(現在編集中)第十六話:「再度の対面と決着を……。」
〚前回までのあらすじ〛
前回、ボス達は地下広場を後にして地上へと戻った。
だが……!
そこに突然の大爆発が街の中央通りから発生する!
急いで駆けつけたボス達が目にした物は―――
爆発により炎上した建物の炎で作られた一本の道だった。
そして、その先にあるのはミスラカル城―――
いよいよ、ボス達と寅午の決戦が始まろうとしていた!
〚登場キャラ〛
・ボス:いよいよ寅午との因縁の戦いへと向かうッ!
・スラナ:魔王秘書としてボスと共に戦いへと挑む
・ウル:魔王の為に共に戦うことを覚悟する。
・クリナ:魔族の平和、人間との共存の為に戦いの地へ
・リナ:ボスの為に共に戦いに向かう
・寅午:ボスとの因縁の戦いへと誘い込む。
――――――・・・第十五話:『再度の対面と決着を……。』
ボス達は、ミスラカル城門前へとやってきた。
「ここが敵の本拠地ですね……」
「ああ……そして、俺と寅午との決戦の地でもある」
「……魔王、気を引き締めてまいりましょう」
「勿論だ、行くぞ。」
ボスは、城門を開けると……
下に大きく長い赤のカーペットを敷いた大広間が広がっていた。
そして……その奥には―――
「寅午ッ!」
【ふふふっ……お久しぶりですね】
寅午は、クスクスと不気味な笑みを見せる……
「寅午、お前の足と腕は消えた……もう頭しか残ってないぞ!」
【えぇ、だからこそ貴方をここに呼び寄せたのですよ】
「王子を監禁したのも計画の内か?」
【まぁ、そう考えていただくのも宜しいかと】
寅午の発言にスラナは苛立ちを覚える。
「寅午でしたね、貴方! 少しはちゃんとした言い分は無いのですか!?」
スラナが二人の会話に入る……だが
【しかし……少しばかり招待の為とはいえ、派手にやりすぎましたかねぇ~】
寅午には、スラナの言葉なぞ聴く耳も持たなかった。
「くっ……おちょくっているのか!」
スラナは答えぬ寅午に更なる苛立ちを覚える。
だが、そこにボスがスラナの唇に指を置く
「スラナ、少しだけ黙っていてくれ」
「し、しかし……!」
「スラナ、君は少しばかり戦いの礼儀を知った方が良いぞ?」
その言葉でスラナは黙り込んだ。
ボスからの指摘があったのもあるが――――
「まぁ、お前らしいと思うがな。 寅午」
【おや、そう思いますか? ハハハッ……】
何よりも……二人の会話が”友達と話すような感覚”だった。
久々に再開した親友のように……
「寅午、お前は一体何がしたいんだ?」
【それは……私の存在理由の事ですか?】
「う~ん……まぁ、そんな感じかな?」
【良いでしょう、ならば お話しましょう】
【私の存在理由、私の目的、私の役目】
【それは、破壊なんですよ】
「破壊? 全ての生き物に恐怖で満たすことでは無かったのか?」
【それも一理は考えました。 ですが……それでは駄目なんですよ】
「駄目?」
【えぇ、それでは駄目なんですよ。 いけないんですよ】
【恐怖だけ与えても、心は簡単に砕いてしまう】
【私が求めるのは、完璧なる死! 生き物の死! 恐怖による生き物の死!】
「その結果、破壊を選択したって口か……」
【えぇ、正直……この決断はどうかと思いましたが、決定してしまった物は仕方ないのですよ。】
「だったら、今すぐ変更しな。 その選択は過ちだ。」
【そうですか? それが本当かどうか試してみましょうか?】
スラナには、二人の会話が理解できなかった。
いや、ウル、クリナ、リナも二人の会話を理解する事が出来なかった。
あまりにも理解し難い会話。 それを真顔で理解し話し合う二人
四人は、そんな二人を理解する事は出来なかった。
「まぁ、結果的にはお前を倒す気でここに来たんだし……相手をしてやるよ」
「スラナ、ウル、クリナ、リナ。 四人とも城の何処かにいる王子を探してこい」
「ま、魔王! 一人では危険すぎます!」
スラナが止めに入る。
「良いからさっさと探しに行け。 ここからは男のタイマン勝負なんだから」
「スラナさん……行きましょう。 ここは魔王様に任せて我々は王子を救出しに行った方が良い。」
「何故ですか?」
「僕もそうした方が良いと思う。 魔王様……この時を何よりも楽しみにしていたみたいな目をしてるもん」
ウルの言葉通りだった。
ボスの目は、今まで異常に楽しそうな目をしており、体もウズウズとしていた。
「……分かりました。 魔王、お気をつけて」
スラナ達は王子を救出しに向かった。
「さーて、寅午」
【えぇ、これで……】
「最後の勝負だッ!」
【最後の勝負ですよ!】
二人の戦いが始まった……!
