大湊
ここで、
大湊基地に配備されている艦艇を紹介します
駆逐艦
:雷型
・雷
・電
・漣
:東雲型
・東雲
・薄雲
潜水艦
:スルクフ(イ-507)
:M級潜水艦四隻
:T級潜水艦二隻
以上です
12月25日、
この日、
根拠地でもあり母港の大湊基地に第七艦隊は
岩手沖を航行していた
「以上だ、全員気張っていこう!」
全艦放送で注意を呼びかける
ここ数年、
北海道から青森の輸送船団がアメリカのガトー級に襲われる事件が多発していた
そしてついに、十二月八日に沈没船を出した、
これには日本も同盟国も黙ってはいなかった
イギリスとドイツは潜水艦を派遣することを決定、
大日本帝國海軍も旧式ながらも駆逐艦を配置した
しかし、
これに懲りずにアメリカは物量に物を言わせ、
駆逐艦は合計七隻撃沈されてしまう
イギリスのT級も徐々に追い詰められ現在ではたったの二隻だけである
仕舞いには、民間の海運会社が海軍に泣きつく始末である
そこで、不明艦隊こと第七艦隊を投入することが決まった
しかし、
各国の海軍の奮戦もあり、
十隻ほどをここ一ヶ月で血祭りに揚げた
「対処できるのは、こんごうと、」
言いかけた途端、
ソナーのブザーがなる、
ちなみに、遠龍もこんごう同様に自動化が進んでいる
「もう?」
なんとも間抜けな矢川の声が艦橋に響き渡らずにブザーにかき消される
「こんごうに繋げ!!爆雷投下用意だ!!投射機用意と伝えろ!!」
遠龍の艦橋の窓から隣を航行するこんごうの後部甲板を見ると
乗り組んだ回航員がワッセワッセと爆雷を運び出す
「いいか、俺が合図したら撃て、」
ちなみに、
こんごうには55式爆雷投射機と54式爆雷投射機が一基ずつある、
「未だだ、...未だだ、...未だだ、......今だテェェ!!」
バシュバシュと爆雷が三つ撃ち出される
暫くすると、
水圧で信管が作動し、
水柱を三つ作り上げた
「大当たりだな」
三つ有る水柱のうち一本は黒い煙るを吐き出しており、
海面も黒く染まろうとしていた
「ソナーは!」
矢川が艦橋のソナー員に聞く
「反応消えました!成功です!!」
回航員が興奮する、
それもそうだろう、未来の兵器だもん
「初めての戦果が潜水艦か、早くしないと手遅れになりそうだ、」
未来を知っている矢川が眉を寄せる
この後もガトー級を四隻ほど血祭りに挙げながら突き進む第七艦隊
しかし、四隻目でついにこんごうの爆雷が火薬庫から姿を消した、
「多すぎだろぉぉぉぉうぅッ!!!!!」
真っ赤に燃えてぶちぎれる矢川が艦橋には居た、
周りの回航員からは暑がられている
「もう!爆雷は無いんだぞ!!どんだけ資源有り余ってんだ!!?こっちにも分けてほしいわ!!!」
ソナーの赤い点をひたすら睨み続ける矢川
「魚雷発射管注水音ッ‼来ますッ‼」
ソナー員が悲鳴を上げた
「…これまでなのか、」
悔しそうに眉間にシワを寄せる
しかし、次の瞬間、
凄まじい振動と共に、水面に水柱が上がる
「反応消えました…」
ソナー員が汗を垂らしながら報告する
「まさか、あの二人か、」
矢川の脳裏に顔が浮かぶ
→『矢川司令官、目標の敵潜水艦を排除しました!』
艦橋に一本の無線が入る
「やはり酒巻さん、あなたですか、」
心の中で酒巻を尊敬した矢川
このガトー級撃沈が受けたのか、
それから、大湊基地に入港するまで潜水艦は出てこなかった、
12月26日、
この日の大湊基地は久々の大騒ぎだった、
搬入された荷物は木箱は倉庫に、戦車は格納庫に、甲標的は検査の為ドックに陸揚げされた、
すでに、大湊基地では矢川を迎え入れるべく、
イギリスもドイツも大日本も、国境関係なく全員でパーティーの準備をして居た、
一方、矢川は、九五式小型乗用車、いわゆるクロガネ四起に一人乗ってこの大湊基地周辺を熟知しょうとしていた、
「う~ん、今日は天気が良いなぁ~」
ハンドルをきり、曲がり角を曲がり林を抜けようとスピードを上げる
「空には雲はなく、ブラックバーン ロックが着陸体制に入ってるなぁ~、はい?、ブラックバーン ロック?」
ようやく、自分の見た光景をもう一度確かめる、
確かに、ブラックバーン ロックである、
イギリス軍も居るからおかしくは無いが、
塗装がおかしいのだ、
胴体に日の丸が堂々と描かれていた、
「おかしいなぁー、ブラックバーン ロックって日本で作られてないよな、」
着陸した機体にクロガネ四起で近づきおりて確かめる
「間違い無い、ブラックバーン ロックだ」
一通り機体を見て結論をつけた
「私の機体に何か用?」
コクピットから声がした
「いや、なに、珍しいからな、」
そう言ってあちこちを見て回るが、
おかしな点に気が付く
「君、まさか、女性?」
恐る恐る聞いてみた、
「そうだけど、なにか?」
ゴーグルを外し帽子を脱ぎ取ると、
日本人特有の黒くて美しい長髪が姿を現す
「…パイロットにならないか?」
真剣な目つきで矢川が言う
「え、でも!私、民間人だし、女性だし、」
あまりの突然な事に目を泳がせる女性
「大丈夫ッ‼第七艦隊はそんな事は気にしない、パイロットにならないか?」
もう一度、優しく問いかける矢川
「………なりたいです!」
女性はキラキラした目つきで矢川の誘いに答える
「よしッ‼交渉成立‼ちなみに、お名前は?」
女性と握手して聞く
「西島真央です、後ろの機銃座に居るのが私の相棒、美作松美です、」
そう言って西島が自己紹介する
「分かった、西島さんに美作さん、大湊基地の飛行場に移動しましょうか、この空き地では何なんですから、」
そう言うと、矢川はクロガネ四起に乗り込む、
大湊基地は大忙しだった、
バラバラになって格納されていた水上機や二式大艦を組み立てて、桟橋に並べて居た最中に、
矢川司令官と女性が乗った航空機が飛行場に集結したのだ、
「ゲホン、彼女が我が第七艦隊初のパイロットで有り、女性初のパイロットでも有る‼」
これが、矢川の口から出た一言目である、
作者:いや~、ついに第七艦隊初のパイロットが登場ですね!
遠龍:大丈夫なのか?
作者:大丈夫ッ‼矢川さんが何とかするでしょうッ‼
遠龍:次は何が出るのやら、
作者:とにかく、矢川さんが暴れます、多分…
遠龍:はぁー、では、
作者:また今度ッ‼
遠龍:Have a nice day‼