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追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました  作者: 遥風 かずら
漆頁:属性石との関わり

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138.ルファス鉱山を探れ 5


 巨体の巨人族の注意を払うためには、足元に注意を引き付ける必要がある。

 そういう意味で、身軽いリウはうってつけだ。


 まず、リウには巨人の足に対し、手痛くなくても小刻みな傷をつけてもらう。


「にぅぅぅ!!」


 リウはすぐに動きを展開。

 それまで巨人の意識は、目の前のルールイ、レッテに集中していた。


 奴の攻撃は大振りで、自分の腕を振り回しているだけだが、そのせいで彼女たちは防御姿勢を取らざるを得なくなっている。

 デリオンの言うとおり、巨人族が単なる仕掛けの為だけの存在だとすれば、いかなる攻撃も効くことは無い。


 油断も隙も無い状況で、リウの奇襲。


 ルールイたちだけでなく、足元にも注意を払わなければならなくなり、巨人族はどこに攻撃を集中させればいいのか分からなくなっているようだ。


「あ、あら? まるで隙だらけですわね……それでも、ダメージは全く通る気配はありませんけれど」

「きっとヌシさまのおかげでーす! ネコが足元をかき乱している内に、動きを止めるでーす!!」

「――そうですわね。恐らくアルジさまには何かの狙いがあるのですわ」


 リウの足元攻撃、ルールイ、レッテの集中攻撃で巨人族の意識は、完全に見失い始めた。

 デリオンの言う赤いレバーは、巨人族の足元にある。


 しかしそのレバーは巨人族が動き出してしまった以上、俺たちの力では反応するものではないらしい。

 そうなると出来ることは、レバーを作動させ床を開き、巨人族ごと落とすしか手は無さそうだ。


 それが成らなければ、俺たちは下層への階段へ降りることは出来ない。

 仕掛けとしては、ゼースヒル洞窟にあった重さで開く扉に似ている。


 彼女たちが巨人族の意識を乱している間に、奴を赤いレバー側に倒すしかない。


「エンジ! どうするつもりなんだ?」

「奴を転ばせる! そしてそのまま穴に落とす」

「――そうか!」

「エンジさん~、わたしは回復しまくればいいんでしょうか!?」

「いや、レシスはそこで待機。デリオンの傍にいてやって」

「お任せ下さい!! でもわたしは、エンジさん一筋ですからね~!」


 リウ、ルールイ、レッテが頑張っている以上、奴を動かすのは俺の攻撃しかない。

 やみくもに攻撃をしても、通用しないのは明らかだ。


 そうなるとやれることはただ一つ。

 巨人族はリウの足元攻撃を明らかに嫌がっているのが、見て分かる。


 だとすれば、人間と同様に意表を突いた攻撃を仕掛ければ、奴は力が抜けるはず。

 

 俺はリウが小刻みに攻撃をしている中、膝の部分に集中的に衝撃を加え、その体勢を崩す一点集中攻撃を放つ。


「よし、リウ! それとルールイ、レッテも! 今すぐその場を離れるんだ!!」

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