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2-2

電車に乗って、T県N駅で下車して、

そこからはバスで2時間程かけて、山奥のバス停に降りた。


ここからは、車が入れない山道となるので、

徒歩での移動となる、

本来は山歩きなので、それなりの装備が必要なのだろうが、

体力的に勇者補正がある俺には問題なしだ、

人の良さそうなバスの運転手さんが、

「山は危ないから、一人で登らないようにね。」と注意してくれたので、

この辺で写真を撮りに来ただけだから大丈夫と説明しておいた。


空を飛んでいけば早いのだろうが、

木々がしげっていて、見落としそうなので、

歩いて行くことにした。


まあ、魔獣が出るわけでもなく、

せいぜい、現れるとしたら熊や猪ぐらいなので、

のどかなハイキングといったところだ、

疲れ知らずの勇者体力で1時間程登ったあたりで、

反応が強くなってきたので、

注意深く探しながら進むことにした。


近辺きんぺんをキョロキョロしながら歩いていると、

傾斜地けいしゃちの下のほうに、黒いゴミ袋が落ちているのが見えた。


探査魔法で近くに人が居ないのを確認してから、

魔法で飛んで下まで降りて、

ゴミ袋を開けてみると、

ビンゴだったようで、女物の服やスマホなどが入っていた。


足が付かないようにスマホのデータを消去したようだが、

それが俺には味方した。

データを消去する操作をしている、

犯人と見られる男の顔が、魔法で確認できたのだ、

顔さえ分かれば、俺は魔法で居場所が特定できる。


探索魔法を使うと、

犯人と見られる男はG県O市に居るようだ、

とりあえず転移魔法で自宅に帰ってから、

社長に連絡を入れた。


「もしもし社長?俺だけど、今電話大丈夫か?」


「ええ、事務所に居るから良いわよ。」


「じつは、病院を調べてから、近辺を調べていたら、

たまたま遥さんの物らしい、荷物を見つけたんだ。」


「ええ!?すごいじゃない。」


「明日、事務所に持っていくから、

一応、竜崎さんに確認してもらってくれるかな。」


「分かったわ、場合によっては、

警察に提出を求められると思うけど・・・。」


「その辺は、社長に任せるよ。」


俺は、社長との連絡を終えてから、

さっそく犯人と見られる男を調べてみるとした。


電車で最寄の駅に着いた頃には、

もう空が暗くなっていたが、

夜のほうが自宅に居る確率が高いと思うので、

丁度良いだろう。


探査魔法の反応が強くなるほうに歩いていくと、

20分ほどで大きなマンションに辿たどり着いた。


マンションの入り口がオートロックになっていたので、

気配消去と光学迷彩魔法で入り口横に隠れて、

住人が入っていく後に続いて、一緒に中に忍び込んだ。


魔法の反応が強くなるほうに向かっていくと、

最上階の10階の一室に辿り着いたので、

インターホンを鳴らしてみたが、中からの反応は無かった。

(おかしいな?中に居るはずなんだけどな・・・

最近、増えてるらしい、他者との接触を嫌うってヤツなのかな?)


仕方ないので、どうするか考えながら、

周りを見渡してみると、屋上に上がるらしい階段を発見したので、

上がってみることとした。

屋上への出口扉でぐちとびらには施錠せじょうしてあったが、

魔法で開錠して、屋上へと出てから、

犯人らしい男の部屋の上まで行き、

召喚獣のネズミをだして、偵察に行かせることとした。


俺は、亜空ハウスを出して、居間のモニターを使って、

ネズミから送られてくる映像を見ることにする。


ベランダの窓が開いていたので、ネズミを部屋内に進ませると、

遥さんのスマホのデータ消去をしていた男が居た。

男は目の焦点があっておらず、

ブツブツと意味不明な言葉をつぶやいている、

男のかたわらには、何らかの薬品を溶かした皿と、

注射器が置かれていた。


「こいつ、薬物中毒なのか、道理で返事がなかった訳だぜ。」



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