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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第八部 運命神の《ことわり》

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殲滅。

今にもかじりつこうとするよつばをどうにかこうにかなだめ、いったん、鯨モドキを無限収納にしまった。


残りの魔物を始末しなければ。


とは言っても、私とよつばが小競り合いをしている間に、ほかの猫達があらかた片づけてしまっていた。


「せり、どう?」


せりがぴくぴくとひげを動かしながら、気配を探る。


ぴしっと胸を張って、せりが鳴いた。


「にゃあ!」


大丈夫のようだ。


港は問題ないと思うが、ほかの場所が心配だ。


急いで戻らなくては。


りゅうたろうとドラゴンちゃんを呼び戻し、船を港へ向かわせた。


ドラゴンちゃんが座っていると、船首についている像みたいだな。


あれは、本来は女神様の像だったか……?


あー、うん。やめた方がいいな。


女神様の像を飾ったりしたら、うっかり沈みそうな気がするし……。


港に戻り、船をしまう。


港には、おそらくサナ達が倒したであろう魔物が山のように積まれていた。


だが、サナ達やエルフ達の姿は港にはなかった。


すでに、ほかの場所の応援に向かったのだろう。


私達も行かなければ。


「りゅうたろう、ドラゴンちゃん。先に行って」


「……!」


りゅうたろうが、口をにゃーの形に開く。


ひらりとドラゴンちゃんの背中に飛び乗ると、そのまま空へと舞い上がった。


「せり、危ないのはどこ?」


せりはぴくぴくとひげを動かすと、さっと走り出した。


私達も慌ててあとを追う。


「あきらめるな!」


「頑張れ!」


大勢の人が、門を押さえていた。


冒険者だけではなく、商人風の人や真珠国のお店で見かけたような人達も混ざっていた。


「絶対に、中に入れるな!」


門が、押し破られそうになっているのか!


「くぅ、門の向こうに攻撃!」


「にゃお」


くぅが一声鳴くと、炎をまとった岩が無数に降りそそいだ。


「チャビ、『回復』!」


ごろごろとチャビがのどを鳴らす。


亀裂の入りかけていた門扉が、真新しい状態に戻った。


門の前で頑張っていた人達が、へなへなと座り込んだ。


「助かった……?」


「まだ、気を抜かないで!」


声をかけて奮い立たせる。


身体の方はチャビの「回復」で問題ないはずだが、気の緩みから、何かあった時に対応が遅れるとまずい。


「福助、『風の矢』!」


「にゃ!」


福助が張り切って鳴いた。


福助の作り出した「風の矢」が、空の魔物達を貫いた。


りゅうたろうとドラゴンちゃんは、しばらく真珠国の上空を旋回していたが、そのまま私の所に降りてきた。


もう、大丈夫か?


せりがぴくぴくとひげを動かして気配を探る。


「にゃあ!」


私の顔を見上げ、嬉しそうにせりが鳴いた。


終わった、のか……。


いや、まだ怪我人や破損した箇所の対処が残っている。


「みんな、行こう!」


「……にあん」


まだ食べられないのか、とよつばがふてくされたように鳴いた。










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