本当の目的
「これは、××病院の知り合いから得た村西の病院での写真です」さらに、高島はカルテを高山の前に出した。
そこにはステージ1のガンと書かれたいた。
「なぜ、こんなカルテが、あなたが持っているんだ、大体この写真やカルテは本物なのか」
「××病院の知り合いに我々が支持する××党のサポーターからの情報です。この病院は大物政治家の御用達の病院なので」高島は淡々という。
「これを私に見せてどうしろと言うんだ」
写真を見た時、はっきりと言って、村西が死ぬかもと一瞬期待した高山だったがステージ1と聞いて、ぬか喜びだった少し落胆して、冷静な口調で話す、そこには、いくら悪と見なす人物に対しても、死ぬ事を喜びんだと言う自責の念は1ミリもなかった。
「村西のガン発症は私が行った事です」
なんのことか分からずポカンとしてる高山に、高島は一つの水晶を出した、それは赤く輝いてる。
「この水晶は元々水色です、それが赤になった」
「何が言いたいんだ」高山は急かすように言う。
「この水晶は代々うちにある物で、これは誰か相手に災いを起こすものです、願いが叶うと赤くなります、そして私は、村西が亡くなるのを願った、そして願いが叶うには、相手に災いを願うハードな願掛けと、願いの強さが条件になります」
(コイツは危ない奴か)高山はがっかりとした気分になった、
高島はその表情を見て「信じないのも無理はありません、かく言う私も最初は一切信じて無かったんですから、一応証拠としてこの動画をご覧下さい」そう言うと高山にスマホを差し出し、動画を見せた
。
そこには、日付が書かれた、スマートウォッチを見せた後、滝行に打ち込み、狂ったように村西が亡くなるように叫んでる、高島の様子だった、編集されていて、滝に打たれる前スマートウォッチを見せるので、1ヶ月以上に渡って、数時間以上行ってるのが分かる、そして滝行するごとに水晶が徐々に赤くなっていった。
高山は完全には信じていないが、もしかしてと言う気持ちにはなっていた、そこで疑問をぶつけて見た「じゃあ何で村西は死んでないんだ」
「この水晶は願いを叶えてくれる物ですが、願いをかける人間の願望の強さにより、威力が変わります、そして願掛けは一人一回までしかできません。私の願いは完全に水晶が赤くなってるのでこれが限界だと言う事です」
「話が本当だとして、何故俺に持ちかけきたんだ
」
「水晶には数は限りがあります、それに、見ず知らずの人に頼む訳にはいかない、私の知り合いに村西を嫌いな人は何人もいるが、殺したいとは思ってない」
高山は殺したいに反応した「何故俺が、村西を殺したいと思ってると思ったんだ」
高島はニヤリとして「高山さんのsnsでの村西に対する怒りの投稿を何度も見てます、その怒りが、本当の憎しみだと私には分かる、何故ならずっと高山さんの文章やインタビューを私は追って来たから、そしてこの国を誰よりも高山さんが愛してると知っているから」
世間から 極左と言われており、国を愛してるとみなされてない高山にとって、自分が国を愛してると言われた事が何よりも差さる。
高島は高山の表情を見て続ける「村西がいる限りこの国は良くなりません、コイツにこの国を好き放題させて良いんですか」
高山は完全に信じ切ってる訳ではないが嘘とも思えない、そこに高島はもう一つの水晶を高山の前に差し出した。
「村西がいなくなることを考えて、水晶を触って下さい」高島は言う。
高山村西に対する怒りを考えて水晶を触ると水晶が勢いよく光リ始めた。
「やはり見込んだ通り、この水晶は願いが強くないと光りません」
光る水晶を見て、高山は不思議は気持ちになった。
もしかして本当なのか、そう考えると今まで政権批判をしての世間の嘲笑、身近な人たちが自分についていけなくなって離れたことが走馬灯のように頭を巡る、そもそもコイツが悪い、俺の人生が上手く行かないのもコイツのせいだ、全てを村西のせいに思った、その思うのは、そうしないと人が亡くなるのを願う罪悪感に囚われそうだからだった、
高山は過剰な正義感と不遇が自分に狂気にをもたらしたると微かに思いながらも「それで、俺は何をすれば良い」自然と高嶋に聞いていた。
