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夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~  作者: 佐行 院


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控室を訪れた者とは。


-㊽ 深夜の来客-


 暗く静まり返った王宮内、4:50。皆が寝ているはずの王宮の端にある夜間見回り係用の控室の前にはそこにいないはずの「一柱の神」と称される人化した古龍エンシェントドラゴン、クォーツ・ラルーだった。純白の民族衣装に身を包んだその姿はただただ綺麗な女性だ、おっとそんな事言ってる場合ではない。

 よく考えればエリューもいないのにどうやって降りてきたのだろうか、まぁそれは後で聞くとして。


好美「あの・・・、今日は光さんのカレーは無いんですけど・・・。」


 好美がそう言うと少し涙目の古龍は手で涙を拭い顔を赤らめて重い口を開いた。先日とはまるで別人とも思える口調だった。


クォーツ「すまねぇ・・・、悪い(わりい)・・・。あまりにも美味そうな匂いで休憩中の降りてきちまった。」

好美「え?休憩中?」


 本人が言うには、八百万の神々が3交代制でこの世界と天界の間にある門の番をしていたのだが、久々の夜勤でどっと疲れがきたらしく、そこから来た空腹に耐えていた丁度その時に好美達が食べていたカップ麺の匂いがして来たのだという。

 ただ神々の世界にも夜勤が存在していたとは、正直驚き。それとも好美の転生時に作り替えられた内の1つなのだろうか。一先ず、これは横に置いといて・・・。

 クォーツの担当する門番の仕事が丁度休憩時間になったのでこっそり抜け出して降りてきたのだそうだ、それにしてもドラゴン族は鼻が利くと聞いていたがまさかここまでとは。それとも神が故の特殊能力なのだろうか。一先ず、それも置いといて・・・。


クォーツ「やはり匂いはここからだったか・・・、すまねぇが1つ分けて貰えるか?死にそうなんだよ・・・。」


 「一柱の神」が「死にそう」などとは何という皮肉、しかし目の前の神の目から見るとどうやら嘘をついている訳ではないらしい。しかし、神にカップ麺を差し出してもいいのだろうか。

 そんな事を考えていたらさり気なく2個目のカップ麺を楽しんでいたニコフが奥から出て来た、少し剣幕とした表情だ。

 ニコフの表情を見た古龍は少し怖気づいている、何か事情でもあるのだろうか。


ニコフ「良いんですか、こっそり降りて来ても。王女様は良いとして、エリューに怒られますよ。」

クォーツ「何言ってんだよ、あいつだけが「週1の約束」って言ってきてただろ?元々は自由に行き来出来んだから怒られる理由なんかねぇの。サラマンダーやフレアブラスって神事についたら面倒になる位真面目だろ、鬼の居ぬ間の洗濯ってやつだよ。それに元々堅苦しいの苦手って知ってるじゃねぇか、頼むよ。」


 神が手を合わせてお願いしてくるのを見た将軍長アーク・ジェネラルはため息をついた。


ニコフ「仕方ないですね・・・、食べたらすぐに戻って下さいよ。貴女様は今仕事中なんですから。」

クォーツ「流石ニコフ将軍長、心が広いぜ。」

ニコフ「もう・・・、調子が良いんだから・・・。」


 そう言って神を控室の中に迎えると改めてやかんを火にかけお湯を沸かした、お湯が沸く間に好美の目の前で「一柱の神」がカップ麺を選んでいる。


クォーツ「おっ、これがあるじゃねぇか。これ好きなんだよ!!」


 手に取ったのは偶然から生まれたと言われており、スープのクリーミーさが売りのミルク風味のシーフードヌードルだ。

 目の前の神は本当に楽しそうな顔でお湯を注いでいる。

 2分後、好美達と同様硬めに仕上がった麺を思いっきり啜ったその表情は恍惚に満ち溢れていた。

 ぽかんとした様子の好美達をよそにクォーツは一気にカップ麺を流し込んだ。


クォーツ「おっと、これは外せねぇよな・・・。」


 そう言うと『アイテムボックス』から小さく切ったフランスパンを取り出し、残ったスープに浸して楽しんでいた。心からこのカップ麵を愛しているらしい。


ニコフ「クォーツ神、そろそろお戻りになられた方が宜しいかと。」

クォーツ「おっとそうだった、ありがとうな!!」


そして古龍は天界へと帰って行った。

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