表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雲外蒼天  作者: kazoo
35/53

第六章 葛藤(5)

を覚まし、出勤の準備を始めた。

シャワーを浴びて出ると、留守番電話にメッセージが残っていることに気が付いた。


再生すると、

「・・・。もしもし。もしもし。・・・。ツー、ツー、ツー。」

加代の声だった。シャワーの最中に電話があったらしい。


睡眠の邪魔になるからと、着信音を小さく設定したため気が付かなかったのだ。

また、電話があるかもと、着信の音量を大きく設定し直した。


支度を終え、家で出て鍵を閉めていると、部屋の中なら小さく電話の鳴る音が聞こえた。慌てて、部屋に戻った。

電話はすでに自動着信し、不在のメッセージが流れていた。ピーとなって、録音が開始した。

「・・・。もしもし・・・。・・・。」

加代の声だ。急いで受話器を取った。


「もしもし、もしもし。」

「あっ。」

私が出たことで慌てているのだろう。


「加代?加代ちゃんだよね。」

「はい。加代です。」

私は、息を整え、静かに話しかけた。


「久しぶり。」

「はい。・・・。」

元気のない加代の声。

「久しぶりだね。どうしてたの?元気だった?突然、辞めちゃったから心配していたんだ。今は何をしているの?」

矢継ぎ早にいろいろ質問してしまったせいか回答はない。

「どこに住んでいるの?いま、どこ?」

「新宿です。いま、新宿です。」

やっと返答があった。

「僕、これから仕事で新宿に行くけど、もし、時間があるなら会えるかな。」

「・・・。」

少し間が合って、「はい。」と返事があった。

以前、西新宿の公園で待ち合わせをした。そこなら加代も判るだろうと思った。


待ち合わせの公園に行くと、そこに加代はいた。

「久しぶりだね。」

「はい。」

私の顔を見て安心したのか、電話で聞いたよりは元気そうな返事だった。


「元気だった?」

いろいろ聞きたいことはあったが、何を聞いていいか判らないまま、加代を見ていると、


「今日、泊まっていいですか?」

と、加代が言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