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ピューア以外に従業員になる人はいるのだろうか。


-㉛ 完成に近づく拉麵屋-


 自らの舌で料理の腕を確かめた好美が、いち拉麵屋のオーナーとしてピューアを公認した宴の次の日の朝。体をこれからの夜勤に合わせる為、昨日の宴の後すぐベッドに入ってしっかりと夜型人間となり迎えた朝7:00。テレビの電源を入れてをニュースを見ながらタッパーに詰めておいたピューアの料理で軽く食事を済ませると、偶々なのだが気が向いたので1階にある拉麵屋の店舗部分へと足を運んだ。

 どうやら共同経営者となるシューゴとパルライにより順々と新店の従業員が決定しており、従業員名簿の中に「ナイトマネージャー ピューア・チェルド」の文字を見つけた。

 「2人も認めてくれたんだな」と1人笑みを浮かべていると『念話』が飛んで来た、大将のシューゴだ。先日、好美が『付与』したのだが結構使いこなせる様になったらしい。


シューゴ(念話)「勿論だよ、オーナーの意向に応えるのも俺達の仕事だからね。」

パルライ(念話)「好美ちゃんの意見は僕たちの意見でもあるんだ、それに自身で実力を確認してくれたんだろ、否定なんかしないさ。」


 パルライとはこんなにフランクな感じで話していたかどうかが疑わしいが、相手は国王なので否定したら自分の首が飛びかねない。


好美(念話)「あ・・・、ありがとうございます。一押しの方なのでどうぞよろしくお願いします。」

シューゴ(念話)「そんなに硬くならないでね。これからは君も経営者の1人、オーナーなんだから。」

パルライ(念話)「そうだよ、言わば仲間なんだからね。」


 好美は緊張しながらも自らも一歩進まねばと思ったので・・・。


好美(念話)「は・・・、うん・・・、分かった。」

シューゴ(念話)「改めてよろしくね、オーナー。」

パルライ(念話)「俺達ももうすぐそっちに行くから詳しくはその時に話そう。」


 数分後、2人が1階にやって来た。シューゴは一と渚に店と屋台を、パルライも店を副店長に任せて来たそうだ。

 両人の手にも従業員名簿のコピーがしっかりと握られていた。そして好美にとっては初対面の人達が2人の傍らにいた、話の流れからどうやら2人が雇った店長と副店長らしい。あとはもう1人のナイトマネージャーを雇うのみになっていた。


シューゴ「好美ちゃん、お待たせ!!新店の店長・副店長になる予定の方々を連れて来たよ。」

パルライ「好美ちゃんの希望通り2人共経営学部出身で勿論調理師免許持ちだよ、それに元々俺の国の王宮の厨房を守っていたんだ。腕はお墨付きだよ。」


 2人は元々バルファイ王国で「竜将軍ドラグーン」と呼ばれていた者達らしい、パルライ曰く竜将軍は兵士としての実力以外に料理や学力にも長ける者だけが呼ばれる称号との事だ。しかし、「論より証拠」派の好美は実際に料理を食べてみて判断したいと思った。それに丁度、軽くしか食べていなかったので空腹で仕方がない。


パルライ「お2人共、こちら倉下好美さんです。ご挨拶を。」

竜将軍①「はっ!!私は元厨房担当の竜将軍、このマンションの816号室に入居予定のイャンダ・コロニーであります!!こちらのお店で店長をさせて頂きます、宜しくお願い致します!!」

竜将軍②「私は元厨房担当の黒竜将軍ブラック・ドラグーン、このマンションの817号室に入居予定のデルア・ダルランであります!!副店長です、私も宜しくお願い致します!!」


 目の前で2人が大声をあげたものなので思わず耳を塞いだ好美、それにもう王国軍の者でも無いのに物凄く堅苦しい。

 好美はどうすればいいのか分からなくなり、助けを求めざるを得なかった。


好美「パルライさー・・・。」

イャンダ・デルア「貴様!!王に対し無礼であるぞ!!」

パルライ「やめなさい!!好美さんはこの「ビル下店」のオーナー、私やシューゴさんとの共同経営者の1人で貴方方の上司ですよ!!好美ちゃん、ごめんね。」


 少し怖くなってしまった好美は水が飲みたくなったので『瞬間移動』で15階に行き、ペットボトルの水を持って戻って来た。椅子に腰かけ水を一口。


パルライ「落ち着いたかい?本当にごめんね。」

好美「う・・・、うん。水飲んだから大丈夫。」


 それより好美には気になった言葉が2点ほどあった・・・。


聞き覚えのある言葉が・・・。

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