008 俺の予想外の展開すぎて困った
腕を組んで俺の目の前に立ちはだかる五反先輩。
普通にイケメンな笑みで俺の瞳をじっと見る五反先輩に、俺も少し緊張が走ってきた。
【告白】
本当はこの人は女性に告白する立場の人じゃない。
待っていれば女子が寄ってし、告白だってされる。
そういうスペックの持ち主なのだ。
なのに俺に告白する?
先輩にとって俺はそんなに魅力のある女に見えているのか?
俺がぐっと拳に力を入れると、そんな拳を何者かがぐいっと引っ張った。
「桜花、いこ。補習に間に合わんよ」
軽く声をかけてきたのは百合香だった。
五反先輩を睨みながらも、躊躇もなしにここから移動しようとか言っているじゃないか。
「いや、でも五反先輩が……」
俺の話の途中で百合香が割り込む。
「ねぇ、桜花は五反先輩から告白を受けたい訳?」
俺をを睨む百合香さん。怖いですよ、その表情。
せっかくの可愛い顔が台無しですよ?
そう心の中だけで言ってみた。
「いや、俺は別に告白を受けたい訳じゃないぞ?」
「じゃあええじゃん。さっさと断ってから補習いかんとダメじゃろ」
「あっ、わかったって、まったく」
さっきまでの緊張はどこへやらだ。
でもお陰ですこし落ち着いたかもな。
先輩には悪いけど、やっぱ俺ってこういうの苦手だしな。
四つん這いで落ち込む榊原を横目に俺を引っ張ってゆく百合香。
まぁ、百合香の言う事はもっともなんだけどな……。
「そういう事らしいので、先輩すみません! では失礼します」
そう言って俺はその場を後に……。出来なかった。
「ちょっと待って!」
すっごく素早く回り込んだ五反先輩。
マジですげー速度で回り込んだ。
ちょっと息が切れているし。
「先輩、どいてください。それに成功もしない告白なんてしても意味はありませんよ?」
まったく方言が混じってない言葉で五反先輩を再び睨んだ百合香。
うん、俺の彼女って結構気が強いのかもしれない。新発見だな。って、俺は彼女の新発見してる場合じゃなかったんだ。
よし、俺も。
「そうです五反先輩。俺は先輩の告白は受けませんからね?」
「君はどうして一方的にそんな事を言うんだい?」
息を切らせながら両手を広げて行く手を阻む五反先輩。
汗が額に滲んで真剣な表情。無駄に格好いいじゃないか。
「それは先輩の告白を受けられないからです。俺は告白を絶対に断ります。だからそれを先に伝えているだけです」
「ほほう、絶対とは、これまた決めつけかい?」
「き、決めつけって何ですか? 俺は正論を言っているだけです! だいたい俺は先輩に対して好感度が0なんですよ?」
「好感度ね……。ではその好感度を今からでも上げれば良いのではないか?」
「えっ? な、何を言ってるんですか?」
「そのままだが何か?」
「ちょっと待って下さい! 桜花は先輩に好感なんてもちません!」
百合香が顔を真っ赤にして先輩を見上げた。
先輩はふんっと鼻で笑うと、ぐいっと百合香を押しのけた。
百合香はバランスを崩してよろける。
「百合香っ! って先輩! 百合香に何をするんですか!」
「何をって? 人の告白を邪魔する人間を排除しただけだ」
「排除って!?」
「ダメなのかい? 僕は今から君に告白をしようとしているのだよ? それなのに彼女は僕の邪魔をする。僕は別に君を襲おうとしている訳じゃないんだ。ただ告白をするだけなのに、なぜそれを止められなければいけない? 恋愛は自由じゃないのかい? 断られると解っていた場合は告白はしてはダメなのかい?」
「そ、それは……」
「では、聞いておこう。君に恋人はいるかい?」
「えっ!?」
俺は百合香を見る。百合香も俺を見た。
その様子を五反先輩が険しい表情で見る。
「まさか、君はそういう趣味趣向の持ち主なのか?」
先輩の言うそういうとは百合属性という事だろうな。
俺と百合香があの台詞の後に見詰めあったのを見ての反応だ。間違いない。
確かに、百合香は俺の彼女だ。でも、それは桜の彼女であって桜花の彼女じゃない。
だから、ここで百合香が彼女とか言う訳にはいかない。
クラスメイトも百合香と桜が付き合っているのを知っている。
そこで意気消沈している榊原もそう思っているだろう。
だから、ここでは……。そうだよな……。
「恋人はいません……」
五反先輩は「ほっ」と胸をなで下ろしていた。思ったのと違う反応だ。
もっと「やはりな」とか言うかと思ったのに、何で安心してんだよ?
