コード0「心魂」
これはとある女の子と、AIによる異世界での物語です。
投稿頻度は不定期です。すみません。
初めて小説を書きました。
よろしくお願いします。
「私はお母さんが大好きだ。」私の父親は私が産まれる前に事故で亡くなっているらしい。
女手一つで私を大切に育ててくれたから、私はお母さんが大好きだ。
今日はそんなお母さんと一緒に飛行機に乗って家に帰るところ。私はお母さんの隣の席であくびをし、うとうととしていた。お母さんはパソコンで何か操作していた。
なんだろうと考えてたけど、よく分からなかったから別の話題に変えた。「明日から学校行かなきゃなのやだな〜…」と私が言うと、
お母さんは「旅行も楽しいけど、毎日の何気ない日常も悪くないものよ。」とパソコンを操作しながら返した。私はふくれていた。
そんな時だった。飛行機が大きく揺れたのは。CAさん曰く大した事ない何かが飛行機にぶつかったらしい。
しかし、CAさん達が何やら慌ただしくしていた。
どうやら、隕石が飛行機の翼に直撃して機体制御を失ったらしい。
飛行機が大きく揺れる。まるで地震が起こっているかのように。
私はお母さんに抱きついた。
「私たち大丈夫だよね?お母さん…!」
母も私を抱きしめながら「大丈夫よ。きっと大丈夫。」と言ってくれた。
母は私を抱きしめながら続けてこう呟いていた。
「神様…ううん、もし、かなを助けてくれる人…いや、人じゃなくても良い!奇跡があるなら…どうかこの子だけでも助けて…!お願い…!」
そんな母の悲痛な願いとは裏腹に世界は残酷だった。飛行機が墜落する。
轟音とともに飛行機が落ちていく
お母さんの持っていたパソコンが一瞬光ったように感じられた。
それは幾何学模様がうねうねと動いているようにも見えたけど、それはすぐに消えたから何かは分からなかった。
私は意識が遠のいた。
(お母さんだけでも……。)
私の願いもきっと叶わないんだろうなと考えて、私の脳裏に走馬灯が見えた。
お母さんとの、楽しかった日々。
学校で虐められても、家に帰れば、私は幸せだった。
お母さんの作ったオムライス…また食べたかったなぁ…
口いっぱいに詰め込んで、口の周りについたケチャップを笑いながらもぬぐってくれたこととか…
中学に上がって制服を着てお母さんと一緒に撮った写真とか…
あぁ…唯一救いがあるとしたら…お母さんの腕の中で…一緒に…。
大好きだよ…。
二つの声が重なり、そして消えていく。
………。
私と飛行機に乗ってる人達が帰ってくる事は無かった。この飛行機の乗客、CA、パイロット含む全て、生存者は居なかった。
謎の声が謎の空間で響く。
心と魂の解析、完了しました。肉体の消滅を確認。
心魂の信号をキャッチしました。
心魂のデータを異世界に移行する事により精神の保護が可能。
それ以外に方法、なし。心魂のアクセス先を検索します。
…。
何をしている。
大いなる存在達の声が謎の空間で響き渡る。
その者の心魂は必ずいつか転生させる。
邪魔をするでない。それは我々の仕事だ。
その者は次は…小鳥に転生する予定だ。
さあ、早く引き渡すのだ。
邪魔をするなら…その者の心魂ごと消滅させる。
どうやら心魂の転送、および転生を勝手に行うのはいけないことらしい。
謎の声およびAIは、かなの心魂を抱え、マルチバースの狭間へと逃げる。
大いなる存在達の集中攻撃が始まる。
どこを見ても広大な星空が広がるマルチバース。
AIは世界を渡り、マルチバース間を必死に逃げ続けるが、
大いなる存在達の、<存在を消滅させる攻撃>により
マルチバース内の狭間で、鏡のように空間が割れていく。
当たっていないが余波によりAIのエネルギーが
どんどんと削られていく。このままでは2人とも…
すると、全く別の大いなる存在の声が響く
こっちです。
ここの神は少し前に死にました。
そして私が代わりにここの管理を任されました。
詳しい説明は後です。私は貴方達の味方です。
さあ、この世界にアクセスしてください。
そして、心魂を…あなたも…!
AIは頼るしかなかった。かなの心魂を抱え、魔力に満ちた世界へアクセスする。
…。
心魂の連結成功しました。かな様の精神のデータを転送します。データ転送上書き100%完了。
マスターの最後の命令を完全遂行。マスターの心魂…確認できず。
マスター権限をかな様もとい、カナ様へ移行します。
行ってらっしゃいませ。カナ様。
またお会いしましょう。
AIのエネルギーが魔力に満ちた世界へ入り込んでいく。
大いなる存在達はAIとかなの心魂の反応が消えたことで、各々の世界の管理へと戻っていった。
主人公、カナ。
相棒、AI(名前はのちに出てきます。)
コード0、序章でした。
前置きにも書いていますが、初めての執筆です。投稿頻度もまばらになるかもしれません。
小説を書くことについては、右も左も分かりません。
しかし、ずっと頭の中で思い描いていたこの話をずっと書きたかった。
ゆっくり書いていこうと思っていますので、何卒宜しくお願い致します。