表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/57

6 - 8

地下から博士を担いで地上に上がろうとすると、

エレベーターの前に2人組の男たちが待ち構えている、

警備服を着ていないところを見ると、

男たちは、何らかの能力者なのだろう。


『どうやって侵入したかは分からないが、

ここで投降すれば、命は助けてやるから、博士を下したまえ。』


(やっぱ、会話が出来ないと不便でしょうがないなぁ、

異世界言語理解をいじれば何とかできるかな?

・・・・・・よし!言語理解に変ったから、大丈夫かな?)


『あ~、俺が言ってる事が理解できるか?』


『お前は、何を言ってるんだ?

分かるに決まってるだろう、

変な言動で我々に隙を作るつもりなのか?』


『いや、分かれば良いんだ、

博士は居るべき場所に帰って貰うから、そこを通してくれないか?』


『お前一人で、我々に敵うとでも思ってるのか。』


『もちろん!思ってるから言ってるんだぜ。』


『少々、痛い思いをしなければ、分からないようだな、

自分の言動を後悔するがいい。』


突然、俺に向かって見えないちからが叩きつけられてきたが、

大した強さではなく、魔法障壁で軽く止まっている。


『何!私の攻撃が届かないとは、お前も何らかの能力者なのか!?』


『今のは、念動力とか言うやつか?

そうやって、自分だけが特別とか思ってると、

足元をすくわれるぜ。』


『だまれ!次は俺だ!』

若い方が、俺に向かって片手を向けている、

すると、魔法障壁の表面で炎が上がった。


『へ~、これは発火能力ってヤツか、

でも、俺が行ってた世界からすると、

どっちも手品程度の能力だな。』


『お前が行っていた世界とは何だ?』


『教えてあげないよ~。』


『まあ良い、我々の仲間には、頭の中を覗ける者が居るから、

お前を捕まえてから、ゆっくり調べさせてもらうさ。』


『頭覗ける能力者って、博士の部屋で血を噴き出して倒れてるヤツか?

残念だけどヤツはもう使い物にならないと思うぜ。』


『我々の同士に手を出したのか!

どうやら、お前は生かして、ここを出す訳にはいかないようだ。』


『こっちは、お前らの思考を読み終わって、

今まで犯した罪を把握したから、

それを償わせてから、帰ろうと思ってるんだがな。』


『何!お前は同士の様な能力が使えるのか?』


『いいや、同士の様な能力も、だ!』


『ぐぁっ!』

『ぎゃ~~~~っ!』

おれは、エアブレットを使って念動力者を吹き飛ばしてから、

ファイアボールで発火能力者を燃やした。


こいつらは、今まで、お偉いさんの命令だけじゃなくて、

面白半分に人を殺してやがった。

やはり、馬鹿に過ぎたちからを与えると、

碌な事にはならない良い見本だ。

一応、言っとくが俺の事じゃないぞ。


俺は博士を担いで施設の外にでると、

警備員だけ建物より出してから、メテオを撃ち込んだ、

警告の意味を持たせる為にも、

日本で使った時の様にシールドは張らずに、

誰でも見られる状況だったから、

こちらが、何時でも好きな場所に隕石を落とせる事を、

分かって貰えただろう。

これだけ力の差を見せておけば、余程の馬鹿じゃなければ、

再び仕掛けては来ないだろう。


俺は博士を担いでから、日本に瞬間移動して、

光さんに任せてきた。


帰ってから説明しなくちゃならないけど、何て説明しよう?


そして、またラスベガスのホテルに瞬間移動してから、

社長に連絡を取った。

「社長、こっちは終わったぜ、

今、光さんに博士を届けてきたところだ。」


「そう、お疲れ様、田中くん、

それにしても、今回は派手にやったわね、

ニュースじゃ、謎の飛行物体が政府施設を直撃で大騒ぎよ、

場所が場所だから、宇宙マニアの間では、

宇宙人の攻撃説が有望視されてるらしいわ。」


「なるほど、突然現れる隕石なんて、普通じゃ考えられないもんな。」


「そう言う事ね。」


「とりあえず、敵さんもジャネットの家族なんかに、

構ってる暇が無くなっただろうから、

普通の生活に戻って貰って良いと思うぜ。」


「そうね、お宅まで御送りしてから、ホテルに戻るわ。」


「了解。」


しばらくすると、社長とジャネットが帰って来た。


「社長、お疲れ~。」


「ただいま。」


「タナカ、今回は、とても世話になった、ありがとう。

何か、私が役に立つ事があったら言ってくれれば、

何時でも協力することを約束しよう。」


「ああ、プロのスパイに協力して貰えるのは、

とても助かるな、何かあったら、お願いするよ。」


「OK。」


ジャネットは、何回も礼を言ってから、

家族の元へ帰って行った。


「社長、日本に帰ってから、光さんに何て説明すれば良いかな?」


「博士は、自分が誘拐されたことを分かっているんだから、

普通に、誘拐犯から救出したで良いんじゃないかしら。」


「でも、アメリカから、どうやって連れ帰ったか問題にならないか?」


「ジャネットの話だと、

博士は眠らされて、あの施設に運び込まれたって言ってたから、

アメリカに居た事自体を知らないんじゃないかしら。」


「なるほど、それは言えるな、

日本にある、アメリカの秘密施設って設定で行くか。」


「そうしましょう。」


俺たちは、光さんたちへの説明を考えたので、

ホテルをチェックアウトしてから、

日本の事務所へと瞬間移動した。


光さんの元を訪れて、社長と相談した説明をして、

博士にも、光さんに依頼された探偵だったと明かして、

秘密施設は、後から警察と行ったら、

もぬけの空だったので、

アメリカが手を回したのだろうとの結論で落ち着いたようだ。


「この度は、父を捜し出していただいて、

本当に、ありがとうございました。」


「いえ、博士が無事に帰れて良かったです。」


「君には世話になったな。」


「いえ、光さんの博士を助けたい気持ちが通じたんだと思います。」


「そう言えば、あの施設の時計は、

私の腕時計と全然、時間が違っていたが、

本当に日本だったのかな?」


「!?」


「ははは、良い良い、君のお蔭で助かったのだからね。」


さすが、頭が良い人は、なかなか騙されてくれない様だ、

見逃してくれる様なので、今回は良しとしよう。


これが、今回の事件の顛末だ、

それでは、じゃあ、また。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