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第8話・戦闘準備

今回ちょっと短めです



 侵入してきた冒険者たちを排除するには、俺だけではどうにもならない。このダンジョンの魔物たちの力が必要不可欠だ。


 しかし、ダンジョンマスターにダンジョンの魔物を即座に集める力はない。蟲王のスキル『眷属召喚』ならできるが、これは一度視認した眷属しか呼べない。つまりここにいる俺とアラクネと森から追従してきた虫の魔物たちでどうにかするしかない。


 でかい奴もいるから、全員が雑魚なわけはないとは思うが鑑定しないとわからない。強い奴が一体でもいることを願い、俺は虫の魔物たちを鑑定していった。



 ☆ ☆ ☆ ☆



 俺とアラクネは魔物を連れて移動した。憎き侵入者と対峙するのは、奴らがいる24階層の最奥の部屋だ。最奥を選んだ理由は単純に広いからだ。強い虫の魔物は大きいものが多く、道中では移動はできても、戦闘するには狭すぎる。


 24階層の最奥は正方形の白い空間だ。32階層のドームと同じように空間そのものが光を放っている。


 広いといっても最深部のドーム程は大きくなく、広さで言えばその4分の1もない。しかし、道中よりは遥かにマシだ。それにこれ以上、奴らに住居を踏み入られたくない。


 俺が連れて来た魔物は3体だ。決して他の魔物たちが弱かったからではない。はっきり言って化け物ばかりだった。その中でも今回の戦いに使える精鋭を連れて来たのだ。


 俺も戦えるかどうか移動中にアラクネに聞いたが、俺のステータスは弱いようだ。能力はMPと魔力は高く、治癒はずば抜けて高いらしい。しかし他の能力が軒並み低く、一発攻撃を食らえば即死もありうるらしい。


 スキルについての説明も受けた。スキルは最大LVが5で、その後に上位のスキルに昇華する可能性のあるスキルは5と表示される。その可能性のないものや、Lv上昇のないスキルはMaxと表示される。


 つまり俺はスキルは限界値のLvMaxがいくつかあるが、全く育っていないLv1もあるということ。スキルは良いが能力値が低いため、お願いだから戦わないでくれとアラクネに懇願された。


 アラクネはこの戦場に俺は来てほしくなかったようだが、敵の姿や俺の命令で人を殺す現場を見ておきたかった。俺の覚悟の問題だ。


 冒険者がここに来るのにまだ時間がある。今のうちにもう一度、今回の主役となる3体のステータスを確認しておこうと思う。



【名称】 ERORR

【種族】 アサシン・マンティス

【ランク】A

【LV】 53


【HP】 220

【MP】 120

【力】  300

【魔力】 40

【防御】 160

【俊敏】 260

【治癒】 70


【スキル】

『隠密Lv4』『迷彩Lv4』

『暗殺術Lv3』『一撃必殺Lv2』

『剣術Lv2』『飛翔Lv1』


【称号】

『狩人』『首狩り』



【種族】アサシン・マンティス  ランクA

 Aランク中位の虫族魔物。背景と姿を同化させる能力使い、獲物の隙を狙う。アサシン・マンティスに襲われていることに気が付いたときは、すでに首が飛んでいることが多い。



【名称】 ERORR

【種族】 イブリース・スコーピオン

【ランク】A

【LV】 59


【HP】 380

【MP】 120

【力】  120

【魔力】 110

【防御】 320

【俊敏】 120

【治癒】 40


【スキル】

『邪神LvMax』『硬化Lv5』

『猛毒Lv4』『麻痺毒Lv4』

『魔法耐性Lv3』『槍術Lv3』

『毒ガスLv3』『火魔法Lv3』


【称号】

【邪神】【毒使い】



【種族】イブリース・スコーピオン

 Aランク上位の虫族魔物。邪神の一柱を担う凶悪な魔物。動きは鈍重だが、強固な殻をもっており生半可な攻撃では傷すらつかない。尾の毒針から分泌される毒は、金属ですら容易く溶かす。



【名称】 ERORR

【種族】 ベルゼブブ

【ランク】A

【LV】 78


【HP】 230

【MP】 480

【力】  100

【魔力】 420

【防御】 140

【俊敏】 280

【治癒】 130


【スキル】

『蝿王LvMax』『禁忌魔法Lv4』

『眷属召喚Lv4』『眷属支配Lv4』

『繁殖Lv3』『飛翔Lv3』

『王魔法Lv2』『幻惑魔法Lv2』

『変化Lv1』


【称号】

【蝿王】【蟲悪魔】



【種族】ベルゼブブ

 Aランク上位の虫族魔物。虫族でありながら、悪魔族にも名を連ねる特殊な魔物。蠅系統の魔物の最上位種であり、あらゆる蝿の眷属を操る。眷属の数の多さを利用し、生贄を必要とする禁忌魔法を得意とする。



 これが今回連れて来た3体の魔物だ。アサシン・マンティスは全身の色が黒く、鎌状の前脚が4本ある全長3m程の蟷螂だ。迷彩スキルを活かして不意打ちを狙ってもらうつもりだ。


 イブリース・スコーピオンは全身が赤黒い色をした5メートル程の蠍だ。その堅さを生かして今回は俺を守る盾になってもらうつもりだ。


 ベルゼブブは2m程の蝿だ。頭に王冠を被り、手には金色の錫杖を持っている。背中には真紅のマントも羽織っており、装備だけならまさに王様って感じだ。


 このダンジョン魔物たちの中で、1、2を争う強さを持っているらしい。実際に俺が確認した魔物の中では頭一つ抜き出ていた。この階層に来る途中にベルゼブブと同格の魔物もいたが、巨大かつ危険なため今回はベルゼブブを連れて来た。


 この3体ならまず負けはしないだろう。確実に侵入者を屠ってくれるはずだ。俺はただ指示を出して、魔物が殺してくれるのを待てばいい。


 魔物たちに戦闘準備に入ってもらった。アサシン・マンティスには姿を消して侵入者が入って来次第、侵入者の近くに移動するように頼んだ。ベルゼブブとイブリース・スコーピオンには俺とアラクネの近くで待機してもらう。


 さあ、後は侵入者のご登場を待つだけだ。


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