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◇ ◇ ◇
急に何かに押し上げられるように意識が上昇する感覚を覚えた。
何かとても辛くなるような、でも、嬉しいようなそんな夢を見ていた気がする。晃仁が私のことで奔走してくれたようなそんな有り得ない夢…。
――雪音。
美樹の声がする。柔らかく心地よい、まるで、何かを深く思っているようなそんな声だった。
――…美樹?
――今回は、ほんとごめんね。
――なんで、美樹が謝るの?
――だって、これって私の心のせいだもん。
美樹の声はかなり沈んでいる。でも、強い芯があるようにも思えた。
――美樹は優しいね。
――…え? 私が…?
――うん。だってこんなことで私に謝ってくるんだもん。美樹は絶対悪くないのに。
――そんなこと。
――ううん。そう思いたいのかもしれないけど…、とにかく、ありがと。
――……。
その沈黙を最後に私の意識は一気に上昇した。




