんだよ!ふふん!マナに教えてもらったんだ~!魔力を開放すると、魔術を”破壊”できるって!」

(まあ、私が魔力核の形状すらわかってなくて、魔術をまだ扱えないがための技だもんね。)


カナリーの全開放は、現状の己が操れる全開放であり、それは全体の1%程度の力だった。


カナリーの体から宝石のような魔力が大きな火のように揺らめき上がっていた。


フォールンは訳が分からなかった。

魔力を開放しただけで、魔術陣が破壊されるなんて

前例がなく、聞いたことが無かったからだ。


「魔術が破壊されるだなんて聞いたことがねぇ!ど、どういう理屈か分からねぇが、穴を無数に生成し続けたら、てめぇの魔力も尽きるだろうよ!」


だがしかし、穴はことごとくカナリーに破壊されていく。

カナリーの魔力よりも先に、魔人の魔力が尽きそうであった。

相性が悪かったらしい。

原理としては、カナリーはただ魔力を開放しただけであるが、

その尋常なまでの魔力量を一気に開放すると、他の魔術陣が魔力の物量に乱され、

破壊されるというなんとも魔術と呼ぶのかよく分からない荒業であった。

カナリーの魔力は少し特殊であった。


マナは事前にこの方法に辿り着いており、カナリーに伝授していた。

というか、カナリーのような膨大な魔力量を持つものにしかできないことである。

1%程度の力だということはカナリー本人は認知していない。


「くっそ!バケモンじゃねぇか!この技は…とっておきだが、出し惜しみしてる場合じゃねぇ!」

フォールンの魔力量が上昇していく。


「落壊複合魔術<スペル・塔壊穴(タワー・ダウン)>!!!落・ち・ろぉぉぉ!!!!!!!!」

空間が大きく揺れ、天井全てが穴となり、

巨大な塔が音を立てながら天井から、

逆さまにカナリーの頭上に落ちて来た。

カナリーだけで戦うのは初めてですね。


第16話、読んでいただきありがとうございます。

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