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しばし休息

すいません!

毎日投稿目指しているのに、二日も空いてしまいました…

精進します!

これからも、皆様に楽しんでいただければ嬉しいです。


 


 ―――あれから二日後の昼―――



 レイティアはベッドの上で起き上がり、まだ目が覚めきらないのかぼんやりとしていた。



「よく寝てるな。だが、休めているなら何よりだ」

「すいません。お昼寝しちゃってました。こんなにゆっくり出来たこと、ここ数年無かったので。気が緩んでつい眠くなっちゃっうみたいです」

「ずいぶんと忙しい日々を送っていたんだな…大変だったろう 

 ?」



 こんな状況ではあるが、レイティアがくつろげる環境を守ることが出来て良かったとカインは思った。



「大変と思ってやってはいなかったですから。やらなければいけないこと、という感じでしょうか?」

「そうか…。ところで今日か明日には公爵…父君との話がまとまると思う。詳しく話せなくてすまないな」

「機密情報ですから、仕方ありません。そして父の対応がどうであれ私は受け入れますから」

「随分厳しく教育されてるんだな…」

「子供の時分から公爵家の娘、王太子の婚約者として育てられたのでもうそれが普通というか」

「レイティア嬢の普通はとんでもないな!」



 ―あまりにも幼い頃から王太子妃候補として厳しい教育に耐えてきたんだな。きっとレイティア嬢は真面目だから期待に応えるため、努力してきたんだろう。その結果の今、か…―



 ―王太子に切り捨てられ、これから母国から身一つで脱出をはかる。俺達が助けられるのも限界があるし、辛いことも多いかもしれないが…せめて今だけでも何も考えずにいさせてやりたい…―



「なぁ、レイティア嬢。ずっとこの部屋にいるのも飽きただろ?ちょっと気分転換しないか?」

「そうですね…。だいぶゆっくり出来ましたから。何かお手伝い出来る、仕事のようなものがあれば喜んで!」



 どうしてそんな発想になるのか、やはりレイティアは普通のご令嬢とはちょっと違うとカインは思った。本当はもっと楽しい事を思い付いていい年頃なのだ。観劇したり、ドレスを買ったり、友達とお茶会を開いたり。…今実際に出来るかどうかは別として。



「いや違うって!仕事とか勉強とか、そういうのは気分転換じゃないぞ!そうじゃなくて、外出てみるかって話だよ。勿論夜になってしまうんだが」

「いいんですか?私が外に出るの大変じゃないですか?」

「夜だしちょっとくらいなら全然問題ないさ。なんせ俺は強いんだろ?」



 カインがレイティアを見てニヤリと悪そうに微笑むと、いつもは意識しないようにしているあまりにも美形という事実が突きつけられる。もはや確信犯ではないか、というくらい完璧な表情で色気すら感じられてしまう。



「そ、そうです!カイン様は強いですから!」

「なら大丈夫って事だな。よし決定!」

「え、あ、ありがとうございます!」

「あんまり乗り気じゃないのか?行きたくない?」



 今度は甘えてくる子猫のような可愛らしい表情だ。またもやカインの美形パワーを感じて、ドキドキしてしまう。無意識の状態でもこんなに翻弄されてしまうなんて、もし意識的にこんな顔やあんな顔をされたら世の中の女性達は大変だと思う。



「い、いえ!そんなことは!とても嬉しいです!早く行きたいです!」

「…棒読みじゃないか?」

「気のせいです!」



 まだレイティアは動揺していたが、せっかくカインが親切で連れ出してくれるのだ。たとえ夜だとしても安心して外に出られるのは久しぶりだし、楽しい気分転換にしたいと思った。


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