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みんなで綴る物語  作者: サラサ
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年長期7

魔力を使った動力の開発はなかなか進まない。

試行錯誤していたら、三人娘達が先に冷蔵を持続させることに成功した。

魔力を込めた水晶で水分の温度を下げる事で氷を作り、保冷に適した石で出来た箱に敷き詰めて使用し、氷が溶ける前に定期的に作動させて冷やし続ける冷蔵庫を開発した。

氷を作りだす専用の材料は大理石が適合した。

魔力を帯びさせると冷却材になることがわかり、保冷時間があるものの一定期間冷やし続けられることが確認できた。

早速、港町から魚介を運べるか実験することになり、ついでに各地を回って見聞を広げることにした。

まずは港町までどうやって行くかだが、せっかくなのでこの国の主要な7つの町を全部回れるように行きは商業の町アイン、国境の町ツヴァイ、工房の町ドライと回り、港町フィーアまで行き、帰りは芸術の町フンフ、食の町ゼックス、鉄鋼の町ズィーベンと回って王都に帰ってくるルートにした。


子供だけで旅をするのは危険だからと両親達に反対され、どうしても行くなら護衛をつけるとのことだったので、キサラギ兄さんとウツキ兄さんにお願いすることになった。

何か問題があったときは獣人の国に行くことになるかもしれないので、できるだけ部外者を廃する必要があり、兄達にお願いした。


アインに行くまでは身軽なので、最短ルートの山越えで行くことにしたが、我達は良いが三人娘達は大丈夫だろうか?

心配しつつ、先頭はキサラギ兄さん、次に我とイワナガ、コノハナとサクヤ、最後尾がウツキ兄さんという隊列で登っていった。

途中魔物が数匹出たが、キサラギ兄さんが瞬殺したので時間ロスもほとんどなかったのだが、三人娘に合わせてゆっくり登ったので山頂で野宿することになった。

テントは持ってきていたのでウツキ兄さんが設置して、キサラギ兄さんが途中殺した鳥型の魔物を

捌いてる間に、我と三人娘達で火をおこし、鍋に湯を用意した。

魔力で炭に火を着ける装置は完成してるので、実際に使用してみたが、少し時間がかかる程度でわりと使い勝手が良かった。

回りから水分を集めて水を生成する装置も完成してるので、鍋一杯分の水を生成してみたが、こちらも問題なく使うことが出来た。

夕飯後にお風呂の準備をしようとしたが、山頂だとお風呂の水の量を生成するのは無理そうだったので、お風呂は我慢して桶一杯分のお湯で体を拭くことにした。

見張りは兄達が交代でするので、子供はテントで寝なさいと言われ、我はイワナガとコノナハの間で寝ることになった。

両側から腕を絡められ、多少寝づらい思いをしながら何とか寝ようと努力したが、イワナガに抱きつかれた段階で逃げ出した。


「ミズ、まだ寝ないのか?」

「みんな寝相が悪くて寝れないよ。」

「それは大変だな。ここでよけりゃ寝ていいぞ。」


キサラギ兄さんに言われて、焚き火の回りで横になっているウツキ兄さんの隣で我も横になって眠った。


無事にアイン町に着いた。

下山する間も魔物が数十匹でたが、キサラギ兄さんとウツキ兄さんで退治したので、我の出番はなかった。


今回の旅は売買の勉強もかねているので、早速王都から持ち込んだ装飾品を少し売って、この町の特産である落花生と小麦を買い込んだ。

毎日相場が変わるので、できるだけ高く売って、できるだけ安く買うのが理想だが、手持ちのお金があまりないので、装飾品の買い取り価格が低くても売ることにして、下落している落花生と小麦を買うことにしたのだった。


荷物が多くなったので、幌馬車を購入して次の町に向かおうとしたら、三人娘達がお風呂に入りたいと言い出したので、宿屋で一泊してから出発することになった。

二人部屋しかなかったので、キサラギ兄さんとウツキ兄さん、コノハナとサクヤ、我とイワナガの部屋割りになった。

5歳と7歳だからって男女同室にするのはどうなのだろうか?

