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追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました  作者: 遥風 かずら
陸頁:再起の魔法士

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111/180

111.再起の魔法士、決意を固める


「エンジさん、こんにちは」

「どうも」

「国王が街を歩くなんて、こんな嬉しいことはないねえ」

「はは、それは何よりです」


「エンジさま~! 国王さま~」といった沿道からの声援が半端なく続いている。


「す、すごい人間の数です、さすがヌシさま」


 レッテとふたりだけでログナを見て歩く――今までこんなにゆったりとした気分で、自分の国を歩いたことが無かった。


 国を興しておきながらずっと外で冒険をしていた挙句に他国の刺客に腕を取られるとか、コピースキルを得ていい気になっていた、そんな俺に。


 ログナの人々が国王として賞賛するなど、何をうぬぼれていたのだろうか。

 ラフナンとの戦いは圧勝を極めた。


 そのことで実力も強さも極めたとばかり思ってしまった。しかし弱い国王のままでは、いずれログナやフェルゼンにも強国が攻めて来る。


 コピーを極め、魔法の強さも高めていかなければならない。その為にまた国を留守にすることが果たして正しいのか。


 やるしかない。

 王となった以上、強さを示してやる。

 コピースキルを得て、味方を多く得た時から自分の運命は決まっていたのだから。


「ヌシさま、ログナは誰が守るのです~?」

「レッテが苦手な賢者だね」

「もう慣れましたでーす! あの変態賢者は、並の人間では勝てないでーす。きっと大丈夫です~」

「分かるのかい?」

「もちろんでーす! レッテだけじゃなく、フェルゼンにいる妖精も白狼さまも賢者は認めているでーす」

「そうか、それなら……」


 まずは彼らの帰りを待つ。

 それからアースキン、ラフナンに話を通す。


 やることをやってから俺は、もっと強固な国への示しをつけに行く。

 その為にも、


「……レッテ。リウたちが戻って来たら、また外に出かけるけどついて来てくれるかな?」

「レッテは、ヌシさまがいない所に興味が無いです! ですから、お供しますでーす」


 尻尾を激しくフリフリしているということは相当嬉しいらしい。

 そうなるとあとはレシスをどうするべきか。


 ラフナンを許し、もし彼女が彼を想っているのなら俺は彼女を連れて行くわけにはいかない。

 彼女の絶対防御はすでに崩れ、回復士としての強さのみしかないからだ。


 そんな彼女をまた危ない目に遭わせるわけにはいかない。

 とにかく、彼女たちの帰りを待とう。

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