9話:剱
蒼天が来た次の年。時空間暦で言う百四年。私は、剣の練習をしていた。双剣。コレは、名誉ある《飛天》の軍人に与えられる剱。今回の表彰で与えられたのは、私、アカハ、蒼天だった。私に送られたのは、日本刀のような外見をした魔法刀。通常は、一本の長い刀だが、二刀に分けることができるようになっている。そして、私はそれを双剣として使うことにした。ちなみに、名を《琥珀白狐》という。
蒼天に与えられたのは、蒼色の大剣。元々あいつが持っていたものより、見た目の装飾が綺麗になっている。
アカハに与えられたのは、緋色の日本刀。長く、アカハの身長の二倍はあるように見える。
それぞれ、名を《蒼王孔雀》、《緋王朱雀》という。
私は、我流の剣の道を究めようとしていた。そして、ついに、ついに完成したのは、《無双流》。私の流派だ。この流派は、おそらく、私以外の人間には出来ない芸当で、他人の力を真似る能力でもない限り再現は不可能。もし、次の時代に、私のような人間が生まれたとしても、私でない限り使うことの出来ない、いわば、私の個人技、専用技だ。
試し撃ちをしてみる。
「無双流、奥義《牙龍》」
二本の剱から放たれた斬撃が、轟音を響かせながら、飛んでいく。周りの木々をなぎ倒しながら、切り倒しながら、飛んでいく。列火隊の基地の裏側の森林がすべてなくなったあたりで、ようやく斬撃も止まった。
「まずまずの威力ね」
一息つきながら、飲み物を飲む。
私は、そのとき、後ろから私を見ている視線に気づかなかった。
(補完部分)
今回登場した三本の刀は、私の他作品「Si Vis Pacem, Para Bellum 」に登場したものと同じもので、受け渡しの経緯についてここで書かれている形になっています。