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インド洋波高し!! 中編

8月7日、


チャージャー艦橋、


「艦長、ソードフィッシュの艦隊からの連絡が途絶えました」

艦橋に入って来た副長から紙を渡される


「まさか、商船にやられた訳でわあるまい、その船団護衛艦隊にやられた筈だ、インドの本部に連絡しろ、哨戒機を要請だ、船団に航空攻撃をかける、急げ‼」

副長が敬礼すると、艦橋の奥の通路に消えた、


護衛空母チャージャーのこの時の艦長は、

『トーマス・ラミソン・スプレイグ』だ、


「あのソードフィッシュがやられたのか、今回の相手は手強いな、」

そう言うと、

海図のソードフィッシュ沈没地点を延々と見つめ続けた、


「基地からの連絡です、哨戒機は『A-20 ハヴォック』1機しか出せないそうです」

副長が残念そうな顔をして入って来た、


「あぁ、分かった、多分イギリスに手こずって居るのだろう、仕方ない、『BT』の発艦準備だ、ソードフィッシュの仇を取るぞ‼」

そう言うと、

格納庫は間もなく慌ただしくなった、



知床指揮所、


「失礼します!定時報告にまいりました!」

少尉の階級をつけた飛行服を着た若い男と、

同じく、少尉の階級の女性が、戦闘指揮所に入って来た、


「おぉ、ご苦労、『鶏冠井(かいで) 靖博(やすひろ)』少尉に、『坂月(さかつき) 美奈子(みなこ)』少尉、異常は、無かったか?」

狭い戦闘指揮所の中で、

木村は二人に汗だくに成りながらも笑って見せた、


ちなみに溝畠艦長は艦橋に呼ばれて居たので今は不在である、


「異常は有りませんでした!」

鶏冠井が報告をすると、

木村は安堵のため息を漏らす、


「まぁ、異常があったとしたら、アメ公にボコボコにされた『エンパイア・マックアルペイン級MACシップ』のエンパイア・マクダーモット号を拾った事ぐらいだな、飛行甲板は修理中だしな、搭載機のソードフィッシュも一機しか残ってないしな、そういやぁ、あの二式大艇はどうした?」

二人に尋ねる木村、


「それは、マクダーモット号に曳航してもらってますので、大丈夫だと思います」

坂月がやっと口を開く


マクダーモット号の船尾を見ると、

船尾から出る推進機の波に弄ばれる二式大艇がそこには居た、


「…あの揺れでよく酔わないもんだな」

双眼鏡で確認し、

感心する木村


「いえ、皆、マクダーモット号に乗船して居ります」

坂月が訂正を居れる、

どうやら、木村のいらぬおせっかいだった様だ


「ははは、勘違いだった様だな!」

木村は豪快に笑い飛ばすと、

二人に下がってよいの合図を出した、


「あ、木村司令官、途中で鶏冠井と会いましたが、」

縄梯子を溝畠艦長が一生懸命に登ってくる、


「あぁ、定時報告でな、異常は無いみたいだ」

ポケットからハンカチを出し、

額に居座る、大粒の汗を木村は拭き取った


「それが、先ほど通信室で敵の電波を傍受しました」

そう言って、溝畠は紙を木村に渡す


「ふ~む、敵さんやる気だぞ、瑞雲を用意しろ、索敵合戦だ!」

紙を懐にしまい、

伝声管に向かって警戒を呼び掛ける、


「格納庫の攻撃隊の雷装を直ぐに出来る様にしておけ、デリックの用意も急がせろ、初陣から負け組だとメンツが無いからな」

そう言って、木村は溝畠に笑顔を向けた、


「彼等にも活躍してもらわないとね」

木村は、見えない筈の格納庫を見ようと、

飛行甲板を見下ろした、


やはり、

見えたのは飛行甲板の、艦の進行方向に対して横に敷かれた甲板の板の木目だけだった、


艦首に目を向けると、

舳先でたった波を使って遊ぶイルカの群が、

何とも楽しそうに飛び回って居る、


「楽しそうだな、あのイルカたち、」

溝畠が声をかけるまで、

木村はその光景をずっと見ていた



チャージャー艦橋、


「発艦準備整いました」

艦橋に駆け込んできた水兵が報告を済ませる


「分かった、『A-20 ハヴォック』には港の監視を打電しておけ、発艦始め!!」


大きな音を立てて、

レプシロ独特のエンジン音を残し、

BTはその太い機体を空に浮かせ、

輸送船団がある筈の方向へ飛び去って行った


「副長!報告を待つ間にコーヒーを淹れてくれ!」

艦橋の通路の奥に叫ぶと、

質素なつくりの座席にその腰を任せた



知床指揮所、


「ふむ、敵さんも中々大胆不敵だな、空母を一隻で単独行動とは、よし!!攻撃をかけるぞ!!」

この号令が出た途端、

エレベーターとデリックが一斉に動き出す、

次々と甲板に上げられる戦闘機と攻撃機、

戦闘機五機、攻撃機三機で一つの航空隊を組む、

この数は、翼を広げた航空機がこの改装空母の甲板上で駐留できる精一杯の数でもある、

おまけに、補用を除けば搭載機数は三で割り切れるので合計三波に及ぶ攻撃隊を出撃させることが出来るのだ、

更にこの数を実現できたのも艦首にあるカタパルトのおかげである、

カタパルトが無ければ助走距離をとらねば成らず、精々二機が限界となる、


「さて、やつらはポン六手当てを稼ぎ放題だなぁ」

飛行甲板に一列に並べられた航空機たちを横目に、

この艦の飛行甲板の狭さを今一度痛感する


図体が大きい攻撃機の並べられている場所なんかを見ると、

人一人が甲板の端っこをギリギリ通れるか通れないかのスペースである、


「我々の艦隊を航空艦隊にするなら空母を一隻よこしてくれと言いたいが、今は我慢しよう、」

丁度上空では索敵から帰ってきた瑞雲の編隊が旋回で周囲を警戒していた


インド洋の波はゆっくりとこの二つの艦隊を近づけさせていた、






作者:ヤッホヨーイ!!


遠龍:いい加減にしろよ!!何時になったら丸ごと投稿するんだよ!!


作者:...面目ない。


遠龍:はぁ...呆れて怒れないぞ...


作者:反省しております


遠龍:まぁいい、では


作者:また今度!!


遠龍:Have a nice day!!

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