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シューゴはちゃんと考えているのだろうか。


-⑫ 熱意に応える為に考え直させる-


 お客さんからの要望に可能な限り応えようとするシューゴの熱意に敬意を表し、提示された案に渚は決して反対をする事は無かった。

 ただ、熱意があるのは良い事だが深夜営業を行う為の方法を考える事から始める事にした、まず、人事的な面はどうするべきなのだろうか。


渚「店主はあんただ、あたしゃ決して反対はしないよ。ただあたしらはずっと昼営業でやって来たんだよ、今更深夜営業って言ったってどうするんだい?」

シューゴ「無理のない様に週2日のみの営業から始めてみようと思うんだ。」


 しかし、渚には引っ掛かる事があった。店を見回しても「従業員・アルバイト募集」と書かれたポスターらしき物は無い。


渚「まさかと思うけど、昼間屋台で営業しながらあんたがやるだなんて言わないよね。」

シューゴ「うん、そうだけどどうした?」


 シューゴだって1人の人間、自らの健康面も考慮すべきだ。渚は決して無理をして欲しくなかったのだ。きっと初めてと言っても過言では位に渚は心を鬼にして説得した。


渚「あんたね、馬鹿な事言ってんじゃないよ!!確かにあんたが熱心なのはあたしやレンカルドさんが一番分かってるつもりさ。あたしゃスープや具材への拘りや熱心な気持ちを知っているからあんたについて来たんだ、そのあんたが倒れちゃこの店は誰が守るんだい!!」

シューゴ「うん・・・、分かっているけどさ。じゃあ、他に方法がある訳?」


 渚は腕を組んで考えた、ただあっという間に具体的すぎると言える最適そうな案が生まれた。一先ず渚は水を一口飲んで落ち着き、一息ついてシューゴに案を提示した。


渚「一先ず、あそこにここの支店を出すべきだね。その為にはある人に相談せねばね。」

シューゴ「支店なんて簡単に言わないでよ、それに何処に?誰にしてもらうのさ。」


渚は今更ながら即席で『念話』を『作成』し、ある人に声を掛けてみた。


渚「ちょっと待ってな、聞いてみるから。これやるの初めてなんだよね・・・。(念話)ちょっと、好美ちゃん今大丈夫かい?聞こえてる?」

好美(念話)「その声は渚さんですか?何かありました?」


 渚からの突然の『念話』に驚きを隠せない好美、そして目の前で渚が口を紡ぎずっと黙っているのをじっと見つめているシューゴ。


シューゴ「ちょ、ちょっと・・・。大丈夫?」

渚「ごめん、今いい所だから。(念話)ごめん好美ちゃん、ちょっと相談があるんだ。私の所来れるかい?」

好美「あの、どの辺りですか?」

渚(念話)「『探知』してくれたら分かると思うんだがね。」

好美(念話)「分かりました、やってみます・・・。ここかな、ちょっと行ってみますね。」


 好美は『作成』したばかりの『探知』で渚がいると思われる場所を見つけると、そこに向かって『瞬間移動』した。どうやら、一発で当たりを引いたらしく目の前では渚とシューゴがテーブルで話し込んでいた。


好美「よいしょっと・・・、お待たせしました。」

渚「来たね、良かった良かった。急にすまないね、ちょっと聞きたいことがあるんだ。」

シューゴ「渚さん・・・、こちらの方は?」


 突然『瞬間移動』でやって来た好美に驚きと動揺を隠せない店主、好美も同様に動揺していた。


渚「この子は倉下好美さん。ほら最近街の中心地の王宮寄りの所にある大きなビルがマンションになっただろ?そこのオーナーさんだよ。」


 好美にもシューゴの事を紹介した渚、やっと2人は落ち着きを取り戻した様だ。


シューゴ「えっ?!そんな凄い人に何を相談すんの?まさか・・・。」

渚「そのまさかだよ。好美ちゃん、ビルの1階のあの空きスペースって何か入る予定はあるかい?出来れば、そこを一部借りれないかな?」


 そう、コンビニが入ったビルの1階にはまだ空きがありそこに店を出そうと言うのだ。


好美「一応はまだ予定は無いですが、どうされるんですか?」


渚はいつも大胆だ。

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