年中期A
サブタイトルの数字は16進表記になります。
A=10
B=11
C=12
D=13
E=14
F=15
と思って下さい。
王都の城は見事に崩壊したらしい。
その後、火の手が上がって現在も延焼中だそうだ。
教会で王都の状況を聞きながら、今後の復興対策を話し合っていたら、緊急情報が届けられた。
この国のゴタゴタを隣国は知っているので、すぐにでも攻め込んでくるらしい。
隣国の教会経由で情報が届いた。
「王位継承の発表だけでも先に行うことにしましょう。」
「まあ仕方ないな。義父さんの名前もかりるよ。」
「ああ、まだ隣国に知られているかは分からんが、使える札は全部使え。」
「大兄、神獣様の御神託で王になるって宣伝するといいよ!」
「「「それはちょっと...」」」
何故か全員に却下されてしまった。
御神託なら誰も反対できないはずなのに、何故駄目なのだろうか。
「神罰を受けた王都の人々が、神獣様が俺を王にするために王都を滅ぼしたように思うかもしれないだろ」
「タイミング的に難しい所です。真実なだけに。」
「「えぇ??」」
「ミズ様を害していた王城の方たちを神獣様は許しませんし、ミズ様のお兄様を王にする手伝いをするように指示されています。王族は自分達を神の末裔として神人様を神様とする宗教を掲げていましたが、神人様もまたミズ様を害していた人間に神罰を与えています。生き残った王族はみな死の病にかかるでしょう。」
「俺とムツキのお腹の子も王族になるんだが?」
「ミズ様の身内は最優先で保護されていますので、大丈夫です。」
人と獣は個人を排除するのは難しいとしていた気がするが、一族のくくりなら可能なのか???
今度、暇を見て問うてみよう。
「ミナツキ、お前はいったい...」
「まあまあ、義父さん、それは詮索しない事にしたじゃないか。」
「それはそうなんだが...」
「ミズはミズだよ?何も問題ないよ?」
にっこり微笑んで誤魔化すことを覚えた。
「380経験値獲得」
「レベル6になりました。次のレベルまであと454です。」
誤魔化しの経験値かな?
「とりあえず、国王の死亡確認が取れ次第王位継承の儀と婚礼の儀を執り行う事として、今は国王代理として内外に王都は壊滅しても国としての機能は損なわれていない事を発表しましょう。」
「そうだな、国内の他の町への連絡はこの町の役人に任せるとして、隣国への使者をどうするか。」
「一番に攻め込みそうな隣国には俺が行く。次に攻め込みそうな隣国にはパールバティに行かせる。他は近い順にウマー、ドゥルガー、アンナプールナー、ガウリー、カーリー、チャンディーに行かせる。」
「えぇ?お母さん達に行かせるの?危ないよ?」
「大丈夫だ。全員それなりに戦闘できる程度には鍛えてあるし、どうせミズが死なせやしないんだろ?」
母達に加護を付ける必要ができてしまった。
加護を付けても母達に大陸の橋まで一人旅させるのはやはり心配だった。
安全に行くなら獣人の国経由で送ってもらおう。
そうすると1日もあれば行き来できてしまうから、母達が行かなくてもいい気がしてきた。
「獣人の国経由で行くのは駄目かな?それなら父さんだけで大陸の国全部回れるよ?」
「ミズ様のおっしゃられる通り、大陸の国全部ですと数ヵ月はかかりますし、女性には厳しい行程かと思います。我らの国であれば各国の教会まで数時間で到着しますので、ご希望でしたらいくらでもご協力致します。」
「分かった。俺がパールと各国に行く。司教様、よろしくお願いします。」
「司教様、両親をよろしくお願いします。」
我もお願いしたので、両親を各国に送迎してもらうのは決定事項になった。
王都の延焼が収まり、被害状況が報告された。
約十万の住民のうち、宣告を受けすぐに逃げ出したものは一万弱、神罰が下ってから逃げ出したものは五万弱、残りは死亡とのことだった。
王族も十数人逃げ出してきたらしいが、次々に痙攣を起こして死亡したらしい。
元凶の国母の兄は王族では無いので、逃げ出してまだ生きているらしい。
身内の王族がいなくなったからもう何もできないだろうが、コクヨウ兄さんに近づいてきたら殺そう。
...(難民がこの町に着くまで一週間ほどあるので、その間に何か起こって死んでくれないかなー)と呟いてしまったら、獣人の工作員が派遣されてしまった。
迂闊にものを言うのは危険だから気を付けよう。




