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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第七部 《ことわり》をはずれたもの

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覚醒。

チャビのおかげで、世界が滅びるのは防げた。


たが、くぅの怒りが完全に収まったわけではない。


「うなぁおぅぅ!」


忍者達を睨み付け、再び雄叫びをあげた。


「……?」


なんだろう、妙に息苦しい。


忍者達は刀を取り落とし、膝をついた。


完全に戦意を失っている。


くぅ、何をした……?


確認すると、新たなスキルが追加されていた。


「威圧」 圧倒的な力の差により、相手の戦意を喪失させる。


「……」


ダメなやつだ、これ。


完全に魔王だ!


もはや、くぅに勝てるやつなんて、この世界のどこにもいない。


まぁ、いい。


キャットハウスから、よつばを呼び出す。


「よつば、『魅了』」


くりん、と首を傾げたよつばが甘ったれた声で鳴いた。


「にぁぁぁん?」


途端に、忍者達がとろりとした表情になった。


ん? 一人だけ様子がおかしいやつがいるが。


「お、俺は、犬派なんだぁぁぁ!」


……この状況で、何を主張している!


いや、待て。


「混乱」しているのか?


くぅの「威圧」によつばの「魅了」がプラスされた上に、本人が「精神耐性」を持っていたせいで妙な方向にいってしまったようだ。


あとは、まぁ、本当に犬派なんだろうな。


別にいいけど……。


ため息をついた瞬間、身体中が痛みを訴えた。


「いっ……!」


そういや、傷だらけだったな。


「チャビ、『回復』して」


私の足にすり寄りながら、チャビがごろごろと喉を鳴らす。


同時に、傷と痛みが消えた。


「ありがとうね」


チャビの頭を撫でると、満足そうに目を細めながら私に頭突きをしてきた。


さてと。


忍者の連中を振り返る。


「どうやって、世界を滅ぼすつもりだった?」


「……」


へぇ? よつばの「魅了」が効いているはずなのに答えないのか。


たいした精神力だ。


とことことチャビが近づいてきた。


「チャビ?」


「……うぁぁぁぁおぅぅぅ!!」


チャビが雄叫びをあげた。


「チャ、チャビくん……?」


普段はおっとりしているチャビが、まるで猛獣のような形相をしている。


ぎらぎらとした目で、忍者達を睨み付けた。


……そうか、チャビも実はキレていたのか。


「うぁぁぁぁおぅぅぅ!!」


空気が重い。


ばたばたと忍者達が気絶していく。


スキルを確認する。


「殺気」 強烈な殺意をぶつけ、意識を奪う。


殺意、ですか……。


そりゃ、くぅと姉弟だものな。


要素はあったんだろうけど。


いや、実はキレていたのに、今までおくびにも出さなかったチャビの方が、魔王の素質はあったのかもしれない。


……よくも、うちの癒し系を魔王に変えやがったな!


意識を失っている相手にアレだけど、蹴っても許されるよな!?





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