表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/35

遮断

ついに出撃命令が下る第七艦隊


欧州戦線ではイギリスやドイツ、イタリアが果敢にロシアを攻めていた、


史上初の衝突が今、


南の蒼海で起きようとしていた、

4月26日、


「パンツァー・フォー!!!」

エルヴァン・ヨハネス・オイゲン・ロンメル少将が塹壕から飛び出し拡声器で叫ぶ


「所詮人海戦術だけのヒヨッコどもだ!!」

そう言うと、塹壕に隠れていたLT-38や先月新しく配属されたヤークトパンダーに38式軽駆逐戦車ヘッツァーがエンジンの地響きという雄たけびを上げまっすぐにロシア軍が潜む塹壕に突き進む


「よし!!グライフで俺たちも行くぞ!!」

塹壕に板が敷かれ偽装していたシートを取り外し、

ロンメルの愛車が顔を出す


「シュネール!!シュネール!!」

車体に銃弾が当るたびに嫌な音を鳴らす


『ウラーーーーーーーッ!!!!!』

この軍勢を見て慌てたロシアの司令官だろうか、

塹壕から蟻の如くロシア兵が這い出てくる


「シムナ!!出番だ!!」

そう言った瞬間、隣を走行していた『Sd Kfz 222』に

一人の歩兵が車体に飛びつき、

砲塔の上に這い蹲る


「よし、かかって来い!」

M28のボルトハンドルを引き、

初弾を装填する


「よっと!隣に失礼!」

と、そこに横入りするのはスロ・コルッカだ


ちなみに片手にはKP31のサブマシンガンである

流石に砲塔の上には乗らずに車体にしがみ付いている、


「喋る暇があったら早く撃てよ...」

そう呟きながらも引き金を引き、

一人のロシア兵を他界させる


「航空支援だ!!後方基地に連絡しろ!!」

歩兵だけならまだしも、

ロシア兵の後方の林から次々とT-18やらT-38がうじゃうじゃと蛆虫のように這い出てきたのだ


「クソ!!KV-2まで混じってやがる!!」

先ほどロンメルたちを塹壕に押し込めた張本人登場、


「上空にルーデル機を確認!!その後方我が軍の航空支援が間もなくの到着です!!!」


ゴオオと轟音を立ててルーデルが乗るA-10サンダーボルトⅡが姿を現す

え?、何故A-10がここに居るかって?

