表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/57

9 - 7

「お主は、その剣を使いこなせると言うのか?」


「ええ、何しろ神様から、俺専用に頂いた剣ですから。」


「何!?お主は神に会ったと言うのか!」


「はい、元々の俺は普通の学生でしたが、

神様から、村長さんの様な特別な力を与えられて、

探偵という仕事を始めたんですよ。」


「うん?何故、そこで探偵なんじゃ?」


「はい、なるべく、他の人に力を知られずに、

困っている人を助ける事が出来ないかと考えて、

思いついたのが探偵だったんですよ。」


「なる程の・・・

ワシも『白蛇様』の封印を護るという、

つとめがなかったら、

そんな事を、していたかも知れんのう。」


「何らかの力を持つと、

その力の使い道を考えるもんらしですね。」


「そんなもんかも知れんのう。」


「それで、『白神様』は、どこに封印されているのですか?」


「廃校の地下じゃよ。」


「廃校って、郷土資料館になっている、

あそこですか?」


「そうじゃよ。」


灯台とうだい下暗もとくらしとは、

良く言ったもんだな、

訪れた時に全然気付かなかったぜ。」


「それはそうじゃ、

あそこには、この村で一番強力な結界が、

ほどこされておるからのう。」


「何故、あれ程の結界が施されていたにも関わらず、

20年前の子供たちや、

今回の大学生たちは『白蛇様』に魂を食べられてしまったんですか?」


「20年前には、あの分校も廃校にはなってなくてのう、

村の子供たちとの交流を深めるために、

あの分校に泊まり込んでおったのじゃ、

それが運悪く『白蛇様』の結界近くで怪我をした様で、

結界が血でけがされてしまったんじゃ、

ワシらは何とか村への被害は食い止めたが、

あの子らは救えんかったんじゃ・・・」

村長さんは、痛切な表情で語っていた。


「今回の大学生たちは何で、こんな目に?」


「こやつらは、無断で夜の廃校に入り込んで、

肝試しをしていたらしいんじゃ、

朝になって村の者が気付いた時には、

もう、この状態じゃったんじゃ。」


「最近の若者に増えている、

冒険と無謀をはき違えたってヤツか・・・」


「彼らも怪我をしてたんですか?」


「いや、どうも月のもんの女子おなごがいたらしいの。」


「ああ、そう言う事ですか。」


「御剣くんは分かるのか?」


「ええ、女性が生理の時に、

神事に関われない事は良くあるんですよ。」


「へ~、そうなのか、女子は大変だな。」


「ええ、命を生み出して下さる、

尊い存在ですからね。」


「よし、『白神様』が居る場所も分かった事だし、

神退治へと洒落込しゃれこむとしますか。」


「お主ら、本気で『白蛇様』が退治出来ると思って居るのか?」


「ああ、いつまでも封印が持つとは考えられないしな、

実際、この村の封印は大分弱まってるんじゃないか?」

「村長さん、日本で・・・いや、この地球で、

『白蛇様』を倒せる可能性を持つ者は、

田中さんを置いては他に居ないと思いますよ。」


「そうじゃな、村の結界が弱まって来ているのは確かじゃし、

ワシが死んだ後の者達に、この災厄を残して逝く訳にもいかんか・・・

分かった!微力ながらもワシも協力するとしよう。」


「「ありがとうございます。村長さん。」」



一郎は、響矢、村長と共に、

廃校で、現在の郷土資料館となっている建物へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