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追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました  作者: 遥風 かずら
漆頁:属性石との関わり

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133/180

133.彫金ギルドと強制入門?


「……そうそうそう、そのまま角を削って」

「こ、これで合ってます?」

「筋がいい! このままここで続けていけば、徒弟になれるぞ~!」


 ずっと続けるつもりは無いのに、どうして黙って言うことを聞いているのだろうか。

 しかもこの部屋には見事に、俺とギルドの偉い人しかいない。


 軽い気持ちで頼みごとを聞いただけなのに、まさか彼女たちと別行動になってしまうとは。


 ◇◇


「ええ? 留守番? そんな、俺はこの町の人間じゃないんですよ?」

「そこは問題無いぞ! 鍛冶師の口利きが効くからな。それにエンジは唯一の男だ。留守を頼むのには丁度いいんだよ! な! 頼む!」

「彼女たちではまぁ、確かに……」

「よしっ! それじゃあ、エンジがギルドの留守番をしている間に、彼女たちには観光案内でもしとく!」

「そういうことなら……」


 鍛冶師デリオンの頼みは単純なものだ。

 知り合いの彫金ギルドマスターが留守にしている。

 

 帰って来るまで展示している宝石類が心配らしく、留守を頼まれているのだとか。

 デリオンがすればいいだけのことだったが、町長から俺たちを案内して欲しいというのを頼まれているらしく、離れられないらしい。


「にぅぅ……エンジさまお留守番なのにぁ?」

「そうなるね。リウは町を見て回っておいで!」

「エンジさまの代わりに記憶するにぁ!」

「うん、任せたよ」

「にぅ」


 リウを始めとして、ルールイたちは俺と別行動になることに首を傾げていた。

 その状況を破ったのはレシスだ。彼女は、宝石だらけの町に興奮して勝手に動く危険性がある。


 レシスの行動力にうんざりしながら、彼女たちはデリオンの案内に従って移動して行ってしまった。

 町長はどこか怪しいものの、デリオンからはそういう気配を感じなかったので、彼に任せるしか無い。


 そしてギルドの部屋に入っていたら、何故か弟子入りしていたのである。


「エンジと言ったか。お前、筋がいいよ! どうだい、このままこの町で宝石を削ることに没頭しては?」

「い、いえ。俺は冒険者なので、特定の町に居続けることは厳しいかと」

「でも宝石を削るスキルを身に着ければ、役に立つよ? そう、例えば属性石を見つけ出す……とか」

「属性石を?」

「探しているんだろう? それも光の属性石を」

「……どうですかね」


 デリオンから事前に聞いていたか、あるいは町長から……。

 それにしても、宝石を削れば見つけ出せるとか、光の属性石は宝石の中に紛れられるのだろうか。


「町長からは何も言われていない。これは私個人からの依頼だ」

「何故俺だけを……? 単なるギルド入会なら、町の住人でもいいんじゃ……」

「……ここの住人は、町長のルファスに心酔する女ばかり。ルファスが黒い強国と繋がっているなんて、怪しむ者もいないのさ」

「黒い強国……」

「とにかくだ。デリオンがお前のツレたちを案内して気を引いてるうちに、合成スキルを身に着けて欲しい。そうじゃなければ、この町もゼースヒルのようになってしまう」

「ゼースヒル!?」

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