高島に呼び出された場所は密教で有名な山にある寺だった。
グーグルマップを辿って車でやって来た、高山が着く前に高島は全身白装束の格好で現れた。
「儀式なので、これに着替えて下さい」高山も白装束を渡され、ちょうど中背の高山に合う白装束を近くにあった着替え場で着替えた。
着替え終わると「ここは私の先祖代々に伝わる人に怨念を掛ける時に使う寺です、寺の者たち私の知り合いですし、この事は内密にと伝えてあります、では早速始めましょう」高島は言うと、寺の隅にある激しく打ちつける瀧に案内した。
「ここで、滝に打たれながら、激しく声に出して村西に対する怒りををぶつけて下さい」
高山は、滝に打たれる事は動画で見て分かっていた事ではあるが、実際に滝の地面に打ちつける勢いを見て、たじろいだが、ここまで来たらと思い、疑念は全て晴れた訳でないが、自身の苦しみから逃れたくて藁にもすがる気持ちで、滝に入った。
季節は夏に向かってるが、打ちつける滝は冷たく
打たれてるうちに思考力が低下していく、はやく出たい、なんでこんな目にと思ってらうちに、だんだんこんな状況に自分を追い込んだ村西に怒りが湧き滝行の苦しみから、少しでも紛れる様に、村西が亡くなります様と高山は絶叫していた。
それが毎日朝から晩まで少しの休息を経て数日だった時だった、いつもの様に、滝行をする前に、高島が一写真を何枚か見せた。
そこには村西が極秘入院している、××病院の村西のカルテの写真であった、そこには村西の病状が悪化と書かれており、村西が手術室に入っていく様子が撮られていた。
まさか本当に俺の念が効いているのか、心から念じたとは言え、同様する高山を見て、高島は「これは私の仲間である、××病院の医師からの内部情報です」そして高島が持っている水晶の色が明らか変わって来ている。
「高山さんここが踏ん張りどころです、もう一歩です、これを逃したらもうチャンスはないでしょう
」
まさか、願望が効くとは、今でも多少は疑念があるものの高山はもし、ここまで来て村西が亡くならなったらと思うといても立ってもいられなくなり、
すぐさま滝行を開始した。
今まで、自分をバカにした奴ら、その全ての怒りを村西が亡くなることに込めて念じた、もはや苦しさも感じることも、人の死を願う罪悪感も忘れていた。
しばらくした後、休憩中に、高島から渡された水晶が赤くなってるのが分かった。
村西が死んだのか、それとも俺の願望がそこまで、到達したないのか、不安になった、高山は、境内に置いてある、スマホで高島に連絡をしようと思い境内にいった。
スマホを取ると高島からlineがあった。村西死亡と書いてある、そして、すぐ指定された都内某所に来るようにと書かれていた。
飛び上がって喜ぶところだと思うのだが、高山にまだ騙されるという事はないとは思うものの、まだ本当生きているんじゃないかという少しの疑念と何か燃え尽き症候群の様な気持ちが高山に纏わりつく、その気分を少しでも紛らわせてたいのと、本当に村西が死んでるのかを確認したくて、身体が疲れてるのも忘れて、車をすぐに走らせた。
指定された場所は都内の高級隠れ家と言えるバーであった、高山は店員に名前を告げると、そこのvipルームに通されると高島ともう一人30ぐらいの男が座っていた。
高島はハイテンションな様子で「お待ちしておりました、村西は死にました、この横にいる人は村西が入院していた病院の医師で××党サポーターの鈴木くんです」
冷静そうな顔立ちをした顔立ちの鈴木は、その出たちのままに淡々と「これが村西死亡のカルテです」
そこにははっきりと村西死亡と書かれたカルテか書かれて他にそして病室のベットで村西が目を瞑っている横に村西の妻が、鎮痛な面持ちで亡くなったことを病院の年配の医師から説明を受けていた、その横に鈴木も衣服を着て立っていた。
間違いなく村西が死んでいるそう思った瞬間「やったぞー村西のやつ死にやがった」高山は絶叫していた。
それを見た高島は「この後、誘った山下党首もこの店に来るんですよ」山下とは高山たちの支持政党の70ぐらいの党首だ「このことは山下さんにも伝えてありまさす、素敵な夜を過ごしましょう」
