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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第八部 運命神の《ことわり》

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門。

真珠国に移動すると、すでに真っ黒な霧で国全体がおおわれていた。


あまりに黒く、中の様子は全く見えなかった。


真珠国に行商に来ていたらしいキャラバンや商会の馬車などが、中に入れずに立ち尽くしている。


まずい。このままだと、彼らが真っ先に魔物に襲われてしまう。


「福助、全力で『風魔法』」


「にゃ!」


福助が張り切って鳴いた。


その回りを、きらきらしたものが踊るように跳ね回った。


「霧を吹き飛ばして!」


ごおごおと音を立てながら、激しい風が黒い霧を消していく。


「よつば、『解除』!」


よつばが前足をちょいちょいと動かすと、霧が消えた状態をキープする事ができた。


やっぱり、うちの猫達、全体的に能力があがっているな。


最近、ずっと戦っていたからなぁ……。


神様達の加護や精霊との契約も、もちろん関係あるだろうが。


おそらく、猫達が自分の能力の使い方を完全に理解できたのだ。


これなら、いけるか?


真珠国の門は、まだ刻限ではないのに固く閉ざされていた。


黒い霧が発生したら、門を閉じる事にでもしていたのだろう。


私達はともかく、キャラバンや商会の馬車は魔物がくる前に中に入れてしまわないと。


「開門して!」


「……駄目だ!」


門の向こうから、声が聞こえた。


「魔物がくるから、開けてはいけないとお稲荷さんが言ったんだ!」


「……」


ちっ、お稲荷さんめ。


いや、うん、国の守護者として正しい判断なのは分かるけどな。


……仕方がない。


「《竜殺し》が来た! 門を開けろ!」


自分で言うのは、死ぬほど恥ずかしい!


「《竜殺し》………、御神体を取り戻してくれた……!?」


「そうだ! 応援にきた!」


「……」


しばらくの沈黙のあと、ぎぎいっと重い音を立てながら門が開いた。


門番は私の顔と福助達を交互に見た。


「助けに、きてくれたんですか……?」


「そうだよ。でも、その前にキャラバンや馬車を中に入れて!」


早くしないと、間に合わなくなる!


「わ、分かりました!」


「ほかの門は?」


「全部、閉めています」


一時的に全部、開けさせなくては。


何人かが、ほかの門へと走った。


魔物が襲ってきた時に、救助や回復を優先させるような事態になったら、まず勝てないだろう。


真珠国は高い塀に囲まれているのだから、それを利用すれば、魔物を防ぎながら攻撃できるはずだ。


……いや、待て。


この国には、港がある!





















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