兄達と同室にするわけにはいかないので、消去法でこうなったわけたが、イワナガは寝相が悪いので同室だとドキドキする。

案の定、夢遊病みたいに寝ながら我のベッドに潜り込み、我を抱き枕にして寝ていた。

ずっと固まったまま寝ることもできず、イワナガが起きるまで耐えて、解放されてからようやく少し寝ることができた。

仮眠程度だったが、徹夜よりはだいぶましになった。

少しふらつきながら朝食を食べに行くと兄達が心配して幌馬車で寝ているように言ってくれた。


荷物に挟まれるようにして寝ていると突然馬車が止まった。

どうやら盗賊が出たらしい。

我も参戦しようと起き上がったが、三人娘達に押しとどめられた。

キサラギ兄さんとウツキ兄さんは自分達より大きな男達を次々に切り倒して、馬車に近づけさせないようにしていた。

三人娘達は魔力の貯まった水晶をそれぞれ持ち出し、氷柱(つらら)を作って待ち構えていた。

盗賊の一人が兄達をすり抜けて馬車に近づくと、空高く浮かんでいる氷柱(つらら)を落として串刺しにした。

突然現れた氷柱(つらら)に残った盗賊達はひどく驚き、魔人だ魔女だと叫びながら逃げていった。

殺した盗賊達の亡骸を一ヶ所に集めて燃やし、血溜まりに残った恐怖や怒り等の負の感情が魔に変化し始めてきたので、水晶で吸いとり浄化した。

重傷だが生き残った盗賊に話を聞くと、以前助けた盗賊達が要注意人物として我らのことを話していたらしい。

世界盗賊連合とかいう所に話が広がって我ら家族はブラックリストに乗っているらしい。

まだ絵姿は広がっていないようで、知らずに襲ってしまったそうだ。

命乞いしながらペラペラと喋る盗賊に治療用の木片を渡し、転職するなら王都に行くように言ってその場を後にした。


途中宿場町に泊まりながら、5日かけて国境の町ツヴァイに着いた。

この町の相場をチェックしたところ、装飾品が高く売れるので、持ってきた物を全部売った。

落花生と小麦の相場は普通だったので、次の町まで持って行くことにして、相場が下落している金と木材と鉄を購入した。

鉄の相場が落ちているのは平和になった証拠だ。

戦争の準備をしていたときは、剣にも鎧にも矢尻にもなる鉄の需要は高く、相場も上がっていた。

今は和平協定が結ばれているので、鉄の需要は激減していて相場が下落しているようだ。

木材は王都の建設で需要がもっと増えると見越して切りだしたのに、獣人に主な建物を建ててもらったせいで、供給過多になってしまったようだ。

金はなんで下がったのか分からないけど、安いので買ってみた。


三人娘達が持参した相場表は大変役立っていた。

本来は他人に見せることのない極秘事項なのだろうが、この国の相場表だけ書き写させてもらえた。

各町にある特産品も記入してあるので、できるだけ特産品も買って行くことにしていたが、この町の特産品の酒と薬草はどちらも高騰していたので、購入を諦めて次の町に向かった。


工房の町ドライに着いた。

途中出会った盗賊は我達の姿を見ただけで逃げていった。

一人捕まえて話を聞いたら、子供だけの馬車は危険だから近づくなと伝達されているそうだ。

どうやら今後盗賊に襲われる心配は無くなったようだ。


この町の特産品は絹織物で、値段もそこそこだったので購入した。

小麦も落花生も鉄も木材も金もあまり高値にならないので、この町では売らずに次の町に向かった。


目的地である港町フィーアに着いた。


(コ)「やっと着いたー。」

(サ)「疲れたねー。」

(イ)「さあ、魚を買って実験しましょう。」

(ミ)「とりあえず今日は相場チェックして宿屋で休もうよ。」

(キ)「そうだな、後は帰り道だから数日この町でのんびりしてから出発しよう。」

(ウ)「賛成。海釣りしてみたいし、海で泳いでみたいから、7日位滞在希望。」


ウツキ兄さんの希望で7日滞在することになり、その間に冷凍庫を新しく作ることになった。

冷蔵庫では鮮度がどうしても落ちてしまうので、冷凍できれば王都まで持つかもしれないのは分かっていた。

当初は魚を冷凍して冷蔵庫に入れて保冷しながら運ぶ予定だったが、冷蔵庫だとどうしても溶けてきてしまい、溶けきった後は劣化することが分かった。

なのでどうしても冷凍庫の開発が必要だったのだが、今のところ失敗続きでなかなか難しい。

夜中に一人で試行錯誤していたら、氷の精霊を創ってしまった。

氷の精霊は水分のあるものなら何でも凍らせることができた。

氷の精霊を見ていて気がついた。

氷で出来た冷凍庫を作り、凍らせた魚を入れ、定期的に氷の冷凍庫の氷を補強すればずっと凍ったままで運べるのではないだろうか?

我は三人娘達に説明して、実験を始めた。

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