VIPルームを写していた映像には高山と山下が村西が死んだ万歳と大声をあげて乱痴気騒ぎをしてる様子が映し出されていた
都内のマンションの一室て、pcでその映像を見ている複数の人物たちがいる「この映像はのsnsや動画サイトで、大バズりしている、明日の朝のキー局全てのニュースワイドショーでも大々的に報道されるようだコイツらはもう終わりだろう」長身のほっそりとした、飄々とした顔立ちの男が言う、この男が本当の高島である。
高山に高島と称して近づいた人間は、高島が属するグループのメンバーの一人で、現在、足がつかぬよう海外に高飛している。
そして、村西は死んでいない、入院している写真などは昔、村西が軽い病気でマスコミに伏せて入院したなもので、手術室の写真もその時のものであり、命に別状のあるものではない、この写真も高嶋が属するグループに所属する、村西の入院した病院の医師が、所有したものであり、カルテも改竄している。
村西の死亡を告げた時の動画に写っている村西の姿は村西の目をつぶっている顔と他の人が寝ている顔を繋ぎ合わせたフェイク動画であり、村西の妻も単に似た人を用意しただけであり、村西が死んだ寸劇も、空いている病室を使い、医者も全員偽物である、また、最初に見せた滝行も高山を騙すため細部に至るまで細かくこだわった偽の動画である。
勿論、鈴木もエキストラであり、この男も海外に既に、高飛びしている。
水晶もそこらへんで買ってきた物で、赤く光ったのは遠隔操作で、光らせるように、細工して、高山に気づかれぬよう光らせてただけである。
その医師も今ここにいる仲間の一人である。
高島には狙いがあった、それは高山と山下を社会的に消すことだった。
高島は高山と同じ政党の支持者であるが、党首の山下を始め政党の主義が、左側の理想論に偏りが激しいため、民衆の支持を得ない、そのため有名人などで支援する人が少ないうえに、支持して極端だと思われると有名人の場合仕事にも、影響がでるので、表立って支持する人は少ない、そのため高山という中途半端な知名度でも支持する人を山下は使っていた。
しかし高山のような極端な政治的発言者や山下というお題目が民衆からかけ離れている奴らが党を宣伝してると一部の岩盤支持者以外、より敬遠される
。
そのため邪魔であるこの二人を処分しようと、高山が嫌っていた与党のドンの入院記録を仲間の医師から聞いたのを思い出し、その写真と映像をもとにこの2人消す計画練って実行した。
高山は同じ党の支持者であるが、党を広く支持されるためにアップデートしようとしている、そこには与野党の垣根を越えて、協力できる議員と手をつなげるところでつないで、キャスティングボードを握る勢力にしようとしていた、そしてその志を共にする、××党の若き獅子と言われ、党の垣根を超えて志を共にする議員たちを次々と共闘できる部分で提携して仲間の議員を増やしている、それがこの部屋にいる、ニュー××党の星というべき田浦という男の議員だ。
そして、もう一つ高島には狙いがあった。
高山と自分の作風が似てるのは高山の作品の影響ではなく、高山が影響を受けた西本の影響である、そのため高島の作風が、高山に近いのであった、無論、高島は高山の作品などどうでもいい。
そもそも、作風被りで邪魔だったので、高島にはその意味でも邪魔な存在であった。
この一件でマスコミには出れないと存在となった高山は政治活動はおろか、作家としても覆面作家としてしか、事実上活動出来ない状態になった、
高山を事実上、公の場から排除することに成功した高島は、自分は率先して政治活動をするつもりはない、あくまでも目立たぬようタクトを振るうつもりだ、またこの部屋にいるメンバーを含めてこの件関与した全員お互いに、この件に関しての証拠を録音を初め、同意の上で握っている。
誰かがバラセば、全員アウトだ。
初めから全員お互いに何も信用していない、情を排し、只、自分たちの理想の為の利害関係だけで結ばれている、それが一番、組織を強くする、それを高島たちは知っていた。