だいぶ前にF-2が届いたときに一緒に届いたから、

矢川さんが『あげるよ』と言って、ドイツのルーデルさん宛に届けたからです


『イィーーヤッフゥ!!視界内の敵戦車を殲滅すればいいんだろ?』

ロンメルの無線機とルーデルの機体が通信に入る


「分かっているなら仕事は速い、敵戦車は......もう破壊したのか...」

500ポンドの火薬の塊を次々と戦車に叩き込むルーデル機、

彼にとっては射的同然であると同時に、ロンメルが仕事の早さに感心する


「よし!歩兵部隊前進せよ!!パンツァー・フォー!!!」

停滞していた戦車たちもエンジンをうねらせ前進する


「やっぱ37㎜は最高だな!!」

機体直下のハードポイントに無理を押し切り37㎜を1基搭載してきた

実際、反動がコクピットにも伝わってくる


ボーンと言う破裂音と共に、

1両の戦車が中や周辺の兵も巻き込み天に召された


「まだまだ行くぜ!!」

ゴオオとジェットエンジン特有の雄たけびをあげ、

空の人となる















「ん?、出撃?」

黒電話の向こうに語りかけるように聞き返す


→『まぁ、何と言うか、陸軍に泣き付かれてな...』

申し訳なさそうに電話の向こうの山本が言う


「まぁまぁ、で、なんで俺たちなんですか?」

取り合えず一番の疑問をぶつける、


第七艦隊は聯合艦隊全体の中でも練度の低い新人たちだ、


→『いや、何しろ軍令部が第七艦隊の一点張りで、他の艦隊は出すな訓練中だからなって…、本当にすまん、』

電話の向こうで手を合わせる山本


「まあまあ、で、何処が攻略出来ないんですか?」

諦めた矢川は早速本題に入る、


→『ソロモン諸島周辺海域をアメさんの空母が暴れててな、陸軍が上陸に手こずりまくって居る、ラバウルからも出来る限りの航空隊を出撃させて居るが、

全く消息が掴めない、第一機動部隊は軍令部が司令官を交換中だから駄目って釘を刺されてな…、

第二機動部隊、あぁ、先日のアメさんの空母たちの艦隊ね、まだ技量か中途半端だから駄目って…、

取り合えずラバウルに泊地とドックを建設して置いたから、

ブランチ湾か、その沖合のアタフ島沖にあるから、好きに使ってくれ、軍令部には黙れと言っとくから、

まぁ、頼んだぞ』

ガチャンと黒電話が切れた


「ふぅ、師走爺さんに任せるか…」

仕方なく、

基地内に集合命令をかける、



「よし、全員集まったな、…これより我が第七艦隊は未完成艦二隻を残し全艦出撃する、目的地は激戦地ラバウル!、全員気を引き締めろ‼」

ちなみに、この後も基地には仕事が有り軍令部より、扶桑型と伊勢型の改装依頼が届いて居た、

丁度第七艦隊が出撃するので、大型艦用の第一ドックと第二ドックに入る予定だ、

第三と第四ドックは未完成艦建造の為空けられない、

改装内容は、矢川と神さまの話し合いにより、機関部と居住性の改善、機関部はエーテルにする予定、更に、特殊装甲に貼り替えると言う大規模に見える内容だ、

実際はドックを霧で包み神さまが全てをやる為、二日はかからないだろうか、と矢川が言う


「あぁ、西住戦車長‼、89式小銃はどうなったの?」

準備に取り掛かろうとした西住を矢川がつかまえる


「二式小銃として採用されて、生産が始まって居ります、先に配備されるのはラバウルの上陸部隊だと聞いて居ます、あと一週間で第一陣がラバウルに到着するそうです」

やはり激戦地は優先される様だ、


「そういやぁ、今年中に二式大艇が運用開始だし、こちらもやっとこさ二式大艇が使えるな、まぁ、明日までには出撃出来る様に頑張ってな!」

満足そうに西住の話を聞き、忙しそうなので別れた、




4月27日、


この日は、扶桑型と伊勢型の四隻と入れ替わる様に第七艦隊は出撃した、


第七艦隊の陸戦隊は皆遠龍の居住区に乗り込ませて居た、

甲標的は瑞穂、日進の中に格納されて居り、運びきれなかった水上機はローテーションで辺りの対潜哨戒に割り当てられて居た、

飛行艇もローテーションを組んで対潜哨戒をやって居る、

陸戦隊の戦車たちは、揚陸艇に積まれて居る、

何事も無い航海が進み、エーテルを搭載し比較的艦隊速度が速い第七艦隊は89式小銃を大量に積んだ輸送船団と同時に入港、これが5月4日の事である、


「...今、太平洋に居る可能性があるのは『ワスプ』か『レンジャー』の二隻、エセックス級は今年の下旬に、選択肢は二つだ...徹底的に哨戒させるか、」

到着して間もなく、ため息をつく矢川、


ちなみに、一緒に到着した二式小銃は兵士の間では好評のようだ

こうして、未だに潜水艦隊は指揮官が決まっていないが、とにかく栗田と松田も司令室に呼び出された、


「まぁ、今回の作戦は、陸軍さんをソロモン諸島に上陸させること、敵、アメさんの巡洋艦や空母、戦艦は、廊下の張り紙にもあったとおり、『一に鹵獲 二に鹵獲 三四が無くて 五に鹵獲』...とりあえず、鹵獲だけを考えろ、ほかの事は考えなくてよろしい、万が一の場合は撃沈を許可する、駆逐艦は気にするな、かまうだけ無駄だ。浮いてた場合は鹵獲しろ、栗田さんには臨時で潜水艦隊の指揮も執っていただきます、松田さんはいつも通りにお願いします、西住さんは陸軍さんと共に揚陸作戦に参加してください、陸軍さんからのお願いですから、では、それぞれの持ち場についてくれ、解散!!」

とりあえず松田はやる気が凄かったらしく真っ先に司令室を飛び出す

栗田は肩を回しながら首の運動もやりつつ部屋を出る、

西住はトランシーバーを使い仲間に報告する

甲木は哨戒に出てしまったために不在である

西島は部下と共に猛特訓中のために不在であった


「さて、アメさんはどっちの空母で来るのだろうかな?」

そう言って、司令室を後にする




















5月16日、


あの日以来何の手がかりも消息もなくなってしまった米空母、

奇しくも今日はこの海域全体を雨もしくは霧で支配されていた、

雨は静かなものである、空は雲が薄い影響もあり少し明るい

垂直に海面に叩きつけられる空の雫は、どこか寂しさを感じてならなかった、


「いよいよ作戦当日ですね、艦長」

水兵の一人が、豆電球に顔を照ら出されながら言う


「あぁ、しかし、これだけ消息がつかめないと成ると、この海域に居るのかを疑いたくなるぜ」

潜望鏡を覗きながらぶっきらぼうに返事をする、


「間もなくショートランド諸島に差し掛かります」

陸軍の第一陣が上陸するぶーケンビル島沖合いを哨戒航行するのはイ-511である


「ん?何だあれは...」

島の影になにやら不審物体を見つけた艦長


「今のこの艦なら空母も怖くないからなぁ...、メーンタンクブローゥッ!!急速浮上!!あと全速航行だ!!」

ごぼごぼと泡が吹き出る音がすると思うと艦が傾斜を始める、浮上している証拠に艦尾に向かってなだらかに傾斜しているのだ


「目が良い奴は俺について来い」

鉄の鈍い音を響かせはしごを登り艦橋に出る


「...おい、艦影識別本持って来い」

一人の水兵が一冊の本を手渡す、


さまざまな艦の特徴的なシルエットが魚拓の様に書かれたその本を片手に艦長は確信する


「間違いねぇ、ワスプだ、フレッチャーまであんなに沢山居やがる、打電だ!速くしろ!!全潜水艦隊をここに呼べ!!」

慌ててハッチを閉め水中で電波を送り始める



『ワレ空母発見セリ、至急応援求ム、艦隊ハ、ワスプ一、アトランタ巡洋艦五、フレッチャー駆逐艦多数、輸送艦八、ショートランド諸島南西ノ沖合ニテ航行中』


これが、後に言うソロモン海海戦であった




作者:...


遠龍:言い訳を聞こうか


作者:パソコンが...


遠龍:やっぱ止めた、覚悟は、出来てる?


作者:いいえ、出来ておりません、


遠龍:今まで何しとったんじゃ!!ゴラァァァ!!!


作者:ごめんなさい!!!






遠龍:はい、では作者も居なくなったので、特別に次回予告、っと言っても、内容は想像付くよな?栗田と松田が大活躍!?な回になると思うぞ、では、Have a nice day!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