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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【アトラベルト編】
169/208

コード168「靄雲龍《バラウール》」

第168話

前回、リュカが名前を名乗ってから

カナリーが無限上昇から抜け出す少し前のマナ視点


「ははっ!もっと私と遊びましょうよ!」

リュカが炎を尻尾に纏い、マナに向け尻尾を振る。


マナは魔力膜障壁(フィルムシールド)を張り、防ぐのだが、

後方へ吹き飛ばされてしまう。


壁に激突し、リュカが追撃する。何枚もの壁を突破し、

マナは第2内隔壁へ侵入してしまう。


(ここは、管制室のような…しかし、まだ内側、深部がありそうですね。)


リュカがマナを追い、第2内隔壁エリアへ入ろうとしたその瞬間、

壁が突如、修復され、リュカが壁に挟まってしまった。


「これは!?急に壁が!?」


割込巻戻魔術<スペル・小戻球魔(ナノリワインド)


マナは小戻球魔(ナノリワインド)を事前に微量の魔力にて

少しずつ修復させていた。

そして、リュカが侵入してきたと同時に魔力を送り、一気に巻き戻す。


そうすることでリュカを壁に挟み込んでいた。


「もしかしてですけど、常時魔術(パーシュス)持ちで、更に詠唱破棄(アリアレス)とは…!私を楽しませてくれますね!」


マナは真顔でリュカを見つめ考える。

「…。」

(壁に挟まりながら…。)


それでも、リュカはマナに対して敵意を持っていると言うより

好奇心が強いように感じられる。


本気で楽しそうなのが、何とも言えない。


リュカは尻尾で壁を破壊し直し、リュカはマナの居るエリアへ突入する。


「さて、マナさん、続きですよ。」


マナはある違和感を感じる。


(リュカ様…そういえば、どうして私の名前を…?鑑定持ちか、あるいは元から知っていた…?)


「ははっ!なら…これならどうですか!

緑翼龍ノ魔術<スペル・龍ノ樹枝(ドライア)>!」


樹木で作った龍の翼を手足のように動かし、

翼部分でマナを殴り飛ばそうとする。


お腹に入る直前、手を置き、

マナは片手で翼に逆立ちをし、そのまま小戻球魔(ナノリワインド)を発動。

樹木の翼を分解する事に成功した。


体勢を崩したリュカのもう片方の樹木の翼を掴み、

小戻球魔(ナノリワインド)にて分解する。


「申し訳ございませんが、私は今急いでいるので。」

魔力玉をリュカの顔面へぶつける。

後ろへ倒れ込んだリュカだったが、一瞬目を離した隙に姿が見えなくなる。


(姿が見えない。魔力探知を…。どこに…。)


大噴水塔(ファウンティナー)の外へ向かおうと

外へ向いたその瞬間、後方から、(うろこ)で作られたチェーンで巻き取られ

更に内側へと引っ張られ、壁を突破していく。


噴水の通る管のある立ち入り禁止第1中隔壁


中は巨大な円柱空間であり、第1中隔壁の中の中央には水が通っているのだが、

一番外側は水も通っておらず、足場がある。


「"大噴水塔(ファウンティナー)内に異常を検知しました。異分子です。防衛兵を出動させます。誤って侵入してしまった者は5分以内に退出してください。繰り返します。…"」


アナウンスが内部で響き渡る。


「おや、何か来るようですね。ちなみに、ここの職員は皆、睡眠魔術で眠ってもらいました。色々弄って、換気出来ないようにしたらとてもとても楽でした。」

姿が見えず、声だけが響く。


声のする場所へ向けマナは魔力玉を飛ばすが、音を発する魔術印があっただけだった。


マナは毒ガスじゃなかっただけマシだとは思ったが、一大事である。


(職員が皆、眠っているということは!大変です!!)

マナは急いでリュカを追おうとするのだが、防衛兵に阻まれる。

いくつもの防衛兵を壊していくのだが、間に合わない。



リュカが透明状態にて、色々と操作をする。

4つのボタンを同時押ししなくてはならず、

リュカは分身を出し、その4つのボタンを押した。


回転していた大噴水塔(ファウンティナー)が音を立てながら

完全に停止し、回転しなくなった。


噴水が、止まる。


「ママ~?あれ~。」

「噴海祭の出し物か?」

「あれ?なんか、いつもと違うような」


「あれ、大噴水塔(ファウンティナー)止まってね?」

「え~?まじ?ウケるんですけど~w」


天然のバリアも解除されていく。


「"大噴水塔(ファウンティナー)が停止しました。これにより、8基の補助塔からのエネルギーを送り、バリアを再展開します。"」


補助塔がエネルギーを充填し、バリアの再展開を行おうとする。


「ふふ…ふふふっ!全て!計算通り!!今この時を待っていたわ!!複数同時展開!!!


吸射魔龍高等魔術<ハイスペル・靄雲龍(バラウール)>!!!」


リュカは大噴水塔(ファウンティナー)の中央、最上部にて巨大な翼を広げる。

4体の謎の(ドラゴン)大噴水塔(ファウンティナー)を囲うように出現し、

補助塔から放たれるエネルギーをその(ドラゴン)達が歪曲させ、

大噴水塔(ファウンティナー)内部に逆流させていく。


マナ達が居る空間が光に包まれ、地下へ地下へエネルギーが送られていく。

(凄まじいエネルギーが…!地下…さっき、ポーラ様の話を共有されて…はっ!!まずい!)


「"こちらマナです!モニカ様!ポーラ様を早く避難するようにお伝えください!!!"」


ポーラの居る深海へ向け、エネルギーが送られ、光に包まれる。


光を受け取ったリヴァイアサンは更なる力を得ていく。


「さあ、君達は、本物となる深海の淵龍(リヴァイアサン)を止める事は出来るかな…?あはっ!」



海術警察本部では、

「一体何がどうなっているの!?補助塔からのエネルギーが逆流!?下へ行ったというのはどういうことなの!?」


リーナ視点

「なんなの!?あの光の柱は!」


リベラ視点

「轟音が!さっきの雲のような(ドラゴン)は一体!?」


モニカ視点

「"ポーラさん!!返事して!お願い!!!"」


ポーラ視点

「…」



全て、上手く行っていたはずだった。

順調だった。それなのに。

4方向の8基の補助塔からの予備バリアのエネルギーが

放たれるのだが、靄雲龍(バラウール)により、歪曲され、

下へ、淵龍リヴァイアサンに向けて、反射される。


大噴水塔(ファウンティナー)の完全な停止。

それによってもたらされる被害。


更なる力を得た深海の淵龍(リヴァイアサン)


アトラベルトはどうなってしまうのでしょうか。


第168話、読んでいただきありがとうございます。

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