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みんなで綴る物語  作者: サラサ
24/73

年中期9

【悪阻軽減】の加護を付けた。


「ムツキ姉、痩せた?」

「うーん、ちょっとだけね」


だいぶ顔色も悪く、痩せてしまっている。

赤ちゃんは大丈夫か見てみたけど、まだ見えなかった。

ムツキ姉さんの体の一部に見なされるので、妊娠四ヶ月として見えた。

しばらく近況を話し合って部屋を出ると入れ替わりにコクヨウ兄さんが入っていった。

一通り兄姉達にも挨拶を済ませ、教会に行った。

司教様を城下町の教会に戻すと処刑されるかも知れないので、神獣の啓示を伝えるのは喋る鳥の役目らしい。

昼頃、無事に終わって鳥が帰ってきた。

これで逃げ出す人間がどの位いるのか分からないが、この町に迎え入れる準備を始めなければと家に伝えに帰った。

両親は、傭兵訓練所の敷地と学問所の敷地に仮設のテントを建てられるように打ち合わせるため、出掛けて行った。

コクヨウ兄さんはまだムツキ姉さんの所にいるようだった。

二人にお昼ご飯はどうするのか聞いてきてと母達に言われたので、少し気が引けるけど、お邪魔しに行った。


「大兄、大姉、お昼どうする?」


いきなり入って声をかけてしまってから、失敗したと気がついた。

二人は抱き合ってキスをしていたので、どうしようとオロオロしてしまった。


「ミズちゃん、お姉ちゃんは結婚することになったよ。お祝いしてね!」

「ミズ、これで本当の兄弟だな。」


我に気がつくと照れもせず、話し合っただろう結果を伝えてきた。


「おめでとう!大兄、大姉。」


この国では同母でなければちょっとした手続きで結婚を認められている。

ましてやコクヨウ兄さんとは血の繋がりは無いので特に問題もない。

ご飯の事を忘れて話し込んでいたら、母達もやって来て、結婚式の日取りや準備の話に花が咲いてしまった。

難民受け入れの相談に行っていた両親が帰宅すると、急いで昼食の準備をした。


「まずは、コクヨウとミナツキの無事に感謝し、家族が増えることに感謝します。」


父が神獣への祈りを口にしてから皆で合掌し、昼食となった。

我は明日には王都が破壊される予定であると伝えた。


「今日宣告で明日神罰では早すぎる。1日で逃げ出す準備をするのは無理だろう。なんとか日にちに余裕を持たせてもらえないだろうか。」

「そうねー。山越えできるならここまで2日位だけど、迂回すると歩きで一週間はかかるわねー。食料やテントの準備も数が多いと準備が間に合わないかもねー。」

「逃げる人の手助けするために、獣人が救援隊を準備してるから、裸で逃げ出しても大丈夫だって司教様達は言ってたよ。」

「それにあまり時間を与えると王族が逃げ出して、ここを王都にしちゃうかも?だって。」

「ああ、救助されるなら大丈夫か。確かに日にちがあると王族も神罰の日だけ王都から避難してしまうかもな。復興できそうもなければ、ここを王都にするだろうしな。」

「ああ、俺もそう思う。気は進まないが、王族が滅んだら他国に攻め込まれてしまうから、俺が王位を継ぐことになるだろう。王都の復興は獣人が行ってくれるそうだ。」

「それも獣人が?彼らは人間にあまり干渉しないはず。なんで今回は至れり尽くせりなんだ?」

「ミズがお願いしたら二つ返事で決まったよ。」

「ミナツキ、お前は俺の子のはずだが、実は神獣の化身かなんかか?」

「ミズはミズだよ?ちょっと利発な末っ子だよ?」

「自分で利発とか言うな。」


少し偉そうな態度で言ったら、コクヨウ兄さんに指でおでこを弾かれた。


「まあ、そういうことにしておいてやる。」


実際、母やコクヨウ兄さんに付けた加護の効果はばれているし、大怪我を治してしまったし、我が普通の人間ではないと気づいているのに、皆は普通の家族として接してくれている。

本当に素晴らしい家族達だ。


翌日、日の出と共に王都だけ大地震が襲った。

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