水をやる子
献辞
これを読む一人一人に捧ぐ。
ここは天国だ。緑が広がっている。
あそこを見るとブランコがある。ピンク色だ。
誰も見えないが、精霊でも乗っているのか、ブランコは揺れる。
一人の少年がブランコの側の緑に座る。手にグラスに入った水を持って。
少年は水を飲むために水を持って来たのだろうか? いや、どうも違うようだ。
少年はグラスいっぱいの水を周りの緑目がけて撒いた。
水やりに来たようだった。
草露に囲まれた少年はその笑顔を蒼天に向ける。
大空では天使たちが舞い踊っていた。
天使の一人に迎えられて少年は空へ連れて行かれる。
大空に登るとそこにはまた大地があった。
そこには少年の家族、祖先さまたちが居た。
皆で白い光を食べて、一日が始まった。
原稿用紙一枚分が書けた。俺にしては大したもんだ。(自画自賛)




