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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第三部 黒のキャラバン

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猫です。ぱーとすりー。

「た、助けてくれ!」


「俺、高いとこダメなんだよぉ!」


知るか!


盗賊どもを叩きのめしたあと、おこんに出してもらった紐でぐるぐる巻きにした。


そして、現在。


さらに大きくなったりゅうたろうが、盗賊どもを縛った紐の先を咥えてぶらぶらとさせながら、馬車の隣を歩いていた。

ギルドへの報告もあったので、護衛を兼ねて、乗り合い馬車に乗る事にしたのだ。


「猫さん、すごいね」


子供達が、にこにこしながらりゅうたろうを眺めている。


「大きいわねぇ……」


答えるお母さんは、まだ呆気に取られているようだ。


「いやぁ、助かったよ」


御者さんは、何度もそう言った。


「あんた達が通りかかってくれなかったら、どうなっていたか」


「この辺って、盗賊とか多いんですか?」


「いや、この辺りは平和なもんだよ、いつもは」


だから、特に護衛も雇わなかった、と御者さんはそう言った。


旅の護衛も、冒険者の仕事だ。


商人などは馴染みの冒険者パーティがいたりするが、安さが売りの乗り合い馬車はよほどの事がない限り、護衛を雇ったりはしない。

その代わり、となり街までといった短距離移動が主だ。


街の入り口で、馬車とは別れた。


少ないけど護衛の料金をギルドに渡しておくから、と御者さんに言われたので、ありがたく受け取る事にした。


通りかかっただけだから、別に無料でも良かったのだが、そうするとほかの冒険者も同じ扱いをされてしまう。

こずるい依頼者もいるから、「基本的にギルドを通すように」と、どの冒険者も登録時にさんざん言い聞かされるのだ。


「すいません、盗賊捕まえたんですけど」


「おう、ご苦労さん」


この街はあまり大きくないので、ギルドも小規模だ。

受付も、お姉さんと、私が声をかけたギルドマスターと思われる男の人の二人でやっているようだ。


「ぴくともしねぇけど、生きてんのか、あれ?」


「大丈夫です。多分、気持ち悪いだけなんで」


紐の先で、ずっとぶらぶらさせられていたのだから、気分くらい悪くなるだろう。


「盗賊捕縛、と。乗り合い馬車からも護衛の料金が出てるな」


「ところで」


りゅうたろうを上から下までじっくりと見ると、ギルドマスターは首を傾げた。


「あんたの使い魔、でっけぇな。 ありゃ、なんだ?」


「猫です」


「…………」







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