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10 - 5

「ジャネットさん、

そのAHO団とか言う団体の本拠地と、

黒幕って言う、大物政治家の名前と顔写真をいただけますか?」


「本来であれば、

データの流出は重大な服務規程違反行為なんだけれど、

他ならぬイチローの頼みですものね、

そっちのパソコンに暗号化したデータを送るから、

前に教えたキーワードで解除してね。」


「ありがとう御座います。

助かります。」

一郎は、ジャネットに礼を言ってから、

スマホを切った。


「ねぇねぇ、CIAのデータベースってマジなの?」


「ああ、彼女は前に、

凄腕の諜報員をフリーでやってたんだけど、

日本で起こった、ある事件で知り合ったんだ。

CIAは、その事件後に就職したみたいだから、

偶々(たまたま)のラッキーだったな。」


「何か、凄腕のスナイパーとか、

CIAのエージェントが出て来るなんて、

アメリカのドラマとか映画みたいね。」


「ドラマや映画じゃ、本当に死ぬ事は無いけど、

君は撃たれたら死ぬんだぞ。」


「でも、田中さんが護ってくれるんでしょ?」


「う~ん、ちょっと違うかな?

俺は、護るのよりも攻める方が得意なんだよ。」


「どう言う事?」


「君が狙われる原因の、

元を絶ってくるって事さ。」


「元って、アメリカの?」


その時、事務所のパソコンがポン!と音を発てて、

メールが届いた事を知らせた。


「おっ来た来た。」

一郎は、メールを開くと、

ジャネットに前に教えられたパスワードを入力した。


「何々、黒幕の政治家はジェイソン・ポーカー82歳か、

82にもなって、いまだに人種差別してるなんて、

人間が出来て無いな~、

本拠地はワシントンD.C.にほど近い、

バージニア州のリーズバーグってとこか、

よっしゃ、まずはジェイソン議員に会って、

一応、説得を試みて見るかな。」


「これから、アメリカまで行くって言うの?」


「ああ、奥の手を使えばアッと言う間に行けるからな。」


「その間、私はどうしていれば良いのよ?」


「どうせ、俺の力は見られちゃってんだから、

一緒に連れて行ってやるよ、

でも、その前に・・・」

一郎は、ポケットからスマホを取り出すと、

姫花に連絡を取った。

「もしもし、社長?」


『ええ、そうよ、

それで、何か分かったの?』


「ああ、ジャネットさんに黒幕と本拠地を調べてもらったから、

今から、ちょっと行って『H・A・N・A・S・H・I・A・I』を、

してくるよ。」


『あらそう、じゃあ、

またアメリカに行って来るのね。』


「ああ、そう言う事だ。」


『アメリカに行くなら、

前にロスで買ったアロマオイルが無くなりそうだから、

また買って来て貰っても良いかしら?』


「アロマオイルって、

ジャネットさんに紹介して貰った店のヤツ?」


『そうそう、カモミールとアプリコットのを、

お願いするわ。』


了解りょうかい了解。」

一郎は返事をしてから、スマホを切った。


「何か、まるで、

その辺に、買い物に出掛けるみたいな気安さなのね・・・」


「まあ、ウチの社長は、

俺の力の事を、良く知ってるからね、

君も、今回、俺と一緒に行動すれば分かると思うぜ。」


「そうなの、分かったわ、

あと、私の事は『君』じゃ無くて、

華音かのん』って呼んでくれるかしら。」


「オッケ~、華音ちゃんね。」

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