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僕のたび 第1章 -I go alone-   作者: 城間 奇成
2/19

1部より 第1幕 「とりあえず北へ」

前の1部から3部を分けただけです。

  1部、とりあえず北へ

 数時間後

「これから、旅とゆうより、サバイバルか・・・ さて、とりあえず地図にない町に行くとするか!軍に捕まる危険性もないし、それに、近い・・・その前に日が暮れる前にテントの用意をしておかないと」

 今の時代、学校では、すぐに戦場に行って困らないようにサバイバルの知識や心得や実戦的なことも教えるので、家出のようにすぐに帰るような人は、まずいない。

 地図にない町は、以前から行きたいと思っていたが、魔物によって滅んだ町で、まだ魔物がいるから親からも先生も他の親からも、「行ってはいけない」と聞かされていたし、行く機会もなかった。場所は、住んでいた町から北へ14キロ、普通なら半日でつくが、車もないし、最短距離の公道を通れば、軍に見つかる可能性が高くなる。そこで公道と平行して歩かないといけない、そのため早くてもまる1日はかかる。しかし、昼に村を出たのでもう日が傾いていた。

「最近、鍛えていなかったらすぐにバテたかな? 太陽が傾いてきたかな、そろそろテントでも敷くか日が沈んでの行動は危険というし」

 さて、明日には町にはつくかな?

 一人テントの中で、明日の計画を考える。

 町につくまで危険といえば、魔物をどうしようかなー? 公道には、シールドなどで安全なんだけどなー、まったく、魔法国の欲望のせいで、こんな、めんどくさいことに・・・まあ仕方ないか、今日はもう寝よ。

 国道のシールドは、一般道に魔物が入り込んで、魔物と車が、衝突事故を起こさないようにするための防壁のこと、また絶えず防いでいるのではなく、近くに魔物が、近づいた時のみに電撃で、追い払うもので、人には、反応しないらしい。

などと、考えているうちに寝ていて、きづけば朝になっていた。


   2日目朝

「はぁあ、よく寝た・・・結局、何もうかばなかったな・・・でも、今日にはつくかな、地図になく北に在る町、サイレント・ヒル」

 父からもらった刀を腰に挿し、紺色のジャケットの上に青いフーブをはおり、三角帽をして、荷物をまとめて

「さて、準備が整った」

 日が昇り始めて、暗く寒い森が、しだいに明るく暖かくなりだした。

 歩き出して数十分後、目の前に魔物を見つけた。

「あれは確か、大熊、気が荒く、子のためなら命さえも捨てる。あの大きさはたぶん子供だな。しめた、親の気配がしない・・・毛皮はまちで高く売れるし、なんせ肉がかなりおいしい!」

 息を潜めても小熊が、何かを探している音しかない。親とはぐれたのだろうか・・・そんなことなど、どうでもいい。荷物を置き腰にあるナイフを抜き、振り上げいつでも切れる構えを取った。

