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あな嫁~あなたの目の前に野生のお嫁さん候補(お嬢様)が現れた!!入力コマンドは!?……だがしかし、コントローラーにシカトされてしまったようだ。~  作者: 立花ユウキ/scarlet
第4章本編『そして旅支度の果てに……』

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第72話 剣の価値はおいくら?

「なんだと!? この剣は私のような勇者だけが持つことを許された聖剣なのだぞっ!!」


 アリッサの言葉が気に障ったのか、天音は今にも殴りかからん勢いでアリッサへと詰め寄った。


「まま、話は最後まで聞きやがれってんだ!! 今のはあたいも言い方が悪かったかもしんないけど、この剣……フラガラッハだっけ? これは()聖剣なのさね」

「元ぉ~っ???」


「ああそうさね。元々(・・)は聖剣のようだけど、何人殺したのか判りゃしないけど、この剣はあまりにも血を吸い過ぎてる。オマケに呪いもかけられちまってるんじゃ~、それはもう聖剣とは呼べないさね。言うなればこの剣は……『妖剣』ってところかね。こんな赤黒い色をしてるけど、元々は青白い色なはずだよ」

「元々が青白かったのに、それで赤黒くなっちまったわけか……」

(それも人の血を吸ってだもんな。そりゃアリッサがもう『聖剣』じゃないって言うのも頷けるわ)


「……で、いくらになるのですかね?」


 静音さんは我関せず精神まっしぐら、「この剣に一体いくらの価値があるのか?」ただそれだけに興味があるようだ。


「(さっ~すが自他認める守銭奴様の静音さんだ! もう目が(かね)マークでランランと輝いてるもんなぁ~)」

「ランラン♪」

 

 オレは冗談で言ったのだが、マジで「目がぁっ! 目がぁドルマークにっ!?」状態になっている静音さん。オマケなのか、口でパンダの名前みたく「ランラン♪」言ってる。


 だが、いつまでも客寄せパンダチックにはしていられないので、気を取り直してアリッサに剣の価値を聞いてみた。


「アリッサ……これでいくら貸してくれるんだ?」

「そうさねぇ~、もしもこれに値を付けるってんなら…………『0シルバー』かね」

「はぁっ!? ぜ、0なのか!?!?」


 アリッサの答えがあまりにも予想外だったんで、オレ以下仲間全員が驚きの表情をしていた。


「な、何故だ!? これは勇者だけが持てる剣なのだぞ! それを0だなんて……そんなの納得できないぞ!!」

「お姉様の言うとおりですわよ!!」

「もきゅもきゅ!!」

「…………」


 剣の価値が0シルバーだということにヒロインズは憤慨していた。だがただ一人、静音さんだけは黙ったままだった。


「(あれ? さっきまで剣の価値を気にしていたのに、何で静音さんは黙ってるんだ???)」


 オレはそんな静音さんの態度に首を捻ってしまう。


「ま、それにはワケ(・・)があるさね。これは……」

「……『呪い』が原因なんですね」


 アリッサの言葉を遮るように、静音さんが先に答えてしまった。


「なんだい、ちゃんと理解してるじゃないか! そうさ、その『呪い』ってヤツがやっかいなのさ」

「呪いがぁっ!?」

「……この剣、どんな能力があるか知らないけど、動力が切れてるんじゃないかい? 違うかい?」

「あっ……そ、そういえば……そうだったな」


 そうだった。動力が切れているいま、この剣は普通の剣なのだ。切れ味も普通、重さも普通、オール普通とオレのような存在なのだ。しかも、所有者を殺す呪い付き。


「そうさね。どんな付属能力が付いてるかまではあたいは知らないけど、このままじゃ普通の剣なのに、ご丁寧にも呪い付きじゃ買取も担保としての価値もないさね。むしろこっちで剣を預かるってだけでも、金をもらわなきゃいけないくらいだよ」


 アリッサは「それくらいのリスクがあるんだよ!」っと付け足すと、剣担保に預かることを拒否してきた。


「どうすりゃいいんだよ……」

(そりゃそうだわな。所有者を殺しちまうんだもんな。預かるだけにしても、あまりにもリスクがデカすぎる。しかも動力が切れたままじゃ、最大の特徴である『魔王ですら1撃で倒せる!!』って火力も引き出せないできないようだしなぁ)


 オレがそんな言葉を口にすると、静音さんが代わりにアリッサと話した。


「……なら、この剣本来の姿を取り戻す。つまり動力を補給して剣が本来の機能を取り戻せば、CPR(カパラ)システムでしたっけ? それとして預かってもらえるんですか?」

「ああ。そうしてくれるってんなら、それくらいの価値はあるさね」

「…………」


 オレが口出しできないくらい、静音さんとアリッサは得も言えぬ雰囲気で対立していて怖かった。


「なら私達が取れる手は1つだな!!」


 二人の間に割って入るように、天音はそう元気に声を上げた。


「(こんな時の空気読めない天音さんって尊敬できるわぁ~)」


 オレにはそんなこと、とても真似できんわなっと思い馳せた。


「…………なら決まりですね。アナタ様、ひとまずはこの剣に動力を補給しましょうか!」

「あ、ああ。うん。そうだよね!」


 質入するためにも、まずは『聖剣フラガラッハ』の動力を補充することにした。


「静音さん。この剣の動力ってどこで補充できるの???」

「たぶん……『道具屋』に置いてあるアイテムでできるはずですね!」

「お~マジか!!」


 どうやらオレ達はまず『道具屋』に向かう事になるらしい。剣の動力のマジックアイテムでも売っているのだろうか???

 ……ってかそもそも道具屋どこにあるんだよ。……あっそうか! 住人に聞けばいいのか!!


 そう気づいたオレはさっそく、アリッサに道具屋の場所を聞いてみることにした。


「ちょっとアリッサ聞きたいんだけどさ、この辺に『道具屋』ないかな? そこならたぶん、この剣の動力を補充できるアイテムも置いてるはずだって静音さんが言ってるんだけどさ……」

「この辺も何も、ウチの隣が道具屋さね。……アンタらこの街のこと何にも知らないのかい?」

「ぶっ!! と、隣なのかよっ!?」


 どうやらお目当ての店は、武器屋&防具屋(のんびり亭)の隣にあるらしい。まさに『ご都合主義もここに極まれり』とはこの状態を指すのだろう。

 まぁ街が利便性を重視した配置なだけだと思うけどね。


「よし! じゃあみんなとりあえず隣の道具屋に行こうぜ!!」


 オレ仲間達に声をかけると、一路お隣の道具屋に向かうことにした。

 だがオレはこの時、事の重大さに気づいてもいなかった。



 そもそもお金がないのに道具屋なんかに行って大丈夫なのかぁ? っと野暮なことを考えつつ、お話は第73話へとつづく。

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