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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第二部 魔導の塔

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巨大魔方陣、発動……?

「ならば、あれを発動させるしかない」


あれ? まさか、巨大ロボとか出てこないだろうな。


「《●◆▽◇▲》」


何を言っているのか聞き取れない。

自動翻訳機能でも、無理な事もあるのか。


「……?」


空気が不快にゆらめき、部屋にあった蝋燭に順に灯りがともる。


「この塔全体にほどこした魔方陣を発動させた」


「発動してしまった以上、お前達に打つ手はあるまい」


「……」


あー、悦に入っているところに悪いんだけど。


「これ無くても、発動するの?」


私が手に持っていたのは、地下に降りる時に使った蝋燭だ。


「な、なんて事を……」


あんな所に、置いておく方が悪いと思うけど……。


「ならば……」


「老師、まさかあれを!?」


「お止めください!」


内輪揉めが始まったようだ。


「我が生涯をかけて開発した、禁断の魔法」


「あれを使ったら、街がどうなるか」


はあ!?


「かまうものか。ここまで虚仮にされて、黙っていられる訳がなかろう」


待て、こら。

お前のプライドのために、街を道連れにする気か!?


「この塔の周囲には、幾重にも結界が張り巡らしてある。我らには影響あるまい」


しかも、自分達だけ助かるつもりなのか?

どこまでクズなんだよ!


「《▼□▲★◎■○◇》」


「よつば、『解除』!」


よつばが耳を伏せる。


まさか、解除出来ないのか?


女神様の結界さえ解除したよつばが?


言葉を聞き取れない事と、何か関係があるのか?


落ち着け! それは、今考える事じゃない!


「キング、『空間転移』!」


こうなっては、女神様に頼るしか方法がない。


その時、くぅが魔導師達の前に飛び出した。


あおおおっ、とドスのきいた唸り声をあげ、逆立てた毛がばちばちと静電気を起こしている。


「くぅ、ダメ! 戻りなさい!」


チャビが、キャットハウスから飛び出してきた。


「チャビ!」


にゃーん、とチャビが鳴いて呼ぶが、くぅの耳には届いていないようだった。

妙に静かだと思っていたが、福助が首輪をつけられたのを見た瞬間から、ずっとキレていたようだ。


……仕方ない。


おこんをキャットハウスから出す。


「キング、みんなを連れて女神様の神殿に『空間転移』」


キングが私の顔をじっと見た。


「私は、くぅを置いていけない。分かるよね?」


多分、チャビもくぅを置いてはいけない。


「キング! 行きなさい!」


キングが目をぱちりと閉じて、猫達とみうが姿を消した。


チャビを両手に抱きかかえる。

その時、小さくなったりゅうたろうがひらりと肩に乗ってきた。


「りゅうたろう!?」


あんた、キング達と一緒に行かなかったの!?


小さくなっていたから、残っていた事に気付かなかった。


くぅの回りを、細い炎が渦巻いている。やがて、それは数百の炎の剣に姿を変えた。


魔導師達が口々に呪文を唱えている。


どうする?


くぅを止めるか? やらせるか?


街をどうする?


考えろ、私!



 

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