そんな中、スラナ達は急いで王子を探し出す。
しかし、そこへ大量の兵士が……
「くっ……! こんな時に!」
そこへスラナが素早く前へ出てくる。
「邪魔だッ!!」
なんと……!
スラナは目にも留まらぬ速さで50は居るであろう兵士を一瞬にしてなぎ払ったのだ……!
「ス、スラナさん!?」
「王子ぃぃぃぃぃ!! 何処ですかぁぁぁぁぁ!!!」
スラナは、その後も次々と出てくる兵士達をなぎ払って行った。
その表情は、何か……途轍もない怒りを感じる・・・
「だから……邪魔だと言ってるだろうが!!」
それを見ていたクリナとウルは唖然としていた。
「な、何だ……? スラナさんの あの異様な気力と体力、そして腕力……」
「あっ……そういえばクリちゃん知らなかったね。」
「スラちゃんは、ゴーレムを軽く吹き飛ばす事が出来るんだよ?」
「そういえば……彼女は、種族は一体何なんでしょうか……?」
「さぁ? 本人に聞いてみたら?」
クリナは今のスラナを見てみる。
スラナは、邪魔をする兵士に向かってバックドロップやラリアット等……
「本当にお前何モンだよ」と言いたくなるような光景だった。
「いえ……聞くと恐ろしい結末が待ち受けてそうなので止めときます。」
一方、ボスと寅午は戦っていた。
ボスの銃撃が寅午の頬を通り過ぎる・・・。
「やはり、銃ではお前は殺せないか」
【ふふふっ……素手で挑んではいかがで?】
「それも悪くないかも・・・ねッ!!」
語尾の部分でかかと落としを仕掛ける。
かかと落としは見事寅午の頭上に当たる・・・しかし、寅午は平気な面をしていた。
【そういえば、私が人を殺す訳……あれのもう一つの理由が言い残していましたね。】
「気に入らないから・・・だろ?」
【おや、知っていたのですか?】
「当たり前だ。」
【なら、話しましょう。】
寅午は、戦いながら話を始めた。
【私が気に入らない人間の大半は……わがままで横暴な強欲に満ちた生き物。】
【例を挙げるならば、わがままな金持ちのお坊ちゃん。】
【あれは特にエグイ殺し方をしてやりましたよ。】
【まぁ・・・別に良かったと思いますよ】
【どうせ、誰かに殺される”運命”だったし……私が殺しても別に良いでしょう?】
寅午が笑いながら話している姿にボスは飽き飽きしていた。
「もういい、お前の言い分は十分理解した。」
【おや、宜しいのですか? まだ色々と話そうと思っていたのに】
「お前の話は、長くなりそうでかなわん」
【おっと・・・確か、貴方は少々短気な性格でしたね】
「あぁ・・・だからよぉ・・・」
【えぇ、一度・・・貴方と殺し合いをしたから理解できますよ。】
―――「もういっぺん、死んでこい!!」
(´・ω・`┃あとがき┃))) モゾモゾ......
どうも、零式です。
長らくの更新放置プレイすみませんでした。
何時も見に来てくれる方々、居るかどうか分かりませんが・・・毎回見てくれてる方。
本当にお待たせしました!
他の小説に手を回しすぎて、全然こちらに手が回っておりませんでした。
(本当にスマン・・・。)
そして、更新した内容がペラペラで短いというね・・・。
次回は、長く書けるか検討してみます。
最後に・・・
感想をくださり、絵を描いてくれた「宮座頭数騎」さん!
本当にありがとうございました! チャットではお世話になってま~す!
(´・ω・`┃ほぼ毎日チャットに居るので、宜しければどうぞ。┃) ピタッ。