「よかった。君に恋人がいたら僕は頑張って奪い取らなければならなくなっていた」
やたら「な」がいっぱいの台詞を吐いた五反先輩は一歩俺に歩み寄った。
しかし、奪い取るとかどんだけこの人は強気なんだろう?
恋人がいても奪い取るとか、普通じゃ言えないよな?
「ですが俺は先輩の彼女になる気はありません」
「ふんっ……なぜそう言い切る?」
「そう思っているからです」
「君は自分で言ったはずだ。僕に対する好感度が0だからダメだと。と言う事は好感度を上げれば君は僕を好きになってくれる可能性もある訳だろ?」
「な、なんでそうなるんですか?」
確かに、ゲームだと好感度を上げれば攻略しやすくなる。
だけど今は現実だ。現実は好感度を上げるだけで彼女に出来るなんて甘いものじゃない。
だいたい、この世の中ではパラメーターが見えない。
ゲームみたいにセーブだって出来ないし、攻略法だってない。
俺にその気がなきゃ、仲良くなっても恋人同士にはなれないんだよ
「茨木桜花」
「……なんですか」
「君は未来が見えるかい?」
「見えるはずないじゃないですか」
「では、君が僕の彼女になる未来がないと言い切れるのかな?」
「くっ……だけど、その可能性はほとんどないです」
五反先輩が笑った。笑顔になった。
ここでしまったと気がついた。
そう、俺は【可能性はほとんどない】と言ってしまったのだ。と言う事は……。
「よかったよ。絶対はないんだね。そうだよね? 茨城桜花さん、ありがとう」
体中が暑くなって汗が吹き出す。
夏なのになんでこんなに暑くならないといけねぇんだよ。って俺のせいか。
「では……」
一歩、また一歩、五反先輩が歩み寄る。
俺はただ硬直して五反先輩を見ているだけだった。そして……。
「えっ……」
俺の本当に目の前までやって来た五反先輩が片膝をついた。
どこからともなく真っ赤なバラを取り出して俺に捧げる。
「桜花さん、バラの花言葉を知っていますか?」
「し、知りません」
「赤いバラの花言葉は【あなたを愛しています】です」
「そ、それでも……俺は……告白は……」
「ストップ。僕の話を最後まで聞いてください。告白を途中で止める権利は君にはありません」
な、なんだこの人。
横目で百合香を見れば、悔しそうな悲しそうな表情で地べたに座り込んでいた。
「単刀直入に言っておきます。桜花さん、君は僕の彼女になりなさい。僕は勉強も出来る。運動も出来る。将来は医者にもなる。父親も医者だし、母親は市会議員だ。お金だってある。そして約束しよう。君を絶対に不幸にしない。僕は君を幸せにするために生きると」
ちょ、ちょっと待て!?
なんでそんな事を素の表情で言えるんだよ?
なんだこの告白は? 痛い、痛すぎないか? って言うか重いだろ?
だいたい、今まであんたは女性に対してどんな告白……あ、そうか……五反先輩は告白した事ないのか?
じゃあ……これが初めての告白なのか?
「この容姿も、僕の家系も、そして財産も、すべては君の為にある」
って言うかさ、これって告白じゃなくってプロポーズっぽくないか?
