初耳ですけど⁉️ ぱーとつー。
結局、元運命神の人魂もどきは、海神様の預かりになったらしい。
みっちりしごいてやる、と言って海神様は豪快に笑った。
「あ、そうだ。お前達に頼みたい事があったんだ」
「……なんでしょうか?」
嫌な予感しかしないのは、どうしてだろうな……。
「俺の知り合いが呪われているらしくてな」
ああ、なんだ。
それなら、よつばが「解除」すればすむ話だ。
「こことは違う大陸なんだけど、そいつ、そこで魔王をやっているんだよ」
「……」
ここ以外にも、大陸があったのか?
本当の魔王が存在したのか?
ていうか、魔王なのに呪われているのか?
ダメだ、突っ込みどころが多すぎる……!
「それなら、あたしもちょいと頼みたい事があるんだけどねぇ」
ミーコさんが、ころころと笑った。
「この間、見てきた世界なんだけど、もうすぐ滅んじまいそうなんだよ」
ちょちょいと止めてきておくれ、とミーコさんは言った。
いや、ムリ言うな!
どうやって、異世界に行くんだよ!
転生なんか、もうしないからな!
「私はこの世界を冒険して、そのあとは畑のついた小さな家で、のんびり老後を過ごすんです!」
私の言葉を聞き、ミーコさん達は顔を見合わせた。
「言ってなかったのかい?」
「猫神こそ」
いや、なんか、本当に嫌な予感しかしないのだが?
「つかささんは不老不死とは言いませんが、すごーく長生きしますよ」
は?
女神様の言葉に、私は首を傾げた。
「転生させる時に、あたしの魂の一部を分けたからねぇ」
だから、普通の人よりずっと寿命が長いのさ、と八本のしっぽを揺らしながら、ミーコさんはそう言った。
「……」
「だから、老後はずいぶん先の話になると思いますけど……」
いや、聞いてませんけど!?
「ああ、猫達はあんたの使い魔だから、同じだけ長生きするよ」
猫達も長生きするのか。
……猫又になったりしないだろうな。
しっぽが多い猫は、ミーコさんだけで十分だ。
まぁ、でも。
肩に乗った手のひらサイズのりゅうたろうが、私の顔に頭をこすり付けてきた。
猫達が一緒なら、長生きでも別にいいか。
りゅうたろうの頭を撫でながら、私は笑った。
完
これにて、完結となります。
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「……!」
「にあん」
「にゃ!」
「にゃお(ごろごろごろごろ……)」
「にゃあ」
「にゃん!」
「にゃう」
「うなぁぁぁおぅぅぅ!」
「くぅ、待て! それは違う!」
「さすが、くぅさん! 最後まで、凛々しいです!」
ありがとうございました!
続編「一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。2 なんで呪われているんですか、魔王様!?」が完結しました。
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