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夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~  作者: 佐行 院


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今日は好美の夜勤の日

挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)

-79 お供えと三つ巴-


 同級生3人が昔を懐かしみ、美味い料理と昔話、そして悪戯を肴にワインを酌み交わしたその夜の事だった。街の中心地に聳え立つ高層ビルのオーナーである倉下好美は王宮での夜勤に備え準備していた。

好美が相も変わらず弁当を作り忘れていたので恒例と言った様子で余り物を詰めた弁当をデルアが手渡す、夜間の営業に影響しなければ良いのだが。

今日は火曜日だ、という事は恒例の「あの日」なのだ。ナルリス・ダルランの妻、ダルラン光からいつもの香り高き「お供え物(2日目のカレー)」を受け取ると大切に『アイテムボックス』へ入れ、早速夜勤へと向かった。

王宮へ到着し、挨拶を交わした好美には以前から気になっている事が1点。


好美「ニコフさん、鍋って誰が光さんに返しているんですか?」

ニコフ「申し訳ないのですが、私も存じ上げないのです。私達の休みの曜日に返却されているのでしょう。」


 すると、光ご本人から『念話』が。


光(念話)「その鍋ね、ここだけの話だけどいつも最後に食べてるエラノダさんがお忍びで返しに来てんのよ。」

好美(念話)「エラノダさんって、王様の?!」

光(念話)「うん、いくらあたしが取りに行くって言っても聞かなくて。これ、ニコフさんには聞こえてない様にしているから内緒ね。」


 『念話』で話していた間、見た目ではずっと沈黙していた好美の様子を心配そうに将軍長が伺っていた。


ニコフ「どうかされましたか?『念話』か何かで?」


 好美は咄嗟に胡麻化した。


好美「ちょっと、エリューの事で。店と言うか企業秘密なのでお気になさらず。」

ニコフ「オーナーさんも大変ですね、お察しいたします。」


 すると、聞き慣れた声が控室に響き渡った。「コノミーマート」のナイトマネージャーを兼任するサラマンダー、エリュー本人だ。


エリュー「おはようございます。」

好美「おはようございます。」


 好美は挨拶の後、即座に空気を読む様にとエリューに『念話』を飛ばした。


ニコフ「おはようございます、丁度今貴女の話をしていたのですよ。」

エリュー「好美ちゃん、えっと・・・、もしかしたら昨日の話?」

好美「そうそう、昨日皆で余った唐揚げを馬鹿食いした話・・・。」

エリュー「ああ・・・、揚げすぎちゃったあれね。本当にごめんなさい。」

好美「いえいえ、美味しかったからいいのよ。」


 そう言った会話を交わした後、エリューは週1の「儀式」に入った。いつもの様に天界から地上に降下して人化した古龍エンシェント・ドラゴンを連れ、厨房へ行こうとすると天から聞き慣れない女性達の声が。


女性①「お姉様、探しましたわよ!!毎週同じこの夜遅い時間に天界を抜け出して何をされているのかと思えば、こちらにいらしたのですね?!」

女性②「姉御、観念しろ!!夜勤の日もちょこちょこ抜け出しているって聞いたぞ!!」

クォーツ「その声は、セリーとトゥーチ!!」


 声が止んだ瞬間に天界から別の古龍が2体も降下して人化した、その光景を見たクォーツは驚きを隠せずにいる。ただ、長女以上にサラマンダーの方が驚いていた。


エリュー「「1柱の神」と「三つ巴の3姉妹」とも呼ばれている古龍様方がお揃いになって・・・、ありがたや・・・。こんな貴重な光景中々見る事が出来ない。」

トゥーチ「その声はサラマンダーのエリューだな、いつも姉御が面倒かけてすまねぇな。」

エリュー「そんな・・・、何を仰いますやら。それに名前を呼んで頂けるなんて。」


 さり気なく人の姿に戻ったサラマンダーは感動で涙が止まらないでいた。


セリー「ところでお姉様はこちらで何をされているのでしょう・・・、か・・・。」

トゥーチ「ん?この香り・・・、カレーだな・・・。まさか姉御抜け駆けして・・・。」

クォーツ「あはは・・・。お前らも・・・、食うか?」

セリー・トゥーチ「当たり前ですわ(に決まってんだろ)!!」


好物が同じの三つ巴。

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