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第四十四話 ひと休み:イェルシアとネコ

【登場人物】

イェルシア 主人公の第三王妃 〈智者〉

ミケ 怯者の精霊

王宮の中をフラフラと飛び回るミケをイェルシアは目で追っていた。ミケの見た目は、蝙蝠のような羽が無ければ普通のネコと同じ。ネコの様に欠伸をし、背伸びし、毛繕いする。


「ネコよね?」


イェルシアはミケに聞こえない小さな声で呟く。


ミケの厄介な点は、壁でも何でもすり抜けてしまう事だった。だから着替え中の部屋に入り込んだり、浴室に入り込んだり、時にはトイレ中に現れたりする。それにミケの体は誰にも触れられないから、追い出す事が出来ない。ミケは自由気ままに飛んでいるだけで、こちらを気にしている様ではなさそうだが、覗かれてるイェルシアとしては気が休まらない。


最近ではミケと同じ姿形のネコが2匹増えた。現れた時に識者と愚者の精霊だと名乗ったが、ミケとは模様が違う。シャムネコに見える識者の方をシャム、トラジマの愚者の方をトラと心の中で勝手に名付けた。ミケと新参の2匹は、体を寄せ合って寝ている時もあれば、喧嘩してネコパンチをする時や、それぞれ別々に行動する時もある。


試しにミケの近くで毛糸玉を転がしたら、ミケは必死に追いかけていた。


「やっぱりネコね。」


ネコだと認識してから、イェルシアは覗かれても気にならなくなった。

シリアスな話だけだと疲れるのでちょっとひと休み

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