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追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました  作者: 遥風 かずら
伍頁:強国の敵

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102/180

102.リウとレシス、外の町を巡る!?


 ゲレイド新国からの刺客であり、元はタルブック魔法兵だったサラン。そいつによって俺は片腕を失くした。ルオによれば血は一切流れていなかったらしい。


 だがその光景を目の当たりにした彼女たち、特にリウは相当に心配をしたようだ。

 レシスとルールイについては俺の油断によるところが強い。


 レッテも心配しているだろうが、今はただひたすらに眠るだけ。


 ◇


「そうじゃないにぁ!! リウ、エンジさまの為に働きたいのにぁ!」

「ネコに何が出来るっていうんだ! レッテだって動きたい!! でもヌシさまのお傍にいたいのだぞ!」

「リウだけでも行くったら、行くにぁ!!」

「勝手にしろ! ネコめ」


 俺とはスキルのほとんどを共有しているリウだが、居ても立っても居られないといったところか。

 彼女の強さをとても頼りにしているが、知らぬ間に単独行動させて何かあっても困る。


 ルオに頼んで伝達してもらうか、それとも――


「リウちゃん、どこに行くの?」

「シェラもリウを止めるつもりなのかにぁ!?」

「そんなことしないよ? わたしもエンジさんの為に何かしたいし……リウちゃん、一緒に行こう?」

「にぁ? シェラも来てくれるのにぁ?」

「エンジさんの為に行かないとダメだなぁと」

「ふんふん?」

「どこに行くの~?」

「町にぅ。人間がいる町に行って、聞き出すにぁ!」


 ――これは後に聞かされることになる、リウとレシスの二人だけの旅の話。

 どうやらレシスはリウの前ではとても真面目口調で、頼りになりそうな感じになるらしい。


 何故俺と話す時は天然ぶりが炸裂するのか、これはずっと謎だ。


「よし、じゃあ早いとこ行こう?」

「はいにぁ!」


 しばらくしてルオが声をかけて来た。

 この時点で俺はまだ、体を起こすことが出来ずにいる。


 さらにいうと意識もはっきりしていない。

 耳だけが音や声を拾っている。


「ご主人様。聞こえているか?」

「……」

「ご主人様を狙った不審なる女ではなく、以前まで我が砦にしつこく来ていた人間の男が来たのだ。どうすればよいのじゃ?」

「……けん――」

「ふむ? 賢者と言ったか? あの者に任せればよいのじゃな? なに、ご主人様は眠っておるのじゃ」


 リウとレシスの他に、国となったフェルゼンにあの男が来ていたようだ。

 さすがに懲りて改心していると思われるが、その辺はアースキンに任せるしかない。


 勇者だった、ラフナン……か。

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