「そ、そんな事で女を幸せに出来るとかおもっちょるん!?」
我慢が出来なかったのか百合香が割り込んできた。
しかし、五反先輩は息をふっと吐くと突っかかってきたはずの百合香を優しい目で見た。
「出来るよ。君はまだ高校生だからわからないだろうが、結局は世の中はお金なんだよ。お金がないと何も出来ない。幸せにもなれない」
「で、でも、お金で人の感情は買えない!」
「そうだね。お金ですべてが手に入るとは思っていない。でもお金は必要だ。幸せになる大前提としてね。そして、その大前提があってから出来るのが本当の恋なんだ」
「……だけど……それは……」
百合香は俯いて言い返せなくなっていた。
「で、でも、先輩なら俺みたいな男女じゃなくって別の女を捜した方がいいでしょ? 待っていれば普通に女も寄ってくるじゃないですか。その女の中から探せばいいじゃないですか」
俺はなんとか言い返してみる。しかし五反先輩の表情は変わらない。
「そうだね。そういう考えもあるね」
「そうだ! 先輩には彼女だっていたはずじゃないんですか? 昔から何人もの女性と付き合ってたって聞いてますよ? その中に良い人はいなかったんですか?」
「君は僕の事をよく知っているね? だけど……うん、いなかったね」
五反先輩はふと空を見上げた。少し寂しそうに。
そこに一つの影が寄ってきた。
百合香かと持って見れば、それは榊原だった。
「先輩の家は医者ですよね。俺の家みたいに貧乏じゃない。お金があるから塾にも通えるんですよね? 先輩は卑怯ですよ。女だって選り取り見取りなのに……」
五反先輩の表情がかわった。
眉を眉間に寄せてキリッと締まった表情になった。
「言っておくが、僕は勉強も、体型を維持する事も、運動も、すべてを全力で行ってきたんだ! 大学だって奨学金を利用して行っている。僕はこの先を見据えて考えた。そして、もう親の金を極力使いたくないんだ。高校卒業までは確かに君の言う通りに勉強できる環境にいられたのは親が医者だったせいかもしれない。それは今も感謝している」
「それでも俺よりも恵まれて……「黙れ! じゃあ君は塾に行ければ頭が良くなると言いたいのか? 何もしなくても運動が出来ると言いたいのか? 努力は必要ないと言いたいのか? 金持ちの子はすべて幸せだと言いたいのか?」」
「そ、そうい訳じゃないですけど……」
「君はバスケを一生懸命に練習しているんだよね? だからレギュラーになれたんだよね? 僕だってそうだよ。同じだよ。僕は人よりも頑張ったから結果がついてきているだけなんだ」
力説する五反先輩。
表情は真面目で、なんだから今までの五反先輩のイメージを払拭している。
「もう一度言う! 僕は努力した! 僕は頑張った! それは僕が将来を考えたからだ! 僕は幸せになりたんだよ! 僕は幸せにしたいんだよ! だから僕は人よりもずっと努力したんだ!」
榊原も百合香も俺もその一言に圧倒された。
言っていることはまったく間違っていないから言い返せない。
「あと、僕は女を遊び道具だなんて思っていない。ここに宣言する。僕はまだ童貞だ」
童貞なのか? あんなに女がいつも一緒にいたのに!? って俺ってなんでこういのに反応するんだぁ!
「そして、僕はキスすらした事がない」
キ、キスもない? お母さんとも? って言うのはなしか?
「でも俺は先輩が校舎裏で彼女と……「しかし僕は何もしていない!」」
榊原は顎を引いて顔を強ばらせた。もう完全に口論じゃ勝てなさそうだな。
「そういうのは求められたよ。だけど、それはお互いが求めあってから初めて行為に至るものじゃないのかい?」
なんだ? 五反先輩って女ったらしじゃなかったのか?
