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#37 湯っくりしていってねぇぇぇぇ!!

 麗美と蘭子は吸血鬼の姉妹である。

 生活の保障と引き換えに国家への協力を要求された2人は、社会に紛れて人を喰らう無法の吸血鬼たちと長年戦ってきた。

 その結果、吸血鬼による犯罪は激減し、姉妹の仕事はもっぱら自宅警備と宅配受取になった。


 この物語は、そんな哀れな吸血鬼姉妹の漫画に影響を受けやすい姉、麗美と、

 二次元と三次元の違いが分かってるつもりの妹、蘭子と、

 子どもの時に傘でなんとかストラッシュとかやってた対吸血鬼班の刑事であるジローの壮絶な戦いを記した短篇集である。


 麗美が入浴している隙に、麗美の動画サイトの再生履歴を見ていたジロー。ふと、風呂の方から何やら酸味が匂ってくることに気付く。

「なんか変な匂いしないか?」

 ジローは浴室に向かって大きめの声で問い掛ける。深夜の大声、もう大家さんにも諦められています。

 浴室のドアがわずかに開く音。そこから、麗美の声が聞こえてくる。

「ちょっと試しにトマトジュース風呂にしてみたのよ」

「は?」

「ほら、よく漫画とかに牛乳をお風呂に入れるのってあるでしょ。アレのトマトジュース版」

 何を言っているのかよく分からなかったジローは、とりあえず浴室に向かい、躊躇なくドアを開く。

 真っ赤な液体のプールに、全裸の吸血鬼が浸かっていた。恐らく今までで最も吸血鬼らしい麗美の姿だった。

 トマトジュースを風呂に入れた馬鹿だけど。

「キャー! ジローさんのエッチ!!」

 浴槽の中で、麗美が胸を隠しながら言った。

「お前それ言いたかっただけじゃねぇの?」


 その後の何日か、風呂からトマトの臭いが落ちなかったそうな。

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