「さて」

 飛んでナイフを降り下げようとしたとき、急に小熊も1メートル先に飛んだため、きりそこねバランスを失ってしまい転んだ。

「くそ!今度こそ」

 小熊は、最初から襲われている事を知っているかのように飛んだ。

「こいつ完全になめているな・・・なら・・・人間をなめるなよ・・・・・・」

 しばらく、熊と人間が、対峙した。そして、

「わぁーーーーーー!!!」

 大声を叫んだ、そうしたら、案の定、熊が驚いてしてしまい立ち尽くしてしまった。

そのすきに、くまに飛び込んだ。

 人間様の勝ちだ、と確信したとき、

「ぐうぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーー」

 後ろからの風圧により、軌道がずれ、また転んだ・・・・

「いててて」

 今の声の主は、同業者ではない、間違えなくこいつの親、人々が魔物というもの・・・

 恐る恐る振り返るとそこには、3メートルは裕に超えている、大熊、

「やっぱり怒っているよな・・・」

 前を向くと、さっきの小熊は、気絶か死んだ振りしているのか、まったく動かない。

「こいつー」

 魔物である大熊に、勝つためには、殺人兵器か、一流の剣士ではなければまず勝てない、とっさに下に置いたかばんを持ち、一目散に逃げた。

「ここで死ねるかー」

 自分の声とは別にとてつもない地響きが聞こえる。荷物を捨てれば、身軽になり逃げやすいが、今の彼には、そんな余裕なんてない。

「誰か助けてくれーーーアッ!!」

 気の根っこに足を引っ掛けて、またまた転んだ。

「いってー」

 しかし、転んでいても熊に殺されるだけ、痛いのを我慢して、また走り始めた。

 そのうち、道先の一部が、木がないことに気が付いた。

「はぁはぁ・・・しめた、国道だ。シールドで・・・あいつを」


   国道にて

 主人公が、熊から逃げる少し前、国道を一台の軍用車が、走っていた。そこには二人の兵士らしい人がいた。

「ほんとついていないよなー。せっかくお兄様がかわいい弟のお迎えに行ったのに旅に出てるし、それに、誰かさんのせいでなー」

 一人の兵士がぼやく、

「うるさい!」

 もう一人の兵士が言う。

「新兵は、逃亡するし、どこかの天才整備士がさ、エンジンが壊れたと言い出して、解体ショウの始めちゃうしさー」

「うるさい!次ぎ言ったら道に放り出すぞ」

 怒りながら言っていたが、懲りずに

「ショーのせいで丸一日、まったく何もない村で過ごすことになったしな。そして、何時間ものんびりしていたら。妹君に“ガス欠だ”と指摘して、やっと気が付いたものーほんと・・・」

 運転していた兵士が、切れたのかいきなり、隣にいた奴の胸倉をつかんだ。

「今度言ってみろ、本当に道に落とすぞ。」

「ハンドル、ハンドル」

 車のハンドルを放したので、蛇行運転するようになった。

 運転しいたほうが、すかさずハンドルをもつ。

「アブねー・・・って人?」

 あせってハンドルを切ってしまったために車は、大きく道をそれて、何かにぶつかった。

「いててて・・・・」

 横転した車から何とかはいずり出る。どうやら、車は、大きく道をそれて、シールドを出て、そして大熊にぶつかったらしい。

「まずい・・もしかして」

「よっこらっしょ・・・何にぶつかった?」

 もう一人も出てきた。

「あれ、見てみなよ。大熊だ。」

「ほんとうだ。ここに、いるなんて、めずらしいね。」

「おそらく、さっきのやつはこいつから逃げていたんだな。」

「さて、」

「さて、」

「今さっき、脱走兵が通りました。また、死んだ、大熊がいます。あなたなら、どちらをとりますか?」

「そりゃ、町で高く売れる。熊だな」

「だな」

 そういうと二人は、死んでいる(実は気絶しているだけ)熊を、車の後部トランクに乗せようとした.

「キューーー」

 大熊が思っていたよりも大きく車に乗せようとしていると、後ろから、かわいらしい泣き声がした。

「小熊だな」

「こいつの子供だろうね。追いかけたのか息が荒い。」

「こいつも町に持っていって売るか?」

「そうだね」

 二人は腰から護身用の大型ナイフを取り出し構えた。

「さて、いくか」

「ぐうぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーー」 

 二人はその大声に前のめりに転んだ。振り返ると死んだはずの大熊が生き返り仁王立ちしていた。

「そうか、シールドの電撃でただ気絶していただけなのか・・それを子供の・・・」

「そんなのんきに状況解析してられるか」

 熊は、前に倒れて爪で、二人を引き裂こうとした。そこで二人はすかさず前転をして、回避した。

「命が危ないと何でもできるものだ」

「のんきにいってられるかー」

 熊はさらに横に爪を振り、倒れていた車に当たった。車は1回転しさらに回って元の状態に戻った。爪で屋根の一部が削れたのを除いて、

「どうする」

「どうするもこうするもない」

「あぁ」

 二人は二手に分かれ、熊を前後から挟む形になった。

 ちなみにこの兄弟が戦場でツインズキラーと呼ばれているのは、また別の話。二人はすかさず、煙幕を手に取り、熊に投げつけた。

「さんじゅうろっけいにげるにしかず」

 そう言い放つとすかさず、二人は車に飛び乗った。

「とばすぞーーー」

 もはや、オープンカー状態の車は、全速力で元来た道を戻っていった。

そんなことを知るはずもない僕は公道を全速力で走っていた。それから、昼くらいになってようやく走るのをとめた。

「まったく、命が危ないと何でもできるものだ。ふぅー」

 背負っていた、かばんをおろし、水を一口飲んだ。そのあと、コンパス、時計、地図を出し、太陽の位置を考えながら今の場所を求めた。しかしなかなか求められないでいると、近くにあった、公道シールドのエネルギー照射用支柱に現在地の緯度経度が、細かく書いてあることに気がつき、疲れがどっと出た。

 どうやら町まで、ここから、まっすぐ500メートルぐらい離れているところまできたことがわかった。

「やっと、町に着く」

 昼を町で取ると決め、町までまっすぐ向かった。








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