1部 「サイレント・ヒル 魔女のいた村」 序幕 「旅立ちの日」
はじめに
数世紀後、機械と魔法の両方が解明された時代
この二つの考え方は、魔法が使えないが機械による電磁波に強い人、また、電磁波に弱いが己の気を高めて魔法が使える人、人々はそのどちらか一方に分けられた。その中で二つの血を持つ男の子がいた。そういるはずのない、禁忌の子・・・しかしその男の子は、どちらの力がある。しかし、どちらも半分の力しかなかった。
そして、機械側ののどかな町に住むその男の子は、今日旅たつ。
序章 旅の始まり
冬が終わりを告げた頃、遠く東の空が、明るくなりだした頃、僕は、旅の支度をした。
今日は、15歳の誕生日、昔なら祝いの日だ。
しかし今の時代は、大人になるためには、15から20までこの国も軍の徴兵となり、戦争に出ないといけない。しかもこの戦争の生還率は、いつも75%以下(噂) ぼくならまず生き残れない。
そこで、この5年間逃げることにした。俗に言う脱走兵だ。しかし、このことは珍しくない、なぜなら、駆りだされる人の内4割もが、脱走するからである。国も逃げ切ればそれでいいとされているが、捕まれば即、戦場行きだ。
しかし実際、戦場から逃げる人もいれば、旅をすることに疲れて、自ら戦場に行くことも多いと聞いている。
「さて準備が整った」
下の方から母さんの声が聞こえた。
「ご飯よ早く来なさいー」
下に行くと、暖かい朝食が並べられていた。
今日が最後のここでの朝ごはんかなー。心の中で本当にそうおもった。
「早く食べなさい。さもないといと、戦場行きになるわよ」
そうだ、午後になると軍の人がきて戦場だ、だからその前に家を出て行かないといけない。また逃げ出した人を追いかけることはしない。だが町の近くにいるとすぐに見つかる。そのために、だから遠くへ逃げないといけない。またどの家庭も家に子供を隠すことはしない。なぜなら、子供にとって良くないと知ってのことだから・・・
テレビでは、
「我が軍は、現在、魔法軍に奇襲をしましたが、失敗。それにより、部隊のうち死傷者が出た模様です」
「また失敗、成功しないはよねー」
母さんがふてくされる。すると父さんが、
「しかたないさ・・・あ!そうだ」
いきなりそういうと自分の部屋に行ってしまった。
この世界では、思想が二つに分かれる。それは、文化革命からはじまった機械により発展する考え方の機械理論、それとは逆に人間に秘められた力=魔法を使い発展しようとする、魔法理論 またこれは、かなり昔からあったらしいが・・・そしていまから約300年前この二つ理論の違いから戦争が起き、今にいたるわけだが、やけに長いよなー。ちなみにこの村は、機械論である。
「ごちそうさま。さて行くか、のんびりしていたら、行きづらくなるし、兵隊さんがくるし。」
そう言って、食器を片した。すると父さんが、
「はいこれ、丸腰じゃ危ないから」
父さんの手から、剣より小さくナイフより大きい小刀を僕に渡した。ぼくは、これをナイフと呼んだ。
「はいこれって、ナイフをおこずかい、てな感じでわたすか? 普通」
「じゃあ、なんて言えばいいのだ?」
「それはー」
「そうだろ、だからこれでいいわけだ」
一人そう納得すると外に出た。今度は母さんが、
「これを着ていきなさい」
そう言って優しく、青いフーブと丈夫な手袋、それに茶色い三角帽を渡した。
「三角帽なんて被っていたら、魔法使いだと思われるよ」
「人気のないところを通るのだからだから問題ないよ! それにこの町の人々は、みんな知っているみたいだけど」
「だけど・・・」
「これは、毎晩こつこつ作ったものなのだよ.さあ、早く着て行った行った」
そう押されながら、僕は、この家を後にした。
外には、父さんが言いふらしたのか近所の人たちが集まっていた。この町では、戦場に行くものや、旅立つものを見送ることが慣わしだった。
いつもいろいろ教えてくれた、隣家に住むおじさん。よくおすそ分けしてくれた、おばさん。もう見送りを終えて帰り待つ人たちなどこの町に住む半分の人達が見送りにきてくれた。その中から
「すぐに帰ってくるなよ」
や、
「迷子になって兵隊になるなよ」
など、はやしながら僕を見送ってくれた。
僕は、町を出るついでに学校によることにした。そこには、先生が校門に立っていた。
「何しに来た?」
「そういう先生も非番なのに要るじゃないですか」