「僕は自分を本質から認めてくれる人しか彼女にしたくないんだ!」
言い切った後の先輩の笑顔がすてきすぎた。
マジで男の顔をしていた。
ただでさえイケメンなのにこんなに格好いいとか……。
やばい、なんかこの人格好いいかも……。……な、なんて思っちゃダメだろ?
やばい、やばいやばい! なんだこの糞イベントはぁぁ!
「よくライトノベルやアニメーションであるように、幼馴染が好きになってくれたからとか、初見の女にいきなり告白されたからとか、成り行きでなんとなくつきあってみたとか、それで自分が本心で好きでもないのにセックスしてしまう。女性の体を求めてしまう。僕はそういうのが嫌いだ」
「だ、だけど、先輩は女性と付き合っていましたよね? 何人もの女性と付き合っていましたよね?」
完全に負けて言葉なんて発しないと思っていた榊原が反論した。
榊原は引きつった表情でなんとか先輩に向かって言葉をぶつけている。
百合香が何も言えなくなっているのに、こいつも結構根性があるのかもしれない。
「確かに、僕は何人もの女性と交際をしてみたよ。そう、僕は完璧な人間じゃないからね。僕は人の心を読む事は出来ないし超人でもじゃない。だから僕は女性と交際したんだ。そしてその彼女の内面を見ていた。どういう気持ちで僕と付き合ったのかも知りたかったんだ。でもね……結果的に僕を本当に好きな子はいなかった。そして、今も本当の彼女は見つけられてない」
完璧に言い負かされた榊原は圧倒されていた。
「茨城桜花」
「は、はい」
しまった、先輩に呼ばれて思わず返事をしてしまった。
「僕は君を彼女にしたい」
「へっ? な、何でですか? それじゃさっき先輩が言っていた台詞とちょっと違うと思うんですけどっ」
そう、この人はさっきまで付き合ってみてから彼女を捜すとか言っていたよな?
なのに今は俺をいきなり彼女にしたいとか言っている。
五反先輩は苦笑しながら頭を掻いた。
「そうだね。僕だって矛盾しているって自覚はしている」
「ですよね? ですよねぇ?」
「僕がさっき言っていた事は確かに本当の事だよ」
「でしょ? だったら、いきなり彼女とかないだろうし、俺は先輩が認めるような女にはなれませんよ?」
懸命に先輩の瞳を見て言い切る。
すると五反先輩の顔がいきなり真っ赤になった。
そんな表情を見て俺の心臓が【ドキン】と脈を打つ。
「僕も知らなかったんだよ……」
「な、何をですか!?」
「一目惚れって奴をね……」
「ひ、一目惚れ!?」
「そう、僕は君に心を奪われたんだよ」
な、なんだって? 先輩が俺に? 俺に一目惚れだと? って、俺は先輩と出会った記憶ねぇぞ?
心を奪った記憶もない!
「俺は先輩を見たのは今日が初めてなんですけど? (女になって)」
「君は気がついてないのかもしれないが、先日君と町中ですれ違ったんだ。それで君を好きになった」
な、なんじゃこれはぁぁぁ!
