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第25話 本気のダンジョン攻略のはずが異世界ラブコメ回④

「さすがにここは真面目にやろうな」

「はい!」

「もちろんだ、ラクス」

「ずっと真面目にやってきましたが?」

「そう、私は常に本気。ラクスは真面目じゃなかったの?」

なんで俺が責められる流れになってんだよ?

まじでクレアはパーティーから外すか?あぁん?


「あれはグリフィンね」

っと思ったが、一旦保留だ。

まずはここをきっちり倒さないといけない。


グリフィンは風と地の2つの属性を持つ厄介な相手だ。


だが、どうしようか。


正直に言うと、俺一人で余裕だ。


でもついてきたからには彼女たちも戦いたいだろうか?

そりゃあそうだよな。

もしかしたら何かスキルや称号を得られるかもしれないし、経験値も入る。


ここはパーティー戦で行こう。


「オーバーロード!」

「マジックブースト!」

「フィジカルブースト!」

「フレイム!」

ん?


出現したグリフィンがさっそく飛び上がるのに合わせて、ミシェール、シファ、メリアが支援魔法を展開する。

そしてなぜかクレアだけは炎を放つ。


わかってるじゃないか。

そうだよな。せっかくここまで来たんだから、みんなで戦おう!



クレアの放った炎が一応グリフィンに向かうが、風の壁に阻まれた。


「「「「よし!」」」」

ん?


なんでお前らみんな後退してんだ?


「「「「ラクス(さん)よろしく」」」」

「おい!!!」

一瞬前、みんなで戦おうって思った俺の決意を返せ!

ただのキャリーじゃねぇか!


「すみません、ラクスさん。支援しかできなくて」

いや、シファは当然だろ?

むしろこんなところまで来るレベルにないのに連れてきちゃったんだから、大人しく控えていなさい。


しかしそんなシファを不敬にも押し出したクレアとメリアは覚えてろよ?


「私は飛ぶ敵には相性が悪い。以前のラクスとだったら盾になるべく努力はするが、今は不要そうだから……すまない」

まぁ、ミシェールも仕方ない。

基本的に受け止めてもらってる間に俺やクレアが攻撃するパターンだったけど、グリフィンを受け止めるのはきついしな。

 

くっ、結局まぁいいけどなに落ち着くのかよ。



俺は展開している魔力を使って複数の魔法を作り出す。

氷の槍、雷の檻、火球……。


それらを見てグリフィンは警戒しているようだが、関係ない。



まずは……



「ウィンドストーム!」

『グルォオオ!』

竜巻で動きを抑える。


「サンダーケイジ!」

『グルルルルル』

その隙に雷の檻を展開して完全に捉える。


「フリージングスピア!」

『グギャアァァアアア』

身動きの取れないグリフィンを氷の槍で串刺しにする。


「エターナルフレア!」

『グギャアァァアアァァァァアアァァァッァァァア……』

そして強力な火の魔法で焼き尽くした。



グシャ……。




さっきまでグリフィンだったものの残骸が地面に落ちる。



それに駆け寄るクレア。


「あつっ!あっ、あった!ラクス、風の魔石だよ!」

クレアは嬉しそうに割と大きな魔石を持って騒ぐ。


「やったな。買い取ってもらってもいいし、自分たちで使ってもいいし」

ミシェールも興味津々で覗き込んでいる。


「凄いですね。さすがダンジョンは外とは違いますね」

メリアは驚いている。それはそうだ。ダンジョンの中は外よりもドロップしやすいし。


「お疲れ様です。ありがとうございます、ラクスさん。これでダンジョン解放ですか?」

「ありがと、シファ。たぶんそうだと思うんだけど……」



<<見事、試練を超えしものよ。その戦い見事なり>>



「おぉ。下層ボスを倒したら、どこからともなく声が聞こえてくるという伝承の通りだな」

ミシェールは博識だ。

俺たちがダンジョンのある街で活動することになった時、様々な書物を調べてくれていた。


「なにかくれる?私、大きな魔石が欲しい」

おい、金の亡者よ。勝手なこと言うな。



<<ふむ。深層には既に入っておるか。よい。今後も励むが良い>>


「えっ?どういうことだ?スタンピードをなくすために挑んだだけなんだが」


<<スタンピードとな?なるほど、モンスターが外に出るあの現象のことか。それを嫌っているのか?>>


声の主が誰なのかわからないけど、会話できるようだ。


「はい。このダンジョンの外に街を作っていて、過去に何度もスタンピードの被害に会ってきました。つい最近も、3年前も。だから、下層ボスを倒せば止まったという話を聞いたので挑んだのですが」


<<そうか。もちろん可能だ。止める方法はある>>


「願います!スタンピードが起こらないようにしてください!」

それを願わないやつがいるんだろうか?


「ちなみにスタンピードを止めたことで何か不具合がおきますか?」

ミシェールが口をはさむ。

なるほど、もしかしてダンジョンが消えるとかか?そんな事例でもあったんだろうか?



<<特にない。しいて言うなら、定期的に下層ボスを倒していればスタンピードは起きぬ。その周期を教えてやるから、そなたが止めればよい>>


「なるほど。でも、それだと俺が死んだりしたらまたスタンピードが起きるんじゃないでしょうか?」


<<それはそうだ。だが、完全に止めると言うことはダンジョンを消すと言うことじゃぞ?それを願うか?>>


「さすがにそれは無理です。わかりました。周期を教えてください」


<<うむ。次のモンスターはオークタイラントだ。スタンピードが起きるのは5年後だ>>


「ちなみに、スタンピードは下層に出たモンスターが引き起こすと聞きました。ボスだけ対処していればいいのですか?」


<<問題ない。そなたたちは既に下層ボスを1度倒しておる。それでダンジョンは変わる。今後は下層ボス以外にスタンピードを起こすものはいない>>


不思議な仕組みだが、そういうものと思うしかないのかな。


「深層のモンスターは絶対に出てこない?」


<<深層で生まれたモンスターは、下層よりも上に出ることはできない。これは理だ。稀に深層のモンスターが下層で生まれることはあるがな。その場合はスタンピードを引き起こす場合があるが、このダンジョンでは今後それも起こらない。あくまでも下層ボスとして生まれたもののみがスタンピードを起こす可能性がある>>


「なるほど。ではまた5年以内に倒しに来るとしよう」


「ラクスは強い。例えば毎日下層ボスを倒したらどうなる?」


<<それは勘弁してほしい。エネルギー供給が追い付かぬゆえな。そもそも次に下層ボスが現れるのは来月だ>>


「じゃぁ来月また来よう。それでは」


<<ん?あれ?ちょっと待って?できれば1年はあけてもらいたく……って、いねぇ>>




役割を果たした俺たちは颯爽と地上に戻るのだった。


楽しい旅路だったとだけ言っておこう。

 

お読みいただきありがとうございます!

ラブコメ回というよりはハーレム回でしたでしょうかw


おもしろかった!と思っていただけた方は、ぜひ↓下にある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎評価を★★★★★に変えて頂けたら作者が飛び上がって喜びます!(面白かったと思って頂けたなら★★★★★、つまらなかったら★)

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