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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第二部 魔導の塔

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立ち込める暗雲 ……いや、比喩であってね。

「黒い猫って、くぅ?」


「わからない……」


ラーラは困った顔をした。


黒い猫は三匹いる。


「福助、せり、くぅ。出てきて」


もう一度、ラーラにたずねた。


「どの猫?」


福助達を順番に見て、ラーラはますます困った顔になった。


「わからない……」


「……」


私には分かるけど、猫初心者のラーラには区別がつかないようだった。


「教えてくれて、ありがとう」


うん、と小さく頷くと、ラーラは真剣な目で私を見た。


「ねこ、まもって」


「うん、大丈夫。絶対に守るから」


……私より猫達の方が断然強いのだが。


それでも、私にとっては守るべき存在だ。


「よろしければ、しばらくここに滞在なさっては?」


長老さんの言葉はありがたいが、訳ありであろうこの村を巻き込んでは申し訳ない。


……うちの猫達が、村ごと消しかねないし。


「大丈夫です、ありがとう」


私達は、早々にラピスラズリをあとにした。




「……」


やはり、どう考えても一番危ないのはくぅだ。

アレキサンドライトの事で、目をつけられている。


ただ、福助も森一つ消したり、クラーケンを吹き飛ばしたりと派手な事をしているので、可能性は排除できない。


「せりは、大丈夫かな……?」


スキル自体が身を潜める事に特化しているし、トルマリンは港町だったから猫がたくさんいた。


危ない事は分かっていても、何が理由なのかは不明だから手の打ちようがない。


「一ヶ所に長居しない方がいいか……」


旅に出たのは、正解だったかもしれない。

のんびりゆったり、のつもりだったのだが。


「雲行きが怪しくなってきたな……」


思わずため息をつくと、ぽつりと顔に水滴があたった。

空を見上げると、黒い雲でおおわれていた。


降るな、これは。


今日は、ここで休もう。


テントを用意する。


「みんな、出てきていいよ」


大丈夫。


きっと、守ってみせるから。









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― 新着の感想 ―
まだ途中ですが、猫ちゃんたちが活躍するのは楽しいです。 ただ、もっと描写が欲しかったです。 猫ちゃんたちの瞳、毛色、柄、長毛or短毛? どんな品種に似ているのか、猫ちゃん同士のやりとり などなど想…
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