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『最終的には私も意識はなくなります。意識が変わる瞬間のみ私の語りかけが可能になるのです』
彼女が呟いた言葉は想像と全く違うものであった。
(意識がなくなる?じゃあそれは誰になるの?)
『強いて言えば彼が望む私ですね』
(どゆこと……ちょっと待って。じゃあ私は意識が乗っ取られ始めてるの!??)
『今までと同じならばそうなのですが……今回は正確には分かりませんね』
そう言った彼女は、何か考え事でも始めたのかそれきり黙ってしまった。
私が自分の、この運命とやらに対して想像していたものと全くもって違う。
レシーの意識が無くなって、彼とやらの望む女になるってことはただの人形になると言っても良いのでは?
このままいつも通り進むのであれば、私はただの人形になるのか。
よく分からない貴族とかの場所に連れてこられて、とても勉強を頑張って、誘拐までされて、私はただの人形になる可能性があるなんて。
一体そんな仕組みにした奴は誰なんだ。
「レティ?」
「ギルベルト様……」
もしこの力が作用したとして私の意識は無くなるが、ギルベルト様は無くならないのだろうか。
同じ運命のパートナーだと言うのに彼は無くならないなんて、それは不公正だと思う。
『彼の本に何か書いてあると思うのです』
(本?)
そういえば取り上げた本はどうしたのだろう。
彼の手を見ると、その本が握られていた。
走ってくる時にもずっと持ってきていたのかもしれない。
「ギルベルト様、その本ですが」
「渡さないよ?」
「中読ませてもくれないのですか?」
「……あまり読ませたくはない」
学園長は席を立ち、陛下に私の対応について確認を取りに行っている。その間待たされている間にでも本の中身を確認したい。
私はギルベルト様の近くに寄って本を読ませてもらうことにした。
「今俺、読ませたくないって言ったよね?」
「あまり読ませたくないと仰いました」
つまり読んでも良いと判断する事は間違っていないはず。
ギルベルト様に本を開いてもらい目を通す、中身は呪文のようなものが羅列された内容のように見える。
「日記みたいだろう?」
「日記?呪文みたいなこと書かれてますけど」
「呪文?」
「見てませんか?」
人によってみる内容が異なる本なのか?
私はギルベルト様も一緒に本の中身を見るように促した。
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