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夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~  作者: 佐行 院


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93

一柱の神が飛び立つ時。


-93 姿を変えた人狼-


 光からカレーの作り方の書かれたメモを受け取った「一柱の神」はじっくりと読み込んで、大切に胸元にしまった。


トゥーチ「作ってから・・・、1晩・・・、置くのが・・・、ポイント・・・、なんですね?光さん。」

光「そんなに興奮する事ですか?」

トゥーチ「いや、家で作れると思うと嬉しくてうれしくて。本当にありがとうございます。」


 用事へと向かう古龍を見送るべく光、渚、そして好美は屋外へと出た。人化を解除して古龍の姿に戻ったトゥーチは大きく翼を広げて飛び立った。


トゥーチ「すまねぇが、宜しくお願いします!!」


 飛び立った古龍は鼻息を荒くさせ天界へと帰って行った、一段落したなといった様子で店内に入って行く3人。

 好美は神と交わした盃の思い出を胸にしまいつつ、トゥーチに貰ったぐい呑みを綺麗に洗って自宅(15階)の食器棚に『転送』した。


光「そろそろ帰りますか。」

渚「そう言えば今、何時かね。」

好美「もうすぐ朝の8:00ですね。」


 時間の経過をすっかり忘れていた3人、丁度いい時間帯なので焼き肉屋に話を聞きに行く前に朝風呂を楽しみに行く事にした。

 入浴後、スッキリとした気持ちで瓶入りの牛乳を煽った3人は一旦解散した。

 11:00頃になり、待ち合わせ場所になっている「暴徒の鱗 ビル下店」の前に『瞬間移動』した好美は少し興奮していた。やはり本来の目的を忘れてしまっている、本人は完全に焼肉の舌になっていた。

 そこに光と渚が『瞬間移動』でやって来た。


光「お待たせ、待った?」

好美「いや、私も今来たんで大丈夫です。」

渚「なら大丈夫だね。」

好美「それにしても何で店の前なんですか?いつもだったら私の家なのに。」


 理由はとてもシンプルだった、渚が店で使う用にストックしているキムチを肴用に持って帰ってしまっていたのだ。

 渚からキムチを受け取った副店長のデルアは安堵の表情を見せた。


デルア「無いと思った、困りますよ女将・・・、渚さん。」

渚「あんた今何て呼ぼうとしていたんだい?」

デルア「聞き間違いですよ、それより用事があるのでは?」

光「そうそう、皆行こうか。」


 3人は光の『瞬間移動』で焼き肉屋へと向かった、相も変わらず高級感溢れる佇まい。


光「ここは大穴当てなきゃ来れないのよね。」

渚「あんた、私も食べてみたいんだが。」

男性「いらっしゃいませ、今はお気軽にお召し上がり頂けるランチもしてますよ。」


 聞き覚えのある声の方向に振り向いた光、しかしそこにいた男性に見覚えは無かった。ただ水まきをしていた男性の方は光の事を知っているらしい。


挿絵(By みてみん)


男性「光さんじゃないですか、確か今はダルラン光さんでしたっけ?」

光「あの・・・、どこかで?」

男性「すみません、この姿では初めてでしたね。自分ヤンチですよ。」


 よく見てみればこの店の板長の衣服を着ている、ただ見覚えのあるヤンチは確かまんまウェアタイガーだったはずなのだが・・・。


ヤンチ「親父の代わりに板長をするようになってから、ライカンスロープ(この姿)で店に出る様にしているんです。」

光「そうだったんですか、びっくりした。」

ヤンチ「今日はお食事にですか?」


 用事を思い出した光はトゥーチの事を話した、水まきの道具を『アイテムボックス』に入れたヤンチは開店前の店内に案内して3人にお茶を出した。


ヤンチ「え?!あの人本当に神様だったんですか?じゃあ悪い事しちゃったな。」


ヤンチは何をしたのだろうか。

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