「いやいや、それってどういう事ですか? さっきまでの格好いい台詞が全部台無しですよ? あそこまで徹底して彼女を捜すのに頑張ったのに俺に一目惚れで告白とか!? それでいいんですか? それで納得なんですか? マジで俺は悪女かもですよ?」
「ああ、後悔はしていない! 僕は人間の直感を信じる事にしたんだ!」
この人ダメかもしれない……。
「と言う事で、結婚を前提に僕と付き合って欲しい」
バラをすっと伸ばし俺の顔の目の前に差し出す。
たぶん、これを受け取ったらOKと言う事になるんだよな。
先輩は確かに俺が思っていたよりもずっと男らしかったかもしれない。
だけど、だからって俺は先輩と付き合うとか無理だ。
俺は先輩と違って一目惚れもしていなし、百合香が好きだから。
でも、好感度は5くらいになってるかも……。
い、いや、好感度5じゃゴミだろ。
「ご、ごめんなさい!」
俺は腰から90度に曲げて先輩の申し入れを断った。
「茨木桜花」
「はい……」
「色々とごたくを並べた癖にこういう事を言うのは卑怯かもしれないけれど言う」
「そ、それでもごめなさい!」
俺は先手を打ったつもりだった。
だけど、先輩はめげずに言葉を続けた。
「僕は何度君に断られようが告白し続ける。迷惑だと感じるかもしれないが、それでも僕は君が好きになってしまったからね」
「そ、それは勘弁してくださいよ!?」
気がついたら俺の顔は緊張ではなくって別の意味で熱くなっていた。
胸の鼓動もすごく高まっている。
恥ずかしい……。
女になって、男に対してこんなに恥ずかしくなったのは初めてだ。
お、俺はBLの気はないのに!
「解った。今日はここで引いておく。だからバラは受け取らなくていい。だけどこれだけは受け取っておいてくれ」
「へっ!?」
五反先輩が俺の手を躊躇もせずに取ると、くいっと開かせた。
開いた手のひらは汗でいっぱいになっている。
「そうか、君も緊張してくれたんだね?」
「い、いや、こういのって初めてだから」
ちらりと見たら百合香が睨んでいた。
いや、百合香、えっと、だから女になって初めてって意味だからね?
「では、これを……」
俺の手には真新しいスマホがおかれた。
「ス、スマホ?」
「ああ、代金は全部俺が持つ!」
「い、いや! 流石にこれはもらえませんから!」
とは言ったが、もう後の祭りだった。
五反先輩は凄まじい勢いで去ってしまった。
「桜花! 何でそんなん受け取っちょるん!?」
「な、何って……別に受け取るつもりはなかったんだって!」
「でも現に受け取ってるじゃん!」
「う、うん……ごめんなさい……」
「はぁぁぁぁ」
大きなため息が聞こえた。
見れば榊原が俯いてため息をついていた。
「茨木、俺は先輩みたいにすごくない。先輩みたいに意気込んで勉強とかもしてない」
相当なショックを受けているみたいだな。
まぁ、あんな告白を見てしまったんだ。こうなるのも当たり前か?
たぶんこいつはゲームじゃここで脱落するようなMOBキャラなんだよなぁ。
まぁ仕方にないさ。うん、仕方ないよ。
俺は諦めて別のいい女の子を探してくれ。
なんて思った俺は甘かった。
キリッとした表情で震えながら榊原が俺をじっと見たのだ。
思わず一歩後退してしまった俺。
なんだ? なんだこのプレッシャーは!?
「でも言っておくぞ? 俺は……俺は……それでも俺はお前が好きなんだ! だから諦めない! 先輩にも負けない!」
こ、告白がまたキタだと!?
なんだと? こいつは化け物か?
「お、お前は聞いてなかったのか? 俺は誰とも付き合う気はないんだぞ?」
「俺だってお前に一目惚れだったんだ。生まれて初めてこんなに好きになったんだ。だから……だから人生で始めてお前に告白したんだ! 茨木、覚えておいてくれ。俺がお前を好きだって事を。それと……返事はいいよ。聞かなくてもわかる」
「さ、榊原!?」
「じゃあ、またな! 告白してきたからって夏休み明けに冷たくすんなよ?」
榊原はこちらを振り向かずに駆けて去って行った。
追っかけたけど流石の運動部だ。無理だった。
立ち止まって息を吐いていると背筋に寒気が走った。
俺がゆっくりと振り向くと、そこにはため息をつく百合香の姿があった。
同時告白イベントとかなかなかないだろ?
彼女がいるのに二人に告白されるとかありえないだろ?
でも、それが現実にあった。
あー俺ってどうなるの?
頭を抱える桜花。
しかし、桜花の試練はまだ始まったばかりだった。
続く
……なんて予告を書いてみた。