151
投稿遅れてすみません!!
ということは、そもそもギルベルト様の半分の勇者の魂と、私の聖女の魂は最初から運命の相手だったのだと分かった。
でも、必ずしも出会うことはなかったのであればエルフが使用した、必ず運命の相手と出会う魔法が作用して、約100年置きに『運命のパートナー』が生まれたことは理解できた。
では、呪いとは?
「呪いの内容が必ずしも悪い印象を与えるとは限らんだろう。なぜこの世界で『運命のパートナー』が崇められているんだ」
全く考えていなかったことを聞かれて私は正直戸惑った。
呪いと『運命のパートナー』の認識のされ方に何か秘密でもあるというのか。
「それは……なんか運命って響きが良いですよね」
「そんな理由な訳があるか、もっとあるだろう」
私が見当違いなことを言ってしまったことは理解できた。
まさかドラゴンからツッコミみたいな対応をされるとは、人生で何があるか分かったものではない。
少し考えるそぶりを見せていたギルベルト様は、思い出したかのように顔をあげた。
「相性が100%だからか?」
「そう、それだ」
そういえば、世界で唯一パートナーとの相性が100%なのだった。
自分ではあまり実感を感じたことがないため、全く思いつかなかった。
自分の魔力がギルベルト様にはとても良く効くこと、なぜかギルベルト様の魔力が私に吸収されてしまうことも『運命のパートナー』だからとされていた。
しかし、この仕組みが呪いというのは一体どういうことなんだろう。
まさか、呪いの力で相性が100%にでもなっているのか。しかし、それが呪いなんて、あまりにも小さい呪いで残念に思えてしまう。そんな呪いのせいで振り回されていたと思うと……。
「呪いは、お前たちを基準とする「パートナー」という仕組みが組まれたという内容だ」
「……はい?」
「だから、本来人間界にパートナーという仕組みはなかった、だが、聖女はそれが納得できないと自分が有名になるようにパートナーの仕組みができる世界を構築した。自分と、勇者の魂を使ってな」
アカの話す内容が全く理解できておらず、私はとても混乱していた。
パートナーの仕組みがなかったことは理解できた、ではなぜその仕組みを作れば有名になれるというのか。
そもそも、なぜ勇者と聖女の魂の性質を理解しているのかも分からないのに、その短い時間で教えてもらう内容の理解量を遥かにこえていった。
私が理解していないことも把握できたのか、アカは一旦休憩をすることにしたらしい。
どこかの空間からティーポットとカップを取り出して紅茶を入れようとしている。
「その呪いを行う場合……どれくらいの人を失うの」
「……小さな1つの国位ならが簡単になくなるだろうな」
「もしかして、エターナル姫が国に降り立った後に滅んだ原因て」
「確実に、その呪いを発動させたことが、滅んだ要因だったと言えるだろうな」
その言葉にレシーが息を飲んだ音が聞こえた気がした。
お読みいただきありがとうございます!!