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偽りに塗れたこの世界で。  作者: 朱羽の索夜
再度の旅立ち
6/7

連合検定

はいどうも。

今回は、前回の後書きで言ったように『検定』です。

ギルドに入るためには必要なことです。

それではどうぞ。

「さて。じゃぁ…いつでもかかってらっしゃい?」

「《…え?》」

そう言ってオレジさんが取り出したのは何の変哲もない鞭だった。

だが。

突然紫のオーラを纏い始めた。

「魔力…なんで…」

さらに、コツコツと、小さい足音までも聞こえてきた。

そこには右手に長い杖を持ったリリーがいた。

「私も協力します。オレジさん」

「あら。ありがとう。」

「ちょ、ちょっとまってください。アリシアと変わりますので。」

























目を開ける。

眼の前には魔力を纏った鞭…魔力は具現化出来るものなのか…を持っている。

それを認識した瞬間、紫の影がものすごい勢いで近づいて…ってえぇ!?

私は咄嗟の判断でその場から離脱する。

そして私がいたところを紫の軌跡がたどる。

《当たったら1撃崩壊だね…》

アネモネが少々苦い顔をしながら言った…気がする。

私は『神々の紋章(ヒエログリフ)』を腰から抜く。

何故かこの剣、Lv条件は達成してるのだが、必要数値(パラメータ)は超えていない。

しかしこうして普通に持てているのだ。

なんでだろう。不思議だなぁ。

その途端、リリーの下に赤い魔法陣が見えた。

「あれは…炎系魔法!」

「世を照らす紅の炎よ。我に力を。そして悪を焼き尽くさんとす――『炎渦(フレアド)』!」

「『炎渦(フレアド)』を発動させる前に何か言ってる…?」

《あれは…『詠唱』?》

詠唱?――なんてことを思ってる暇もなく、大きい炎の渦が巻き起こる。

「え?でっかー!?」

私はそれを横に飛んで回避する。

そこにタイミングよく鞭が迫る。

「えぇっ!?」

空中で体を捻る。

先程まで上半身があったところを鞭が通る。

「これが協力?」

《あー…うん。そうだね。とりあえず…リリーを無力化…できれば杖を上に上げてほしいんだ。それが出来たら私と変わろう。》

と、アネモネの作戦。

「別にいいよ。それで行こう。」

とりあえず目標は決まった。

リリーの無力化。

「『火炎(フレア)』。『バースト』。」

私は魔法剣を作り、『セントラル』を発動させる。

これに名前をつけるとすると…『セントラル・フレア』

…リリーが使った魔法…『炎渦(フレアド)』だと…『フレアド・セントラル』か。

リリーが放つ魔法を躱しながら、私は『セントラル・フレア』を杖に叩き込む。

「なっ…」

これにはリリーも驚いたようだった。

私はそのまま剣をずらし、上に切り上げる。

リリーの手から杖が離れる。

《アリシア!》

「うん。」

その途端、私達は変わる。


























杖が空を飛ぶ。

そこに向かって私は左手を伸ばす。

確実にリリーの届かない位置で杖を取る。

その瞬間、鞭が迫ってくる。

「『波紋(アクアリング)』!」

私は足元に水の結界を生成した。

それで鞭を蹴り飛ばし、距離を取る。

今の私は、右手に『マインドネトラヴ』、左手にリリーの杖という、『半二刀流』スタイルになっている。

ちなみに、リリーは距離を取るときに気絶させておいた。

「へぇ…杖も使えるのね。まぁ。魔法連合(ギルド)を名乗ってるからね。魔法が使えないわけじゃないわよ。」

オレジさんの周りに千個程の魔法陣が現れる。

「天を貫く千の針よ!今こそ悪を裁く時!『銀針(ポインター)』」

『魔法の詠唱』。

普段、魔法は詠唱を必要としないのだが、詠唱をすると、威力やら速度やらが飛躍的に上がるという技術だ。

詠唱文は、決まってるわけではないので、各々が自分で考えて作成している。

そして、それが適しているかは神と、一昔前にこの世界に君臨していたという、『大魔道士ネモフィラ』という人物が決めていたと言う。

魔法陣から銀製の針が大量に出てくる。

私は光魔法の結界を発動しようと…――出来ない。発動しない。

なんで?

と思うまもなく針は迫って…

そこで一つの代替案が思い浮かんだ。

「『定冠水流(ザ・アクアル)』。」

杖から水流が迸る。

『定冠魔法』普段の魔法の前に『ザ・』…定冠詞というらしい。…がつけられた魔法のことだ。

今回は『ザ・アクアル』それが付与された『媒体』…手やら杖やら剣やらのことだ。…をふると、その軌道上にその属性の効果が現れるというものだ。

今回は『水流(アクア)』。しばらく空中に水流が漂い、並の魔法は流すことが出来る。

果たして――

『バシャ』

流れた。受け流せた。

そこから私は致命傷になるものだけを流した。

そして肉薄した時、

「舐めてもらっちゃ困るわよ。」

嫌な予感を一気に感じる。

私は離脱しようと…

――したが遅かった。

「なっ!?」

剣を思いっきり鞭で叩かれ、私は5メルト以上飛ぶ。

「…アリシア。」

《どうしたの?アネモネ。》

「変わろう。ここで。私は『魔法剣士』って言っても、魔法よりだからさ。」

《う、うん。》


























目を開ける。

眼の前には…割愛。

腰にはヒエログリフ。左手には杖を持っている…が、私は使えない。のでそこに置いといて…

「『火炎(フレア)』。『バースト』。」

もうここまで来たらお分かりだろう。

すっかり固定的動作(テンプレ)と化してしまった『セントラル・フレア』を構える。

「さっきも見たけど…何なのかしら。それ。まぁいいわ。」

オレジさんも鞭を構える。

そしてその鞭から光彩と音がなる。

私達は同時に動き出した。

鞭に剣を叩き込むと巻き取られる可能性があるので剣は流すような形で。

そして肉薄し、持ち手の革が巻かれているところから、10セントぐらい金属の部分が見える。

私はそこに向かって『神々の紋章(ヒエログリフ)』を叩き込む。

結果、鞭は飛んでいき、オレジさんは仰け反った。

そして私はその喉元へ剣を突きつけ…

「…合格おめでとう。貴方達は合格よ。」

と、さっきまで仰け反っていたオレジさんから。

こうして、『検定』…名前は後から知った…が終わりを告げた。

そして、その闘技場には…これも後から知ったのだが…1輪の綺麗なネモフィラが咲いていたという…

はい。無事『検定』突破です。

そして『大魔道士ネモフィラ』の存在が顕に…なったかと思いきや遠い昔の話だと言う…しかし、何故アネモネさんは…「それ以上はだめだよ?」ハイ。

次回、魔法の修練だと思います。

それではばいなら!

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