「ふん、成績では、下の方にいた、おまえもとうとう旅立ちの日か」
「先生も人が悪いですね。わざわざ、その日に言わなくてもいいのに」
「わざわざ、学校に来る必要ないじゃぁないのか?」
「最後にお礼を言いに。」
「みんなおなじことを言うな。ところで帰ってきたら、何をするか決まっているのか?」
「それを探すために旅をするのでは、ないのですか!」
「そうだな、あとこれ」
そういいながら、小さい袋を手渡してくれた。
「なんですかこれ?」
「胃薬、傷薬、痛み止め、風邪薬などだ、これから役に立つはずだ」
先生が自分で調薬している薬は、市販の風邪薬よりはるかに効果があった。そのせいで、先生は、魔法使いではないかと噂になったくらいだった。
「ありがとうございます!」
深くおじぎして、学校を後にして、行こうとした。最後に先生が、
「最後に生きて帰れよ、魔物に気をつけろよ。この辺は、熊が出るというし、じゃあな。」
この世界も魔物は、それぞれの国々が、家畜に遺伝子操作して、生命、繁殖力が高く、肉がおいしい、などを目的にしていたが、そのうちそれが、エスカレートしてしまった。
その結果、裏では、軍事用として作られたものもあった。また、一部の軍の研究施設から、全ての実験体を逃げ出したことがあった。その逃げた生命体は、攻撃的で知能がよく、雑食でたいていの毒には死なず、繁殖力もあったため、瞬く間に増えた、最初は、人間も駆逐しようとしていたが、予想以上の攻撃性と繁殖力により、手を焼いているうちに、たいていの動物が、食べ尽くされ、滅んだといわれている。そして、今存在しているのは、知能のある人間と人間によって作られた生命体の魔物なってしまった。またこのことは、自国のせいにはせず、考えかたの違う国のせいだとだと、互いに報道した。またこのことは、学校でも家でもあたりまえのことになってしまった。
「後あの薬は、おまえの母親から聞いたものなのだよ」
「え!」
一瞬自分の耳を疑った、真相を確かめようと思ったが、後ろ向きに先生は手を振りながら帰ってしまったので、仕方なくこのまま旅たつことにした。
このまま町を出ようとしたとき、ふと聞き覚えの在る声がした。振り返ると友達の卓也がいた。
「見送りか?」
「おまえのな」
「あっという間だったよな」
この町に唯一在るランドマークともいえる。時計台を見た。
「あと30分だな」
「ああ、そういえばタクも3日後、旅発つのだっけ?」
「そうだよ、戦場じゃ生き残れないからね」
二人は昔からどうも機械に苦手で、成績が悪かった、また誕生日も近かったのか、気も合い仲が良かった。
「お兄ちゃーーーーん」
突然僕を呼んだ気がした。
「妹君のおでましだな」
「あいつ授業どうしたのかな?」
「さあ?」
「おい授業は、どうしたんだよ?」
強く言ってみたものの、いつもの様に笑いながら、悪びれることなく
「抜け出した!」
「あのなー」
妹はいつもこんな感じだった。
「あとこれ」
そう言うと、僕に綺麗なお守りをくれた。
「なにこれ?」
「お守り お誕生日だから」
「今日旅立ちなんだけど」
「だからお守りに」
「ありがとう・・・」
「これから寂しくなるな」
妹は、寂しそうにつぶやいた。
「そんなこと言うなよ」
「大丈夫だよ、寂しくなったらお兄ちゃんが遊んであげる」
「3日だけな・・・」
「うるせえなー」
「あははは、じゃあ学校に戻るね!」
元気に帰るのを見送りながら
「いいよなー」
「生きて帰ってきても、貴様にはやらん」
「何むきになっているんだよ だけど、女はいいよな戦争に行かないですむんだからなー」
「ああ」
また時計台を見ると間のなく12時になろうとしていた。
「やべ、早くいかねえと」
「そうだな」
「じゃぁな」
「ああ」
いざという時は、まともな話が出来ないって、本当なんだな。そう思いながら、町を出た。
「あと、いつも早く行こうと思うのに、なんでこうぎりぎりになっちゃうんだろう? はぁはぁ・・・そうだ、最後に・・・」
町を一望できる高台に来ると、こことは、反対のほうから軍の車が町にはいって来た。
「やば、見つからないようにと。」
軍は、家に着くなり、いきなり家に上がりこんだ。そしていないと知ると、最近の顔写真をもらうと、すぐに町を後にした。その光景を見ていた別の村人が、「あれが軍の仕事なのかい」といいながら僕の逃亡生活が、はじまり、僕の旅がはじまる。
3年前から書いている作品の冒頭です。




