知らされた真実。
「そういえば、女神様に聞きたい事があったんだけど」
「はい、何でしょう?」
よつばのもふもふボディに手をうずめて、女神様はご満悦だ。
「私は向こうの世界でアレして、こっちに来たんだよね?」
あまり、はっきりは覚えていないのだが。
「何で、元の姿のままなの?」
普通、赤ん坊に生まれ変わったりするものだと思っていた。
「あー……」
女神様の目が泳ぐ。
……正直に吐いちまいな。
「当初の予定では、辺境貴族の娘さんに生まれてもらう予定でした」
なるほど、領地経営というとこかな。
けっこう好きなジャンルだ。
それがどうしてドタバタ珍道中に……?
「猫さん達はご存命だったので、そのまま、こちらに来ていただいたんです」
「うん」
「つかささんが成長するまでの間、自分の身を守れるようにとスキルを授けたのですが……」
「ですが?」
何やらかしたんだよ、女神様。
「魂だけとはいえ、つかささんの気配があるので安心したのか遊び始めてしまって」
まぁ、猫だからねぇ……。
「そうしたら、よつばさんが結界を解除してしまいまして。皆さん、外に出てしまわれたんです」
……女神様の結界を解除するとか、どんだけチートなのよ。
「前にお話しした通り、このままでは世界が滅んでしまうので、急遽つかささんに元の姿になってもらったんです」
「は?」
「成長するまで待っていたら、手遅れになってしまいますし」
「……」
つまり、全部あんたのせいか、ぽんこつ女神!
……どうせなら、もう少し若くしてくれたらよかったのに。
 




