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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第七部 《ことわり》をはずれたもの

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歪み。

「どういう事?」


「この世界には、我々だけではなく、色々な人々が迷い込むらしいですね」


「ああ、うん」


ミーコさん達がそう言っていた。


この世界は、特にほかの世界からの影響が大きいらしい。


「彼らは、この世界が自分達を引き寄せたのではないか、と思っていたようです」


んー?


つまり、この世界自体に引力のようなものがあり、それによって引き寄せられてしまった、と思っているのか。


そして、この世界が消えれば引力もなくなり、元の世界に戻れるだろう、と。


「……」


多分、それは間違っている。


この世界が干渉されやすいという事は、おそらく私達のいた世界より弱いのだと思う。


弱いから、ほかから迷い込む人々を世界が拒絶できないのだ。


それに、この世界が消えたところで、元の世界に戻れる保証はない。


それどころか、どこにもたどり着かず永遠にさ迷うはめになるかもしれない。


それでも。


その考えに、彼らはすがり付いてしまったのだろう。


帰れる方法があるのだと。


「……その人達がいなくなったのは、何年くらい前?」


お稲荷さんが、ふと考え込む。


「確か、ここが国という形になる前だったと思います」


真珠国が出来たのは、今から二百年以上前だ。


という事は、当時流れ着いた人々はとうにいないはずだ。


活動しているのは、彼らの子孫にあたる人々だろう。


……彼らは、本気で帰りたいと願っているのか?


見た事もない、違う世界の故郷に。


んー?


すでに、目的がすり変わっている可能性があるな。


魔導の塔のように、どこか歪んでいるのかもしれない。


そういや、彼らは古代神語をどこで覚えたんだ?


どうやって、クラーケンを操る方法を知った?


地下迷宮の魔方陣の意味を、どこで知った?


「うー……」


ダメだ。考えがまとまらない。


「お稲荷さん、お茶ください」


「え、あ、はい!」


慌てて、お稲荷さんがお茶の用意をしてくれた。


お茶うけに大福も出してくれたので、かぶりついた。


柔らかな甘さがお茶に合っている。


「さて、どうするか」


今、一番大事なのは、世界が滅ぶのを止める事だ。


優先順位を間違ってはいけない。


正体は分かった。


何故、というのも一応は理解した。


ならば、今どこにいて、具体的に何をしようとしているかを突き止める事を優先するべきか。


古代神語を使っているのなら、それを学んだ場所から居所を辿れるかもしれない。


























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