表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。 もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?  作者: たまご
第七部 《ことわり》をはずれたもの

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

167/212

ドラゴンの群れ。

炎鉱石の採掘場に移動すると、すでに黒い霧は消えており、すぐ近くまで魔物の群れがせまっていた。


サナ達が、それぞれの武器をかまえた。


「戦えるやつは参加しろ!」


ドワーフ達も斧や剣などをかまえる。


彼らは鉱夫だが、ドワーフは体が頑丈でもともとの戦闘能力が高い。


せりが歯をむき出し、毛を逆立て、最大限の警戒をしている。


まさか……。


地上から迫ってくる魔物達とは別の一団が、空から近づいてくるのが見えた。


ドラゴンの群れだ!


「つかさ、ドラゴンはまかせていいか?」


紅く光る大剣を握り直し、ナルシが言った。


「当然!」


「さっすが、《竜殺し》」


槍をかついだサナが笑う。


それを言うな、それを!


ドラゴンの群れが襲ってきた場合、冒険者でも逃げ出すのが精一杯だ。


だが。


猫達、特にくぅはドラゴン狩り放題という状況に目を輝かせていた。


「りゅうたろう、ドラゴンちゃんと空から攻撃」


大きくなったりゅうたろうを背中に乗せて、ドラゴンちゃんが舞い上がる。


「せりは『気配察知』を続けて」


今まではなかったが、増援がくる可能性も捨てきれない。


「チャビは、怪我をした人がいたら『回復』」


ドラゴン狩りに参加出来ないのかと、チャビは少しばかり不機嫌そうだ。


「手が空いたら、攻撃していいよ」


だから、お願いね? とチャビの頭を撫でた。


「よつばは、地上の魔物を『魅了』して」


よつばは、一度狩って以来ドラゴンには興味がない。


美味しくなかったらしい。


……まぁ、美味しかったら、今頃ドラゴンちゃんのしっぽの先くらいはなくなっていただろうから、それで良しとしておこう。


くぅは、そわそわしながらドラゴンが近づいてくるのを待っている。


りゅうたろうが、ドラゴンちゃんと群れの先頭へ仕掛け始めた。


臆病なドラゴンちゃんも、りゅうたろうと一緒ならドラゴンの群れにも立ち向かえるらしい。


「りゅうたろう、こっちに誘導して!」


地上で戦うサナ達やドワーフを巻き込まないように、採掘場の端までドラゴンの群れを移動させたい。


りゅうたろうが鼻先を引っ掻き、ドラゴンちゃんがしっぽを羽に当てたりして、ドラゴンの群れを挑発している。


まんまと挑発に乗ったドラゴンの群れは、くぅ達が待ち構えている方へとやってきた。


「福助、おこん、キング、くぅ。ドラゴンを狩るよ!」


声をかけると、猫達はわくわくしているようだった。


「にゃおおお!」


くぅがご機嫌な様子で、鳴き声をあげる。


……何か、少しだけドラゴンが気の毒になってきた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